===================923text0405=================== 特集1 「ぐるみん宮崎※」が合言葉 これからの地域の支え合い 2025年はもうすぐ! さらに少子高齢化が進行 「2025年問題」という言葉を聞いたことがありますか? 昭和22(1947)年から24(1949)年生まれの「団塊の世代」と呼ばれる人たちが75歳以上になるのが5年後の2025年。宮崎市では高齢者(65歳以上)が約12.1万人になり、少子高齢化が進行します。総人口は現在の約40万2千人から2025年には約39万9千人に。高齢化率は27.9%から30.4%にアップします。団塊の世代の子どもたち、いわゆる「団塊ジュニア」である今46歳から49歳の人が65歳以上になる2040年にはさらに少子高齢化が進行します。 少子高齢化が進行することによって、このままでは右の図のように支える側の人が減少していきます。支える側と支えられる側のバランスを保つためには、地域ぐるみでの支え合いの仕組みが必要となってきます。 次にこちらのグラフも見てみましょう。平成12(2000)年度から約20年間の「要介護認定率※」「介護保険料(宮崎市の基準額)」、65歳以上の「高齢者人口」の推移を表しています。グラフのとおり、要介護認定率が上昇していますが、これにより、医療や介護・福祉のニーズが高まることが予想されます。ニーズが高まることで、介護保険料の上昇に加え、医療や介護、福祉従事者の不足、家族介護者の負担が増えるなどの問題も予想されます。 ※要介護認定率……高齢者人口に対する介護支援が必要であると認定を受けた人の割合。 宮崎市の将来推計人口 高齢化率(総人口に占める高齢者の割合) 年少人口(0から14歳) 生産年齢人口(15から64歳) 高齢者人口(65歳以上) 2020 高齢者約11.2万人 高齢化率約27.9% 総人口約40.2万人 2025 高齢者約12.1万人 高齢化率約30.4% 総人口約39.9万人 2040 高齢者約13.4万人 高齢化率約36.0% 総人口約37.2万人 マイナス約3万人 ※各年10月1日時点住民基本台帳データ ※2020年以降は推計値 宮崎市は1人の高齢者を何人で支える? 2015年 2.1人 2025年 1.8人 2040年 1.4人 ※宮崎市では地域ぐるみの支え合いの仕組みである地域包括ケアシステムの愛称を「ぐるみん宮崎」としています。 要介護認定率 12.5% 17.0%  介護保険料 3225円 5700円 高齢者人口 59900人 112053人 第1期 2000年から2002年 第2期 2003年から2005年 第3期 2006年から2008年 第4期 2009年から2011年 第5期 2012年から2014年 第6期 2015年から2017年 第7期 2018年から2020年 この先も増加が予想されます! だから、これからは自分事として、より多くの人が高齢者を支える仕組みの「ぐるみん宮崎」が必要に ぐるみん宮崎 これまでの支え手の中心 地域包括支援センター 医療・看護 ケアマネジャー デイサービスやデイケアのスタッフ ホームヘルパー これからは“地域の私たち”も支え手の一員に ご近所さん(声かけ、見守り、援助など) 地域住民のグループ、団体 認知症サポーター ボランティアによる生活支援 民間のサービス 地域とのつながりを持ちながら、お互いに支え合い、住み慣れた地域で暮らせるまちにしていきましょう。 ===================923text0607=================== 地域ぐるみで支え合い 2000(平成12)年に施行された「介護保険法」により、家族中心だった介護に、共助(保険)の介護が加わりました。さらにその後の法改正で「地域包括ケアシステム(生活上の安全・安心・健康のために、医療や介護、福祉等の様々なサービスが日常生活の場で適切に提供できるような地域の体制)」が示されました。これからの介護や介護予防、福祉は、地域ぐるみでの実現へと変わりつつあります。宮崎市は、これを「ぐるみん宮崎」として取り組んでいます。 住み慣れた地域で自分らしく暮らし続ける 「人口減少や高齢化の問題から、介護等の人材が不足して必要な介護サービスを受けることが難しくなると言われています。