みやざき再発見 美景はぜい。美味なる食もまたぜい。 されどただ時に身を委ねるは至高のぜい。 きゅうさかもとけ(さどわら町) 江戸時代から続いた阪本家では、味噌や醤油の醸造・販売をしていました。明治期に建築されたその商家は資料館として中を自由に見学でき、市の有形文化財に指定されています。 動画はココから 住所 さどわら町上田島1601-2 電話 74-1518 時間 9時から午後4時30分まで   休日 月曜(祝日の場合は翌平日) 料金 無料 MiyazakiHumanInterview キラリ!宮崎人6回 昔ながらの美しい人情が宮崎には生き続けています。 宮崎市で輝いている人を紹介する「キラリ!宮崎人」。 今回は、市内の観光地の魅力を多くの人に発信している 宮崎交通のバスガイド、矢島由美さんです。 プロフィール バスガイド やじまゆみさん 高校卒業後、宮崎交通でバスガイドとして勤務。結婚を機に一度は退職したが、現在はその経験を生かし、新人の教育・訓練にも携わっている。 たった一言で空気を変えたバスガイドに魅了  「バスガイドという仕事は体力勝負。夏の鵜戸神宮はなかなか過酷ですよ」と笑う矢島さんは、高校卒業後に宮崎交通に入社。観光地にまつわる知識はもちろんのこと、車内でのゲームや心理テスト、民謡などもマスターし、バスガイドとして現在も活躍しています。「ひえつき節や刈干切唄などの民謡は、日本語の分からない外国のお客様にも喜ばれます。歌は国境を越えるとはよくいいますが、その通りですね」  矢島さんがバスガイドを志したのは高校3年の時。卒業後の進路に迷う中、かつて合唱部の遠征先で起こった出来事を思い出したそうです。  「全国の合唱コンクールで思うような結果が出せず、みんなバスの中で暗く沈んでいました。それを見たバスガイドさんが“泣きたい時は泣けばいいんだよ”と声を掛けてくれて、みんなで号泣したんです。おかげで気持ちの切り替えができ、翌日は明るく観光できました。たった一言でみんなを救ってくれたバスガイドさんの姿が、私の背中を押してくれたように思います」  バスに乗る観光客とは、長くても3から4日のお付き合い。バスガイドはその限られた時間の中で、お客様のために気配り、目配りを尽くしています。お客様から「ありがとう」「楽しかったよ」と声を掛けてもらうことが、矢島さんの何よりの喜びだそうです。 観光客に感動を生み出す「人情の美」は宮崎の誇り  宮崎交通の創業者である岩切章太郎氏が、宮崎の大きな観光資源だと語った「人情の美」。矢島さんはその魅力の大きさを、肌で感じているといいます。  「すれ違う観光客に、地元の方や子どもたちがよくあいさつをしてくれます。それが観光客にはとても喜ばれるんですよ。宮崎には昔ながらの美しい人情が生き続けています。人が感動するのは、人の心に触れた時。何げないあいさつ一つでも“宮崎に来てよかった。また来たい”と思ってもらうきっかけになります。大切にしたいですね」  宮崎の観光地を熟知する矢島さん。青島や堀切峠など、マイカーでは行き慣れている場所も、観光バスで巡るといつもと違った景色が見えて面白いですよ、と観光バスの魅力を話します。  「ガイドの案内を聞くと、知らなかったことや意外な発見があって新鮮に感じられると地元の人にも好評です。堀切峠で視界が開ける瞬間は車高の高いバスだとまた格別ですよ。観光客だけでなく、市民の皆さんにも市内外の観光地などを巡る定期観光バスにぜひ一度乗ってみてほしいですね」 みやざき旬食レシピ 6回 さどわらナス  市の伝統野菜であるさどわらナス。名前は、栽培が盛んに行われていた旧さどわら藩に由来します。1980年代、黒紫色で見栄えよく収穫量の多い品種のナスが流行し、さどわらナスは市場から姿を消しました。しかし、農家の有志が「幻の伝統野菜を再び」との思いで農業試験場に約20年間保管していた種をまいたところ、奇跡的に4粒の発芽に成功し、市場に復活しました。  外見は赤紫色で、夏の暑い時季には特に淡い色になります。肉質は柔らかく甘みがあり、あくと種が少ないのが特徴です。朝晩が涼しくなる10月は濃く美しい紫色のさどわらナスが収穫できます。ヘタの切り口が変色していないもの、がくがピンとしているものが新鮮です。保存の際はビニール袋に入れて涼しい場所に置きましょう。料理人も惚れ込むというさどわらナスを煮て、焼いて、揚げて…さまざまな調理法で楽しみたいですね。 20年の時を経て復活!料理人も惚れ込む食材 さどわらナスと牛肉の柚子こしょうソース トロリと甘いさどわらナスに柚子こしょうの効いたソースがよく合います。 材料(2人分) さどわらナス 1本 オリーブオイル 大さじ1杯 牛薄切り肉 80g 三つ葉 適量 ※1柚子こしょうソースの作り方 しょうゆ 大さじ1杯 オリーブオイル 大さじ1杯 酢 小さじ1杯 砂糖 小さじ2分の1杯 柚子こしょう 小さじ2分の1杯から(お好みで) 作り方 ①柚子こしょうソース(※1)を作る。材料全てをよく混ぜ合わせる。 ②さどわらナスを横半分に切り、さらに縦4等分にする。フライパンにオリーブオイル大さじ1杯を熱し、さどわらナスの皮目から弱めの中火で焼く。両面に焼き色がつき火が通ったら取り出す。 ③さどわらナスを取り出したフライパンの表面を拭き取り、薄くオリーブオイル(分量外)をひき、牛肉を1枚ずつ広げながら入れ、中火で軽く両面を焼く。 ④さどわらナス、牛肉、三つ葉を器に盛りつけて柚子こしょうソースを回しかける。 ●レシピ監修 レシピユニット「みやちゃぶ」 「みやちゃぶ」は“食”に興味旺盛な4人で運営しています。特産物や旬の食材を使ったお手軽レシピをお届けします。 メンバー 青木直美、飯田みどり、伊藤佳代、佐藤薫 ※宮崎市地域雇用創造協議会主催フードビジネス・コーディネーター養成講座の平成25年度養成科卒業生で構成しています。 その他のレシピも公開中!!