
2025年11月12日(水)、東京・大手町の共創拠点「3×3Lab Future(さんさんラボ フューチャー)」にて、「都市部と宮崎をつなぐ交流会 ~みやざきでのローカルキャリアとくらしのはなし in 東京~」を開催しました。

平日の夜にも関わらず約90名が会場に集合。都市と地方を行き来しながら新しい関わり方を模索する方、移住・二拠点居住を検討する方など、多様な背景を持つ参加者が集まりました。宮崎のリアルな暮らしや働き方に触れ、都市部からの視点も交えながら語り合う熱気に包まれた時間となりました。
人口減少時代に挑む、宮崎市の戦略と想い
開会にあたり、宮崎市長 清山知憲が挨拶に立ち、多くの参加者へ感謝を述べるとともに、「リラックスして率直に意見を交わしながら、宮崎の未来を一緒に考えてほしい」と呼びかけました。

宮崎市長 清山知憲
続いて、都市戦略課 公民連携推進室 室長 崎原秀利より、宮崎市の現状と課題について紹介しました。
宮崎の暮らしやすさとして、空港から市街地まで車で約15分という利便性、秋冬でもTシャツで過ごせる温暖な気候、山と海に囲まれた自然環境、物価や家賃の低さなどを説明。これらは転入者が特に評価するポイントでもあります。

宮崎市の魅力について語る、宮崎市都市戦略課 公民連携推進室 室長 崎原秀利
しかし、人口減少は加速しており、2050年には市人口が約35万人規模になる見通しです。この課題に向き合うため、市は2014年に移住センターを設置。東京23区からの移住者への最大200万円の支援、県と連携した若年層向け30万円の就職支援など、移住促進に取り組んできました。

転入者・転出者へのアンケートでは、「自然」「食」「物価」「空港アクセス」への満足度が高い一方、「交通利便性」や「災害への不安」が課題として浮かび上がっています。これらを踏まえ、市は移住だけでなく、二地域居住、ビジネスでの来訪、プロジェクト型の関わりなど、より柔軟で多様な関わり方を広げていきたいという考えを示しました。
パネルトーク:#センパイたちのリアルVOICE

パネルトークには、宮崎と関係を築いてこられた3名の“センパイ”が登壇。ファシリテーターは、三菱地所(株)・エコッツェリア協会の田口真司氏にご担当いただきました。

GMOインターネットグループ(株) グループ専務執行役員・CBO 橋口誠氏
宮崎市プロモーション大使でもある橋口氏は、GMOインターネットグループにおける宮崎での事業展開について紹介しました。
同社は2013年にGMO NIKKOが進出して以降、GMO TECH、GMO NIKKOアドキャンプ、GMOドリームウェーブ、GMOコマース、そして2021年に開設された「GMO hinataオフィス」など、複数のグループ企業を宮崎市に立地させ、IT分野での人材育成と雇用創出に大きく貢献していただいております。
橋口氏は、12年前に宮崎で拠点を立ち上げ、現在約250名が働く組織に成長した経緯を説明。宮崎の強みとして、新規事業や挑戦を受け止める「オープンさ」と、多様な企業や人材を自然に受け入れる土壌を挙げました。また、宮崎の社員の真面目さ、実直さ、目標にブレず取り組む力を高く評価されました。
今後の挑戦としては、宮崎から東京へ人材や事業を「逆輸入」し、地域で育った力を全国の組織にも取り込み、より強いチーム作りを目指したいと語りました。

(株)リクルート サスティナビリティ推進室 ソーシャルバリュー戦略部 社会共創グループ 和田花織氏
和田氏は、いつか地方に住んでみたいと思っており、知り合いが全くいない状態から、移住センターや補助制度を活用して生活基盤を築いた経験を共有。宮崎は企業、行政、移住者同士のイベントが頻繁に開催されており、外部から来た人でも参加しやすい環境があると実感していると述べられました。
リモートワークが普及した現代だからこそ、宮崎の子どもたちにも「ここでもキャリアを築ける」と感じられる機会を広げ、可能性を広げる橋渡し役を担いたいと意欲を示されました。