また、要介護や要支援の状態に応じたサービスを受けても、その人の日常生活にはごみ出しや買い物、通院など、多様な困りごとがあり、住み慣れた地域で自分らしく暮らし続けたいという願いがかなえにくくなっている現状があります」 そこに地域でこそ果たせる役割があるということですね。 支え合いで地域が成長「支え合い=まちづくり」 「地域の人たちと共に時間を過ごしたり、近所の人に声をかけたり、お手伝いしたり。地域住民の『お互いさま』の支え合いから、市内には生活のちょっとした『困りごと』を助け合うボランティア団体を組織した地域もあります」 支え合いは、助けられる高齢者だけでなく若い世代のためのものでもあります。 市が令和2年1月に行った意識調査では、地域の住民同士の支え合いを8割以上の人が必要だと回答しています。住みよいまちづくりには皆さんの気持ちが大切です。 「私たち生活支援コーディネーターは、こうした支え合いの仕組みづくりに取り組んでいます。是非お近くのコーディネーターにお声かけください」 生活支援コーディネーター にたわき まり さんにお話を聞きました ご相談は地域包括支援センターへ 高齢者の総合相談窓口として、介護や福祉、認知症に関することなどの相談を受け付けています。相談を受け、適切な機関などにつなぎ、連携して支援します。市内に19か所ありますので、詳しくはポータルサイトをご覧ください。 生活支援コーディネーター連絡先 北ブロック(佐土原総合支所内 電話73-5088)(佐土原・住吉・大宮・東大宮・北) 中央ブロック(介護保険課内 電話44-2804)(中央東・中央西・小戸・檍) 西ブロック(穆佐出張所内 電話82-0533)(大淀・大塚・生目・大塚台・生目台・小松台・高岡) 南ブロック(清武総合支所内 電話85-8866)(赤江・本郷・木花・青島・清武・田野) 「認知症サポーター」になって理解と知識を深めよう! 「最期まで自分らしくありたい」とは誰しもが願うことですが、誰の身にも起こりうる脳の病である「認知症」。周囲の理解不足や介護する家族の ひへい から、本人も家族もつらい状況に陥ることが少なくありません。 まずは病気を知ることから始めようと全国的に展開されているのが「認知症サポーター養成講座」です。加齢による「もの忘れ」と「認知症の記憶障害」の違いや、認知症による行動や心理症状の特徴などから、認知症の人と接する時の心構え、そして認知症の人を介護する家族の気持ちの理解まで、さまざまなことを学びます。 これは当事者になった時だけでなく、地域に認知症の人がいた時にどのように対応するか、“サポーター”として応援するにはどうしたらいいのか、まさに地域ぐるみで認知症を考えるきっかけにもなる講座です。お住まいの地域で講座を開くこともできます。詳しくは介護保険課にお問い合わせください。 「宮崎医療管理専門学校」での講座の様子。 専用のテキストで認知症を知り「地域で支える」ことの大切さを学ぶ。受講した人には「オレンジリング」が渡される。 11 住み続けられるまちづくりを 高齢者が住みやすいまちは「誰もが住み続けたい」と思う持続可能なまち 高齢者だけでなく、子ども、子育て中の人、障がい者など弱い立場にある人たちが住みやすい地域が、結果的に誰もが住みたいと思う場所になります。多様性を認め、助け合うことが持続可能なまちづくりの近道です。昔は「向こう三軒両隣」という言葉があり、家族ではないけれど、近所の人が子どもやお年寄りを見守り、家事の手伝いをすることが当たり前でした。ちょっとした親切がまた別の親切を生む近所づきあいが今見直されています。 若い世代も「認知症」を学び、助け合いの精神を育む。 持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals = エスディージーズ)とは、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2016年から2030年までの国際目標です。 宮崎市は持続可能な開発目標(エスディージーズ)を支援しています 問い合わせ先 介護保険課 電話21-1777 ファックス番号31-6337