景観重要建造物
景観重要建造物とは、良好な景観を形成する上で優れた建造物が、除去や外観の変更などにより、地域全体の良好な景観が大きく損なわれることがないように、景観法の規定により、景観計画の方針に即し、景観行政団体の長が指定するものです。
宮崎市では、以下の建造物を景観重要建造物として指定しています。
建造物の所有者の方には、現状を維持していただきます。もし外観を変更や修繕を行う場合は、許可(公共施設の場合は協議)を受けていただく必要があります。
指定番号第1号 宮崎県庁本館
- 所在地:宮崎市橘通東二丁目10-1
- 所有者:宮崎県
- 建築年:昭和7年(1932年)
- 設計者:置塩章
- 指定日:平成20年12月1日
宮崎県のランドマークとして、重厚で落ち着いた雰囲気を保ち、戦前より市民、県民に親しまれている。
外観は重厚な装飾が施され、近世ゴシック様式の特徴があり、宮崎の数少ない近代建築である。また、本館周辺は楠並木通りや前庭のフェニックスやビロウなどの亜熱帯植物と一体となって、宮崎を代表する緑豊かな景観を形成している。
指定番号第2号 県庁5号館
- 所在地:宮崎市橘通東一丁目9-30
- 所有者:宮崎県
- 建築年:昭和元年(1926年)
- 設計者:佐伯組
- 指定日:平成20年12月1日
以前は銀行の社屋として使用されていたが、現在は「宮崎県文書センター」として使用されている。県庁本館とともに、宮崎市内に存在する数少ない近代建築であり、レンガ調の外観、玄関まわりや軒先の装飾が特徴的である。近辺の県庁本館や楠並木通りなどと相俟って、宮崎を代表する景観を形成している。
指定番号第3号 商家「旧阪本家」
- 所在地:宮崎市佐土原町上田島1601番地2
- 所有者:宮崎市
- 建築年:明治38年(1905年)
- 設計者:不詳
- 指定日:平成20年12月1日
阪本家は、江戸時代から続いた味噌・醤油醸造販売を営む旧商家で、この建物は隆盛を極めた明治期に建築された。
この地周辺は江戸時代から佐土原藩3万石の町人町として位置づけられ、明治期以降も旧城下の町人町として栄えた。その面影を残す数少ない建築物である。
市の有形文化財として指定されている。
指定番号第4号 河上家武家門
- 所在地:宮崎市高岡町内山2700番地
- 所有者:宮崎市
- 建築年:正徳元年(1711年)
- 施工者:不詳
- 指定日:平成21年10月1日
高岡町の中心部、旧薩摩藩の武家集落である天ヶ城麓地区に残る江戸時代の武家門の一つで、観音開門の武家門である。構造は、後方に控柱を付した腕木門の形態で、薩摩藩独特のものである。高岡小学校の正門に隣接し、現在は武道館「練士館」の正門として使用され、地元住民に古くから親しまれている。天ヶ城麓地区の歴史的な雰囲気を深く印象付ける建造物である。市指定有形文化財。
指定番号第5号 安藤家武家門
- 所在地:宮崎市高岡町五町266番地
- 所有者:宮崎市
- 建築年:安政5年(1857年)頃
- 施工者:不詳
- 指定日:平成21年10月1日
高岡町の中心部、旧薩摩藩の武家集落である天ヶ城麓地区に残る江戸時代の武家門の一つで、観音開門の武家門である。構造は、後方に控柱を付した腕木門の形態で、薩摩藩独特のものである。安政4年の大火で消失し、まもなく再建されたと伝えられている。門の両側には幕末頃に建造された石垣が残っており、石垣は地元の高岡石で造られている。この石垣と相俟って、歴史的な雰囲気の景観を構成しており、古くから地元住民に親しまれている。市指定有形文化財。