MiyazakiHumanInterview キラリ!宮崎人 第19回 いつも本番でうまくいかない。ここまで続けてこられたのはその悔しさのおかげかも知れません。 宮崎市で輝いている人を紹介する「キラリ!宮崎人」。今回は、小学校卒業後に秋田県で民謡を15年間修行した、民謡歌手・三味線奏者のながともはるかさんです。 梅若流名取大師範 ながともはるかさん 大淀小学校を卒業後、初代・浅野梅若の培ってきた秋田の唄や三味線、郷土芸能を受け継ぐ日本民謡梅若流梅若会に入門。第45回郷土民謡民舞全国大会内閣総理大臣賞など数々の賞を受賞。芸名はあさのはるか。 きょうだい弟子と練習に励んだながともさん(左)。 秋田では数々の舞台を経験しました。 秋田民謡を始めて15年三味線や手踊りも披露  全国に数ある民謡の中でも、とりわけ明るく楽しげな曲調が多いといわれるのが秋田民謡。ながともさんは自らの意志で秋田民謡・梅若会に内弟子として入門。以来、15年にわたって民謡の技術に磨きをかけ、今年帰宮しました。  「秋田民謡には独特のこぶしがあり、宮崎生まれの私にはとても難しいもの。内弟子時代はカセットテープの再生速度を落として何度も何度も聞きました。試行錯誤は今も続いています」と微笑むながともさん。舞台では、三味線や手踊りも披露するそうです。 稽古は悔しさをバネに  ながともさんが民謡に目覚めたのは3歳の頃。おどり太鼓みなみ会の中原ちよみ先生の演奏に、強い印象を受けたそうです。そのご主人、中原ふとし先生が尺八や三味線のほか民謡を教えていたことから、ながともさんは民謡の道へ。小学校時代は学校が終わると母の車に乗って稽古に行き、夜遅くに宿題に取り組むという日々を過ごしていました。ながともさんは「今週末は老人ホームを慰問、その次は民謡大会…というように、小さな目標が連続していたので、立ち止まって考える暇はなかったですね。特に私は本番に弱く、いつも失敗していました。辞めずに続けてこれたのは、その時の悔しさがバネになったからかもしれません」と振り返ります。 民謡の技術と経験を生かし宮崎と秋田の懸け橋に  転機が訪れたのは小学4年生の時。同じ宮崎市出身で、すでに梅若会の内弟子だった浅野京子さんの帰郷リサイタルを見に行ったながともさんは、本場の歌と踊りを体感して心を揺さぶられたそうです。  「その時に初代師匠・浅野梅若さんにお会いしました。小学5年生の夏休みは秋田の師匠宅で過ごし、その結果、内弟子として秋田に行きたいという気持ちが固まりました」というながともさんは、小学校卒業と同時に単身で秋田へ。師匠や姉弟子に支えられながら、掃除や師匠の付き人をするなど修行を重ねました。  民謡大会で優勝した実績は数知れず。「それでも、未だに舞台に上がる時は緊張します」と笑うながともさんは、これからは秋田での経験を生かし、民謡で宮崎を盛り上げていきたいそうです。「宮崎市さどわら町と秋田県大仙市は有縁都市として交流があると聞きます。宮崎と秋田に育てていただいた身として、恩返しができれば幸せです」 みやざき旬食レシピ 第19回 しょうが 《しょうがとは》  宮崎市内では、さどわら町の水はけの良い砂地のハウス栽培が盛んなしょうが。独特の辛味と香りが特徴で、体を温める食材として注目されています。収穫したての「新しょうが」は繊維が柔らかく、辛みが爽やか。通年出回っている「ひねしょうが」は収穫して貯蔵されたもので、繊維がしっかりしており、強い辛味が特徴です。根茎が小さく、柔らかいうちに葉付きのまま収穫される葉しょうがもあります。 《栄養》  特有の辛み成分であるジンゲロール、ショウガオール、ジンゲロンは新陳代謝を促し、体を温める作用があります。風邪の予防や冷え性対策に効果的です。ジンゲロールには強い殺菌効果があり、食中毒予防にもなります。 《選び方・食べ方》  ハリとツヤがあり、ふっくらとしたものを選ぶとよいでしょう。新しょうがは、皮がなめらかで赤色が鮮やかなものがお勧め。湿っていると腐りやすいので、ラップや新聞紙に包み、冷蔵庫で保存します。切ったり、すりおろしたものを小分けして冷凍保存すると、解凍せずにそのまま使えて便利です。肉や魚の臭み消し、薬味、はちみつや砂糖漬けにして飲み物にするなど、目的を変えて楽しめます。料理を引き立てる脇役としてのイメージの強いしょうがですが、積極的に料理に取り入れて味と香りを楽しみたいですね。 しょうが黒糖かりんとう おやつに最適! ポリポリ後を引くお手軽スイーツ 独特の風味を持つしょうがと自然な甘味が広がる黒糖は相性抜群! 材料(作りやすい分量) ・薄力粉 100g ・ベーキングパウダー 小さじ1杯 ・粉末黒糖 10g ・水 大さじ3杯 ・打ち粉用薄力粉 適宜 ・揚げ油 適宜 《みつ》 ☆しょうがの絞り汁 大さじ1杯 ☆水 大さじ2杯 ☆粉末黒糖 50g 作り方 ①薄力粉、ベーキングパウダー、粉末黒糖を合わせてボウルにふるい入れる。水大さじ3杯を加え、生地がまとまるまでこねる。ラップで包み冷蔵庫で30分ほど休ませる。 ②打ち粉をふった台に生地をおき、めん棒で5ミリの厚さにのばす。幅7ミリ、長さ5センチ程に切る。170度に熱した揚げ油に入れ上下を返しながらじっくりと揚げる。きつね色に揚がったら油をきる。 ③フライパンに☆印の材料全てを入れヘラで混ぜながら中火にかける。とろりとしたら②を加え、みつを均等に絡ませ火を止める。1本ずつオーブン用シートに広げて冷ます。 ●レシピ監修 レシピユニット「みやちゃぶ」 「みやちゃぶ」は“食”に興味旺盛な4人で運営しています。特産物や旬の食材を使ったお手軽レシピをお届けします。 メンバー 青木直美、飯田みどり、伊藤佳代、佐藤薫 ※宮崎市地域雇用創造協議会主催フードビジネス・コーディネーター養成講座の平成25年度養成科卒業生で構成しています。 しょうがの炊き込みご飯 その他のレシピはこちら ※QRコードの読み取りには、アプリ「QR・JANコード読み取りバーコードリーダー」を推奨しています。