多量の鉄製品が出土
41号地下式横穴墓
小さな地下式横穴墓ですが、鉄製の武器[鉾(ほこ)、鏃(やじり)]や農工具[斧(おの)、鋤先(すきさき)、鎌(かま)、刀子(とうす)]です。このほかに碧玉(へきぎょく)製や滑石(かっせき)製の玉類も出土しました。これらの遺物から古墳時代中期中葉[5世紀中頃]につくられたと考えられます。
41号地下式横穴墓発掘調査状況
41号地下式横穴墓鉄製品出土状況①[鉾、鏃、鎌]
41号地下式横穴墓鉄製品出土状況②[斧、鋤]
41号地下式横穴墓出土遺物[右奥の鉄斧は長さ16.8cm]
※こちらの遺物は、生目の杜遊古館に展示しています。
《用語解説》
地下式横穴墓(ちかしきよこあなぼ)
地面に穴を掘り、その穴の底から水平に掘って埋葬空間を設けた墓のことです。宮崎平野から都城盆地、大隅半島にかけて分布します。
古墳時代(こふんじだい)
弥生時代の次の時代になります。3世紀後半[紀元250年頃]から6世紀末[紀元600年頃]までを指しま
す。前期[3世紀後半~4世紀後半]、中期(4世紀末~5世紀末)、後期[6世紀代]に分けられます。