===================929text0405=================== 特集1 コミュニティ・スクールって何? 「地域とともにある学校づくり」が始まっています コミュニティ・スクールという言葉を聞いたことがありますか? 簡単に言えば、学校と地域住民などが力を合わせて学校運営に取り組む仕組みです。「学校運営協議会」という組織を設置し、より良い学校づくりを目指します。具体的にどんなものなのか、まずは図を見ていきましょう! コミュニティ・スクールの仕組み コミュニティ・スクール(学校運営協議会制度を導入している学校) 学校運営協議会 学校の運営や必要な支援に関する協議 校長 説明 承諾 学校運営の基本方針 説明 意見 学校運営教育活動 情報提供 参画 地域住民・保護者 すべては子どもたちのために 意見 教育委員会 法律に基づく学校運営協議会の役割 ① 学校運営の基本方針を承認すること。 ② 学校運営について教育委員会や校長に意見を述べること。 ③ 教職員の任用について教育委員会に意見を述べること。  図を見ると、たくさんの矢印が出ているのがわかります。今までは学校運営の基本方針は学校だけで決めていました。しかし、コミュニティ・スクールになると、学校が学校運営協議会の承認を受ける必要があります。地域と学校が目標を共有し、Let’s(一緒にやっていきましょう!)の関係で学校運営を行うことを目的にしています。本市では、令和5年度までにすべての小中学校にコミュニティ・スクールを導入する予定です。 ポイント1 仕組み 学校運営協議会は、保護者や地域の方が「こんな子どもを育 てたい」や「こんな学校にしていきたい」という目標を学校 と共有し、当事者意識をもって学校運営に参画します。 ポイント2 機能 本市では、「宮崎市ならでは」のコミュニティ・スクールとして、「学校運営への参画」「学校支援の一層の充実」に加え、「学校と地域の双方向による地域貢献の環境づくり」と「地域まちづくり推進委員会などの地域の組織との連携」も推進していきます。 ポイント3 コミュニティ・スクールの必要性 子どもたちや学校の抱える課題は複雑化・多様化しており、学校だけでの解決は困難になっています。また、地域においても自治会加入率の減少、活動を担う人の高齢化や後継者の育成などが課題となっており、コミュニティ・スクールを通して、地域と学校が協力し合いながら、未来の宮崎市を担う子どもたちを育てていくことが大切です。 宮崎市教育委員会 おにつか ゆういち さん 実際のコミュニティ・スクールは? 本市では令和2年度からモデル校として 生目中学校 広瀬北小学校 清武中学校区(清武小、大久保小、清武中) 大宮中学校区(大宮小、池内小、大宮中)がコミュニティ・スクールを導入しています。 学習を支援する 広瀬北小学校 地域づくり協議会の皆さんが、家庭科の授業でミシンの使い方や縫い方を指導している様子。丁寧に教えてもらうことができるので、子どもたちも先生も大変喜んでいます。他にも冷や汁作り体験などのお手伝いをしてもらっています。 地域を守る 生目中学校 生目地区災害時救援ボランティアコーディネーターや防災士の方々から学んでいる様子。従来の防災訓練をするだけでなく、風水害時の避難所を開設する際にどのようなことについて考えなければならないかなど、生徒たちが地域の方と一緒に話し合っています。 地域を知る 大宮中学校区 大宮中学校の1年生が総合的な学習の時間を活用して、「大宮の史跡探訪」をしたときの様子。大宮地域まちづくり推進委員会の方々から大宮地区の歴史について説明していただき、自分の住む地域の魅力を学んでいます。 学校について語る 清武中学校区 学校の課題解決や特色ある学校づくりに向けて、学校運営協議会で話し合っている様子。地域と学校が取り組める内容について、熟議(熟慮と活発な議論)を通して、それぞれの役割に応じた解決策や連携・協議できることについてアイデアが出されました。 ※今回ご紹介した活動は、令和元年度から令和2年度に実施された活動です。 ===================929text06=================== コミュニティ・スクールを始めて…… 学校運営協議会 「地域を思う大人に」の願い込め  小学校区の地域づくり協議会に携わり、以前から学校とは連携して、合同の避難訓練や子どもの見守り活動、伝統的な遊びの伝承などを行っています。毎月の学校だよりなどでも広瀬北小の様子は知ることができますが、学校運営協議会が設置されたことで、子どもたちの学びについて、これまで以上に学校と一緒に考えることができるようになりました。地域と学校が関係を密にして、子どもたちが成人した時に地域を思い、貢献する力になってくれたらうれしいです。 いわもと たけひさ 広瀬北小学校 学校運営協議会会長 学校 学びを共に創る仕組みに期待  学校は今、家庭・地域と連携・協働しながら「社会に開かれた教育」に取り組んでいます。このことを通して広い視野をもち、時代を生き抜く力や学力向上を目指しています。今後、家庭・地域とのつながりをより一層充実することで、新たな学びを共に創り上げていけるのでは。本校で取り組むSDG s の考え方は地域づくりにおいても不可欠です。持続可能な地域づくりのためにも、コミュニティ・スクールが担う役割は大きいと思います。 おおつ しん 清武中学校校長 宮崎市教育委員会企画総務課主任主事の おにつか ゆういち さんに話を聞きました 地域の宝である「みやざきっ子」を一緒に応援していきましょう  コミュニティ・スクールは、社会総がかりで子どもたちを育てようとするものです。子どもたちにとっては、地域との交流や地域について学ぶ機会が増え、地域の魅力や大切さを発見し、誇りや愛着を持つきっかけになります。  また、新型コロナウイルス感染拡大により先の見えない不安がありますが、今年度コミュニティ・スクールを導入した学校では、「コロナ禍の状況で、家庭・地域・学校がどう協力していくべきか」が議論されるなど、それぞれが協力し合う強い繋がりができています。教育委員会では、これからも地域と学校の連携・協働を推進し、未来の創り手となる子どもたちの育成に取り組んでいきます。 住み続けられるまちづくりを 学校と地域がパートナーに「顔が見える」まちづくり 地域住民から学校に対して意見が寄せられることがあります。ちょっとした行き違いが積み重なり、学校と地域の関係がギクシャクする…… そんなこともあるようです。普段から地域が学校に関わり、学校も地域の人たちを頼りにする。お互いの顔が見える良好なコミュニケーションが図られていれば、地域と学校の連携・協働は活発化し、その地域に活気が生まれるでしょう。コミュニティ・スクールはまちづくりの一端を担う存在になるのです。 登下校の見守り活動でコミュニケーションがとれる地域も。 持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals = SDGs)とは、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2016年から2030年までの国際目標です。 宮崎市は持続可能な開発目標(SDGs)を支援しています 教育委員会 企画総務課 電話85-1857 ファックス番号44-5445