みやざき再発見 提灯の光に誘われ、人情横丁。 今宵あたたかな人の心に酔う。 にんじょうよこちょう(宮崎市)  市街地の一角にある人情横丁は、隠れ家的な料理店が並ぶ酔客ご用達のエリア。運が良ければ、天地優鶴さんが三味線を奏でる姿に出会えるかもしれません。 ◆宮崎駅から徒歩約15分 動画はココから ※QRコードの読み取りには、アプリ「QR・JANコード読み取りバーコードリーダー」を推奨しています。 MiyazakiHumanInterview キラリ!宮崎人8回 相手が生き物だけに奥が深い。 30年たちますが、今も勉強の連続ですよ。 宮崎市で輝いている人を紹介する「キラリ!宮崎人」。 今回は、牛のひづめを削り、形を整える職人、 ぎゅうさくていしのにしぞのけさみさんです。 プロフィール 約30年にわたり、ぎゅうさくていしとして県畜産業の発展に貢献。日本装さくてい協会の本年度表彰で宮崎県では唯一、最高賞の功労賞を受賞。 ぎゅうさくていし にしぞのけさみさん ひづめの手入れを通じて牛の体調不良をいち早く察知  ぎゅうさくていしという、一般には聞き慣れない仕事を約30年にわたって続けているにしぞのさん。そのきっかけは、師匠との出会いにありました。「もともと肉用牛の生産業と家畜商をやっていたのですが、牛の健康管理にはさくていが大事だと感じていました。そんな時、後のさくていの師匠となる方に出会い、誘われたんですよ」  3年間の修業を経て、34歳でさくていし師の認定試験に合格。以来、たくさんのさくていしを経験する中で、生産業だけでは気付くのが難しかった牛の体調不良をいち早く察知し、対応できるようになったそうです。  「ひづめが伸びっぱなしだと、牛がストレスを感じ、体重が増えなかったり、体型の維持が難しくなったりするだけでなく、感染症にもかかりやすくなるなどマイナス面ばかり。健康の維持にはさくていが欠かせないんです。いつもやりとりしている畜産農家の皆さんにも、年に2回はさくていすることをお勧めしているんですよ」というにしぞのさん。さくていを通じて、畜産農家の皆さんとコミュニケーションを取りながら、大切な牛の体調を整える手伝いをしています。  1頭のさくていにかかる時間は約40分。にしぞのさんは年間約300頭の牛をさくていししていますが、相手は生き物。常にけがの危険とも隣り合わせです。「昔、牛に顔面を蹴られ歯がごっそり飛んでいったことがありましたよ。一瞬でしたね。その日は痛くて何も食べられませんでした。それでも、牛のストレスを軽減してあげるためには、手を休めるわけにはいきませんよ」と、にしぞのさんは笑います。 これ以上奥深いものはない命ある限り続けていきたい  畜産関係者のみならず、宮崎県全体のあらゆる産業に大きな影響を及ぼした平成22年の口蹄疫。にしぞのさんは「最初に口蹄疫のニュースを知った時は言葉を失いました」と当時を振り返ります。  「廃業を余儀なくされる仲間もいて、本当に心が痛みました。またいつ起きるとも分からないわけですし、いつも頭に置いて対応できるようにしています」  口蹄疫は終息したものの、復活できた農家は発生前の約6割。牛の数も減少している中、さくていしも後継者不足が課題になっています。「県全体では90人ほどいますが、高齢化で辞める人も多いです。若手の育成が急務と考え、講習に出掛けるなど努力しています」  さくていしの仕事に誇りを持つにしぞのさん。長年続けていてもゴールはなく、毎日が勉強だと話します。「これ以上奥が深いものはないように思います。命ある限り、体力のある限り、信念を持ってやっていきたいですね」 みやざき旬食レシピ 8回 千切り大根  全国で生産される千切り大根のうち、約9割が宮崎産です。市内では特にきよたけ地区で盛んに生産されており、甘みのある青首大根を千切りにし、天日で乾燥させて作ります。冬場でも降り注ぐ太陽の光と、「霧島おろし」と呼ばれる冷たく乾いた西風にさらされて、上質な千切り大根ができあがります。  千切り大根には生の大根に比べて、食物繊維、カルシウム、鉄分などが豊富に含まれています。空気に触れると風味が落ちるので、密封袋に入れ、日の当たらない場所に保存します。すぐに使い切れない場合は冷凍保存もおすすめです。また、調理の際に水で戻す時間が長すぎると旨味や風味が落ちてしまいます。戻し汁にも大根の旨味があるので捨てずに使いましょう。火の通し加減でさまざまな食感が楽しめます。栄養価が高く、保存の利く千切り大根です。上手に利用して積極的に食べたいですね。 カンタンスタミナレシピ ピリ辛で後を引く美味しさ! 千切り大根のシャキシャキした食感が楽しめます。 千切り大根のコチュジャン和え 材料(4人分) 千切り大根(乾燥) 30g ニラ 1束 牛モモ薄切り肉 100g 白いりごま 適宜 ☆コチュジャン 大さじ1杯 ☆しょうゆ 大さじ1杯 ☆ごま油 大さじ1杯 ☆おろしにんにく 小さじ2分の1杯(お好みの量で) 作り方 ①ボウルに☆印の材料全てを混ぜ合わせておく。 ②千切り大根は軽く水洗いし、浸るくらいの水に5から10分程浸し、ザルに上げ水気を切る。 ③一つの鍋でニラ、千切り大根、牛モモ薄切り肉を茹でる。まず、鍋に湯を沸かしニラをさっと茹で冷水にとり水気を切る。次に千切り大根を入れ再び沸騰したらザルに取り出し粗熱をとる。次に牛モモ薄切り肉を広げながら入れ、火が通ったら取り出しキッチンペーパーで水気を拭き取る。 ④ニラは3㎝の長さに切る。牛モモ薄切り肉は1㎝幅に切る。千切り大根は軽く水気を絞る。全ての材料を①で和え、器に盛り白いりごまをかける。 ●レシピ監修 レシピユニット「みやちゃぶ」 「みやちゃぶ」は“食”に興味旺盛な4人で運営しています。特産物や旬の食材を使ったお手軽レシピをお届けします。 メンバー 青木直美、飯田みどり、伊藤佳代、佐藤薫 ※宮崎市地域雇用創造協議会主催フードビジネス・コーディネーター養成講座の平成25年度養成科卒業生で構成しています。 その他のレシピも公開中!! ※QRコードの読み取りには、アプリ「QR・JANコード読み取りバーコードリーダー」を推奨しています。