特集2 市政のギモンをわかりやすく解説 教えてセンセイ! ◎今回のお題 「第2次宮崎市男女共同参画基本計画」って? 男女の地位は平等だと思いますか? 依然として、性別に基づく固定的な役割分担意識は根強く残っています。 市の男女共同参画社会づくりに関する、施策の基本的な方向性を示したものを策定しました。 6月23日から29は男女共同参画週間です! 今回のセンセイ しかたゆみさん 宮崎市男女共同参画社会づくり推進審議会会長・宮崎公立大学人文学部教授社会学博士 疑問 「男女共同参画社会」とは何ですか? 回答 男女が互いに人権を尊重しつつ責任を分かち合い、性別にかかわりなく、仕事や家庭生活など様々な活動において、その個性と能力を十分に発揮できる社会のことです。 疑問 男性・子どもにとっての男女共同参画とはどういうものでしょうか? 回答 男女共同参画社会の実現は、性別にかかわりなく、あらゆる人に関わります。女性だけでなく、男性も主体的に取り組むべきことです。子どもの頃から性別にかかわりなく活躍できる力を育むことも大切です。    また、あらゆる人が尊重される社会を目指すには、「男性の自殺率の高さ」、「子どもの貧困」などの問題も解決していかなくてはなりません。 疑問 DV防止も含まれていますね。宮崎市の現状、課題を教えてください。 回答 DV(ドメスティック・バイオレンス)は重大な人権侵害です。宮崎市の市民意識調査(平成25年)では、約3人に1人が「夫・妻・恋人から暴力を受けた経験がある」と回答しており、DVは改善すべき大きな課題といえます。誰もがDVの被害者にも加害者にもならないよう、私たち一人一人が、DV防止について理解を深めることが大切です。また、暴力は身体的暴力だけでなく、精神的、経済的、性的暴力など様々な形態があることを認識することも必要です。 疑問 重点施策の「防災対策の推進」とは? 回答 これまで防災対策や対応は男性が中心となって担ってきましたが、震災を経て、あらゆる立場の人のニーズに配慮した災害対策・対応が必要だと認識されるようになりました。地域防災計画や、各種マニュアルの作成、防災組織や災害時のボランティア組織などで、あらゆる立場の人の意見が反映される必要があります。 疑問 「男女共同参画社会」の実現に向けて、一人一人ができることとは何でしょうか? 回答 誰もが自分に関わることとして関心を持つことが第一歩です。活動や学習に積極的に参加し、皆で宮崎市の男女共同参画社会づくりを支えていきましょう。 表 社会全体 男性の方が非常に優遇または優遇されている 69.1% 平等になっている 22.8% 女性の方が非常に優遇または優遇されている 4% 無回答 4.1% 家庭生活の場 男性の方が非常に優遇または優遇されている 52.4% 平等になっている 39.6% 女性の方が非常に優遇または優遇されている 5.4% 無回答 2.5% 職場 男性の方が非常に優遇または優遇されている 54.7% 平等になっている 33.8% 女性の方が非常に優遇または優遇されている 5% 無回答 6.7% 学校教育の場 男性の方が非常に優遇または優遇されている 17.4% 平等になっている 70.5% 女性の方が非常に優遇または優遇されている 2.4% 無回答 9.7% 地域社会(自治会など) 男性の方が非常に優遇または優遇されている 44.8% 平等になっている 45.9% 女性の方が非常に優遇または優遇されている 4.1% 無回答 5.3% 政治の場 男性の方が非常に優遇または優遇されている 71.5% 平等になっている 22.1% 女性の方が非常に優遇または優遇されている 0.5% 無回答 5.9% 法律や制度の上 男性の方が非常に優遇または優遇されている 37.6% 平等になっている 48.2% 女性の方が非常に優遇または優遇されている 7.4% 無回答 6.7% 社会通念・慣習・しきたりなど 男性の方が非常に優遇または優遇されている 76.5% 平等になっている 16.2% 女性の方が非常に優遇または優遇されている 2.8% 無回答 4.5% 解説explanation 第2次宮崎市男女共同参画基本計画3つの基本目標 基本理念:性別にかかわりなく ひとりひとりが輝き 思いやりのあるまち 1 男女共同参画社会への意識づくり 重点施策 男性・子どもにとっての男女共同参画の促進 重点分野① 男女共同参画の視点に立った社会制度・慣行の見直しと意識改革 重点分野② 多様な選択を可能とする教育と学習の充実 2 人権が尊重され、健康に暮らせる環境づくり 重点施策 DV防止のための啓発及び支援体制の充実 重点分野③ 男女の人権尊重と女性に対するあらゆる暴力の根絶 重点分野④ 生涯を通じた男女の健康支援 3 性別にかかわりなくあらゆる分野で活躍でき、多様な生き方が選択できる社会づくり 重点施策 男女共同参画による防災対策の推進 重点分野⑤ 男女の仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の推進 重点分野⑥ 男女の多様な働き方を支援する就業環境整備の充実 重点分野⑦ 政策・方針決定への女性参画の拡大 重点分野⑧ 様々な困難な状況におかれている人々への対応の充実 重点分野⑨ 地域・防災・環境における男女共同参画の推進 1人で抱え込まずに、ささいなことでもぜひ相談を!  相談窓口には、周囲に家庭の事情を話しにくい方など、様々な年齢の方が訪れます。社会全体が個人主義になっているからか、1人で抱え込む方が多いですね。「親に迷惑を掛けたくない」といって、ささいなことでも家族にすら相談できない方もいます。心配事や、困っていることがあれば、深刻かどうかに関係なく、気軽にご相談ください。話をするだけで気持ちが落ち着かれる方もいらっしゃいますよ。 気軽にご相談ください 臨床心理士 勝吉恵美子さん あなたの地域・グループに講師を派遣します(無料) 10人以上での研修などに講師を派遣します。防災、子育て、ハラスメントなどさまざまなテーマがありますので、男女共同参画の視点を取り入れた講座を開催しませんか。申し込みは、地域コミュニティ課へ。 相談窓口 DVや離婚、子育ての悩み相談 宮崎市女性相談室(子育て支援課) 電話21-1779 宮崎県女性相談所(配偶者暴力相談支援センター) 電話22-3858 男女共同参画に関する相談(生き方・人間関係・DVなど) 宮崎市男女共同参画相談窓口 電話42-8830 宮崎県男女共同参画センター 電話60-1822 労働に関する相談 宮崎労働局雇用均等室 電話38-8827 [問い合わせ先]地域コミュニティ課 電話21-1714