東京と宮崎の二地域でクリニックを経営する、宮崎市長 清山知憲
清山市長は、東京と宮崎の両方でクリニックを経営する医師でもあります。若い頃、家族のそばで暮らしたいという思いからUターンした自身の経験を踏まえ、宮崎で働き、暮らす魅力について語りました。
また、今後は、高校生までの医療費助成の拡充や、奨学金返還支援、海辺や市街地におけるリゾート環境の整備など、市民の生活の質を高める都市づくりを重視した取組を進めていきたいという意欲を示しました。
さらに、市街化調整区域の居住要件緩和によって、より柔軟な暮らし方や働き方が選べる環境を整備していることも紹介し、移住や二拠点生活、ビジネスでの関わりなど、多様な形で宮崎に挑戦する人を増やしていきたいと締めくくりました。
質疑応答:企業誘致・転職・教育環境への関心

登壇者へ質問を投げかける参加者
質疑応答では、「企業誘致と市民生活のバランス」「転職先と教育環境」といった、移住検討者にとって関心の高いテーマについて質問が寄せられました。
企業誘致について、清山市長は、半導体関連産業など大規模工場の誘致に向け、台湾をはじめ海外でトップセールスを行っていることを説明しました。橋口氏は、コロナ後にホテル新設が進んだことに触れ、次の段階として大規模企業の入居が可能なオフィスビル整備が地域経済の活性化につながるとの考えを述べられました。
転職先と教育環境については、和田氏が、宮崎には東京本社の支店が多く、地域にいながらキャリアチェンジできる環境が整っていることを紹介され、清山市長は、県と連携して学びの選択肢を増やす取り組みを進めていきたいとの思いを語りました。

三菱地所(株) エリアマネジメント企画部 マネージャー / エコッツェリア協会 コミュニティ研究所長 田口真司氏
閉会にあたり、田口氏は人口減少という課題を「ウェルビーイング」や「助け合い」といった新しい価値観で捉え直し、より良い生き方を考える契機にするべきだと提案されました。
最後に、登壇者から参加者へのメッセージとして、橋口氏は、再開発が進む宮崎は、銀座や六本木、渋谷のようなキラキラした飲食店が少ないことは否めないが、20年前とは違い大体のお店は揃っていることや、東京とは違う豊かな自然とオープンなコミュニティがあることを紹介されました。和田氏は、宮崎で体験する小さな不便が思考を促し、人生の視野を広げると述べられ、まず一歩を踏み出して宮崎を体験してほしいと呼びかけました。清山市長は、最終的には移住してもらえるとありがたいが、会社勤めの方は転勤や二拠点生活、ふるさと納税など、多様な関わり方で宮崎を応援してほしいと締めくくりました。
交流会:#仲間とつながる

パネルトークの後は、会場をコミュニティスペースに移し、交流会が開かれました。
参加者や登壇者、行政関係者が一堂に会し、互いの考えや関心事を話し合う時間となりました。「宮崎に関わる機会を増やしたい」「宮崎で事業を作りたい」といった意見も聞かれ、宮崎への関心の広がりがうかがえました。





これから広がる、都市と宮崎の新しいつながり
今回の交流会は、都市と宮崎が互いの強みを持ち寄り、新しい関わり方を描く場となりました。参加者の対話からは、移住や二拠点活動だけでなく、プロジェクト参画やスキルシェアなど、多様な関わり方の可能性が見えてきました。
都市で働きながら宮崎とつながる人、宮崎に暮らしながら外の知恵を取り込む人。その両方が交わることで、宮崎の未来はより豊かに開かれていきます。本交流会が、宮崎との関わりを始める小さな一歩となり、次の挑戦へつながることを期待しています。
開催概要
|
日時 |
令和7年11月12日(水)18:00~20:30 (受付:17:30~) |
|
会場 |
3×3Lab Future 東京都千代田区大手町1-1-2 大手門タワー・ENEOSビル1階 |
|
参加者 |
約100名 |
|
登壇者 |
橋口 誠 氏 (GMOインターネットグループ / 宮崎市hinataプロモーション大使) |
|
プログラム |
17:30~ 受付 18:00~ OPENING 主催者あいさつ 18:05~ #知らなきゃ損!宮崎市がみんなの挑戦をガチ応援(ちょこっと解説) 18:20~ #センパイたちのリアルVOICE(パネルトーク) 19:00~ #仲間とつながる(交流会) 20:30 CLOSING |
登壇者プロフィール



