みやざき再発見 静穏の川辺に立ちて太鼓橋。 駆けてゆくのは時代の足音。 うめたに橋(田野町)  うめたに橋は、田野町ときよたけ町を結ぶ道の途中、やまずみ川に架けられた石造りの橋です。昔は馬車の往来が見られたそう。夏になると、ホタルの灯りが夜を彩ります。 ◆田野駅から車で10分 動画はココから ※QRコードの読み取りには、アプリ「QR・JANコード読み取りバーコードリーダー」を推奨しています。 MiyazakiHumanInterview キラリ!宮崎人9回 努力を怠らず、勉学を貫いた大儒学者、息軒先生の「生きた学問」を広めたいです。 宮崎市で輝いている人を紹介する「キラリ!宮崎人」。 今回は、郷土の偉人・安井息軒の教えを伝えている、NPO法人安井息軒顕彰会の黒木幸英さんです。 顕彰会や多くの人が関わって制作した「息軒かるた」 プロフィール 県職員として長く勤務。定年退職後、きよたけ町の社会福祉協議会を経て平成25年4月より同会の事務局長を務めている。他にもまちづくりや地域社会の発展のため、各種役員として活動中。 NPO法人安井息軒顕彰会事務局長 くろぎゆきひでさん 町の歴史や息軒の功績をかるたを通じて学習  幼い頃に天然痘にかかるなど、つらい思いをしながらも勉学を貫き、海外の学識者からも賞賛される江戸時代きっての儒学者となった安井息軒。くろぎさんがそんな郷土の偉人と関わり始めたのは、約10年前のことでした。  「私も含め、この町の人でも息軒先生の教えや功績を知らない人が多かったんですね。これではいけない、みんなで学び、未来に伝えていかなければと思ったんですよ」  くろぎさんら安井息軒顕彰会は、ふるさときよたけに末永く受け継がれる宝物を作りたいという思いで、平成25年5月から、息軒の偉業をまとめた「息軒かるた」の制作に着手。読み札などを募集したところ、地道なPRの甲斐もあり、読み札917点、絵札89点が集まりました。  宮崎市、日南市はもとより、息軒が戌辰戦争の難を逃れて疎開したことで縁のある、埼玉県川口市の小学校の協力も得て完成した「息軒かるた」。選ばれた44の作品には、何事も初めが大切だと説いた有名な「三計(一日の計・一年の計・一生の計)」をはじめ、数々の教えが記されています。  また、読み札の裏面には詳しい解説文も。「解説文は顕彰会の制作委員が一生懸命作成したので、ぜひ読んでほしいですね。勉学に励む姿などを描いた絵札も、個性豊かで一枚一枚見入ってしまいますよ」とくろぎさんは自信たっぷりに話します。  さらに、くろぎさんらは息軒かるた以外にも、7月の郷土まつりで息軒みこしの制作にも携わりました。子どもたちはみこしを担ぎながら、息軒の教えをもとに作られた歌を歌って町を練り歩いたそうです。現在は、顕彰会をNPO法人化し、息軒の功績をまとめたホームページを立ち上げるなど、さまざまな取り組みを進めています。 世のため人のための学問をより多くの人々に広めたい  プロ野球・オリックス・バファローズの春季キャンプ地に決まったSOKKENスタジアムは、息軒の名を冠したもの。キャンプインを控え、くろぎさんは息軒の名や功績をもっとたくさんの人に広めたいと意欲的です。  「息軒先生の教えは、机上の学問ではなく、現実の政治や地域の問題に生かせる、生きた学問なんですよね。常に世のため、人のためにある。息軒先生の教えをより多くの人に知ってもらい、行動するきっかけにしてくれればと願っています」  文教の町・きよたけならではの試みとして、今後は地元の大学生も加わった活動を計画しているくろぎさん。何事にも努力を怠らず、信念を持って貫いた息軒のように、偉業の伝承のために走り続けます。 みやざき旬食レシピ 9回 白ネギ  白ネギは、長ネギ、根深ネギとも呼ばれ、古くから親しまれてきた野菜です。市内では田野地区で盛んに栽培されており、畑に定植された白ネギの苗は、収穫までの約6か月間、日が当たらないよう何度も土寄せを行うことで白く、長く育ちます。一年を通して出回る野菜ですが、寒い冬場に低温で育った白ネギは、一段と甘味が増しておいしくなります。  白い部分の香りと辛味成分であるアリシンは、血行を良くし、疲労回復に効果的です。緑の葉にはカロテンが豊富で体の免疫力を高めます。  全体にハリとツヤがあり、緑と白の境目がはっきりしていて、しわがなく、締まった感触のあるものを選ぶとよいでしょう。保存の際には、乾燥しないように新聞紙で包み、冷蔵庫や冷暗所で保存するのがおすすめです。生で食べる時は、千切りにして水にさらすと辛味が和らぎ、白ネギの香りとシャキシャキした食感が楽しめます。  短時間の加熱で辛味が甘味に変わり、トロリと柔らかくなるので、調理しやすく、また食べやすくなります。昔から風邪の予防にも効果的といわれる白ネギ。冬の食卓で積極的に取り入れたいですね。 食材を切って、巻いて、揚げるだけ。 風邪予防にも最適です! 白ネギの春巻き パリパリの皮に包まれた白ネギは驚きの甘さ! 揚げたてをどうぞ。 材料(10本分) 白ネギ 2本(200g) ザーサイ 20g 焼き豚(またはハム) 30g ごま油 大さじ1杯 春巻きの皮 10枚 薄力粉 小さじ1杯 水 小さじ1杯 揚げ油 適宜 練りからし 適宜 作り方 ①白ネギは縦半分に切り、斜め薄切りにする。ザーサイ、焼き豚は細切りにする。 ②ボウルに①とごま油を加え、混ぜ合わせ10等分にする。 ③薄力粉を水で溶き、のりを作る。春巻きの皮を広げ、手前に②を置く。そこからひと巻きし、両端の皮を内側に折り込み端まで巻き、のりを薄く塗り、留める。 ④揚げ油を180度に熱し、③をきつね色になるまで揚げる。器に盛り付け、お好みで練りからしを添える。 ●レシピ監修 レシピユニット「みやちゃぶ」 「みやちゃぶ」は“食”に興味旺盛な4人で運営しています。特産物や旬の食材を使ったお手軽レシピをお届けします。 メンバー 青木直美、飯田みどり、伊藤佳代、佐藤薫 ※宮崎市地域雇用創造協議会主催フードビジネス・コーディネーター養成講座の平成25年度養成科卒業生で構成しています。 その他のレシピはこちら ※QRコードの読み取りには、アプリ「QR・JANコード読み取りバーコードリーダー」を推奨しています。