特集3 いじめ問題 「宮崎市いじめ防止基本方針」を策定しました 子どもたちをいじめから守ろう!  全国各地で検証や対策が進んでいる「いじめ問題」。宮崎市でも、いじめの未然防止や早期発見に取り組むための「宮崎市いじめ防止基本方針」を策定しました。ここでは、その内容についてご説明します。 [問い合わせ先]学校教育課 電話21-1833  いじめには、さまざまな形態がありますが、どれもいじめを受ける側に心理的、肉体的な悪影響を及ぼします。文部科学省の調査によると、いじめのパターンで最も件数が多かったものは「冷やかしやからかい」、次に「仲間はずれや集団による無視」となっています。また、社会情勢の変化に伴い「パソコンや携帯電話などで、嫌なことをされる」というものも現れています。  宮崎市いじめ防止基本方針」は、こうした背景や現在の市の実情に応じ、いじめの防止に関する基本的な方向を示すこと、そしてその防止や早期発見、いじめへの対処を的確かつ速やかに行うことを目的に策定したものです。大きく4つのポイントがあります。 1 「宮崎市いじめ防止対策委員会」の設置  「宮崎市いじめ防止対策委員会」は、専門的な知識や経験がある第三者(臨床心理士や元教員など)で構成する組織です。学校や当事者などから公平・中立な立場でいじめ改善に取り組みます。 2 教育委員会の取り組み  学校訪問や教員の資質向上のための研修を行います。また、スクールカウンセラーなどを学校に派遣し、教員や児童・生徒の相談に対応できる体制をつくります。 3 学校の取り組み  学校ごとに、いじめ防止の基本方針を策定します。また、児童会や生徒会を主体とした、いじめの根絶や命の大切さを呼び掛ける活動を推進します。 4 重大な事態への対処  いじめによって重大な事態が発生したときは、学校または教育委員会が調査を行い、調査結果を市長に報告するとともに、適切に対処します。また、市長は必要があると判断した場合に再調査を行います。 どんな人でも「まさかうちの子が…」と思われるかもしれませんが、いじめはどの子どもにも起こり得ます。日頃から子どもの変化や危険信号を見逃さないことが大切です。  また、いじめは大人の目につきにくい場所で行われたり、遊びやふざけあいを装って行われたりすることが多く、大人が気付きにくいことを前提として考える必要があります。ささいな兆候でも、「もしかしたら…」と疑いを持って早い段階から的確に関わり、いじめを隠したり、軽視したりするようなことなく、大人が積極的にいじめを認知していくこと。それがいじめの未然防止には欠かせません。  子どもは大事な宝(財産)です。私たち一人一人が、「いじめを絶対に許さない」という気持ちを持って、地域ぐるみで子どもの健やかな成長を見守っていきましょう。 いじめのパターン ●冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことをいわれる ●仲間はずれ、集団で無視をされる ●軽くぶつかられたり、遊ぶふりをしてたたかれたり、蹴られたりする ●金品をたかられる ●金品を隠されたり、盗まれたり、壊されたり、捨てられたりする ●嫌なことや恥ずかしいこと、危険なことをされたり、させられたりする ●パソコンや携帯電話などで、ひぼう中傷や嫌なことをされる ーーー17Pーーー 保存版 いち早く見つけよう! いじめのサイン発見チェック いじめのサインは、ささいな暮らしの変化に現れます。登校前や夕食時など、何げない日常にも気を配り、サインを見逃さないようにしましょう。 (参照:「いじめのサイン発見シート」 政府公報オンライン) 朝 □朝起きてこない。布団からなかなか出てこない □朝になると体調不良を訴え、学校を休みたがる □遅刻や早退が増えた □食欲がない。朝食を黙って食べる  食欲がなくなったり、黙って食べたりといったことは、言葉ではSOSを伝えられない場合に出る症状であり、重要な手掛かりです。 夕方(下校後) □ケータイやメールを過剰に気にする □勉強しなくなる。集中力がない □遊びの中で、笑われたり命令されたりしている □家からお金を持ち出す。必要以上のお金を欲しがる  理由もなくお金を欲しがるのは、恐喝などのトラブルに巻き込まれているからかもしれません。学校に相談するようにしましょう。 夜(就寝前) □表情が暗く、家族との会話も少ない □ささいなことでイライラしたり、物にあたる □学校や友達の話題が減った □理由をはっきり言わないあざや傷がある  学校が楽しくなかったり、仲間はずれにされていると、学校や友達の話題を変えたり、怒って話をごまかそうとすることもあります。 夜間(就寝後) □寝つきが悪く、眠れない日がつづく □学校で持ち物が壊れたり、なくなったりする □教科書やノートに破損や落書きがある □服が汚れていたり、破れていたりする  夜眠れないのは、翌日の学校への恐怖感のせいかもしれません。また、物がなくなる場合は学校で隠されたり、壊されたりしている可能性があります。 いじめをしていませんか? 誰もが「いじめる側」になることも考えられます。 次のようなサインがその兆候です。 ■言葉づかいが荒くなる。言うことを聞かない  思春期特有の行動ですが、学校での行動や友達付き合いにも注意。 ■買った覚えのない物を持っている  入手先があいまいだったり、ごまかそうとしたりする場合は注意。 ■与えた以上のお金や物を持っている  場合によっては万引きや恐喝なども疑われます。 アドバイス クラス替えなどの環境の変化に注意を  進級などによって子どもの環境が大きく変わる4月は、学校を楽しく過ごせる友達ができるか、気を配る必要があります。転校などの時機にも注意しましょう。 もしかしてと思ったら 子どもの気持ちに手を差し伸べてください。 心配なことは学校へ相談を。 ●よい相談相手になり、気持ちを受け入れる。 ●様子がおかしくても問いつめず、結論を急がない。 ●何があっても「守りぬく」「必ず助ける」と真剣に伝える。 ●いじめている人が悪く、いじめられている人は悪くないと伝える。 ●「無視しなさい」「大したことではない」「弱いからいじめられる」「あなたにも悪いところがある」「いじめられるほうが悪い」と言わないようにする。 相談窓口 ●教育相談センター 電話23-1053 住所 旭1-4-1  時間 午前9時から午後4時まで(土曜は正午まで) ※来所相談は要事前予約。  電話相談・来所相談可(土曜は来所相談のみ) ●適応指導教室 電話22-9674 住所 鶴島2-18-9 時間 午前9時15分から午後4時まで ※電話相談・来所相談可 ●青少年育成センター電話22-7867 住所 鶴島2-18-9 時間 午前8時30分から午後8時まで ※電話相談・Eメール相談可 Eメール 45seisyou@city.miyazaki.miyazaki.jp