===================931text0405=================== 特集1 新・小戸之橋が完成! 開通までの7年半の歩み 旧・小戸之橋は平成25年11月1日から架け替えを開始しました。今回の架け替え工事では仮橋を造らずに進めました。多大な不便をおかけすることになりましたが、その分、新しい橋の誕生を待ち望み、地域住民の心意気でこれまでにさまざまな取り組みを行ってきました。完成までの7年半を振り返ります。 新橋の構造概要 橋種 コンクリート橋 橋長 506メートル(事業施工延長1.048メートル) 幅員 16から19メートル(片側1車線、車道4.5メートル×2、歩道3.5メートル×2) 橋台 逆T式橋台 橋脚 壁式橋脚  活荷重 B活荷重 小戸之橋の歴史 1949年 第一期 1949(昭和24)年、初代小戸之橋が完成しました。しかし、1954(昭和29)年に台風で一部が流失。残った木橋に鋼橋をつなげて復旧工事が完了しましたが、その後、木橋部分が流失。 1963年 第二期 1963(昭和38)年に旧・小戸之橋(鋼橋)の車道部分が完成し、使用を開始しました。1974年(昭和49)年に歩道部も工事が完了し使用が始まりました。車道部完成から約50年が経過し、老朽化が著しくなったこと、大型車の通行規制や台風時は通行止めが必要になったこと、また当時の設計基準により、橋脚が多く河川を阻害する要因となっていたこと、片側歩道で歩行者の安全が確保されていなかったことなどから、2013(平成25)年11月1日から通行止めにし、架け替え工事がスタート。 2013年 ありがとう小戸之橋 さようならフェスティバル  小戸之橋の架け替えにあたっては、コストの大幅縮減や環境への負担を減らすために、仮橋を設置しない施工で進めることとなりました。利用者や地域住民に不便をかけることになりましたが、橋の重要性を再認識する機会にするため、旧橋撤去時から遊び心満載のイベントを実施しました。 2013年から 小戸之橋架け替え プロジェクトが始動!  旧橋から新橋へ、地域住民と協働して、時の流れと橋の生まれ変わりをつなぐ「小戸之橋架け替えプロジェクト」がスタートしました。小戸之橋の架け替えを、未来を担う子ども達の心に刻んでもらおうと、小学校3年生を対象に橋の特別授業を実施。ほかにも、専用のホームページや作業現場を撮影したリーフレットを作成しました。 旧橋が撤去され赤江地区は活気がなくなりました。「通りを元気にしていきたい」との思いで活動を開始し、毎年、赤江小学校でフェスティバルを開催。地元の商店街を紹介するマップの作成、橋の工事現場の見学、地元を歩き回ったりなどの取り組みを行いました。プロジェクトを通して、赤江地区を知ってもらい、地元の人が地域の歴史に目を向けることができました。橋の架け替えが人をつなぎ、時をつないでくれたと思います。 赤江地域まちづくり推進委員会会長 こしやま あきのりさん 潮見小学校、恒久小学校の3年生を対象に開催した橋の特別授業。 小戸之橋専用のホームページを開設。 小戸之橋の施工様子等をプロのカメラマンが撮影しリーフレットを作成。 ホームページはこちら! ===================931text0607=================== 2015年から ストリートフェスティバル  小戸之橋の架け替えを地域活性化に繋げようと、地域住民が中心となり取り組み始めた「小戸之橋ストリートフェスティバル」。旧橋が完全に撤去された平成27年度に、新しく生まれ変わる小戸之橋を、「待ってるだけじゃつまらない」という心意気で、赤江地域まちづくり推進委員会を中心に、地元の商店主も賛同してさまざまな企画を毎年継続して実現してきました。 作業中の工事現場を案内する見学ツアー。 クイズを解いてくじ引きに挑戦する「小戸之橋こどもクイズ!」。 ストリートフェスティバルオープニングイベント。 市民の皆さんからの挑戦を求める「小戸之橋検定試験」。 アーティストと商店主がコラボした画期的な「ポスター展」。 新小戸之橋の模型をスコープでのぞきながら専門家の先生の話を聞く「小戸之橋ラボ」。 2014年 魚群アートワークショップ  宮崎市で活動しているアーティスト有志が20人ほど集い、橋面を巨大なキャンバスと見立て、旧橋への感謝と別れ、そして新橋に向けた期待を込め、実物大のクジラを主役にした海の生き物を橋面上に描きました。旧橋が完全に撤去される工事着手前に1日だけ一般公開も実施。それから約6年後、舗装を控えた新橋橋面上で、再び当時のアーティストが参集し、「小戸之橋との再会(希望)」をテーマに、家族となって帰ってきたクジラや魚たちを描きました。新橋では、地域の子どもたちも一緒にたくさんの魚を描きました。 アーティスト有志が旧橋に描いた魚の大群。 2020年 新しい橋に地域の子どもたちが参加して魚群を描いたワークショップ。 新しい橋の魚群アート全景。 2014年から2021年 フォトストーリー  撤去中の旧橋に様々な年代の市民が集まり、いろんな表情を撮影。新しい橋が完成した時に、再び橋の上に集まり撮影。旧橋と新橋を繋ぐ時間の移り変わりを、写真を通じて楽しむというタイムワープを意識した取り組みを実施しました。 アーティストの観点から橋づくりに関わりました。魚群描きや、旧橋と新橋で同じ人を撮影し歴史を写真で表現するなどの活動をしてきました。地域と行政、アーティストが一体となって取り組めた、とても貴重な体験でした。 フォトグラファー かわしま としのりさん 2021年4月3日 新小戸之橋完成  新しい橋の北側橋詰ひろばには「小戸之橋とあゆみ」(上流側)、「小戸之橋のまなび」(下流部)のデザインボードを設置しました。橋の親柱に設置された橋名板の各題字は、地域の児童が書きました。 デザインボード 小戸之橋とあゆみ 小戸之橋のまなび 橋名板 はた ののかさん(潮見小学校) ごんどう かずたかさん(宮崎小学校) ふるかわ ゆりえさん(恒久小学校) うめだ まりもさん(赤江小学校卒) パートナーシップで目標を達成しよう 橋の架け替え工事を地元住民とアーティスト、 行政が手を取り合い、地元愛を育む 橋の架け替え工事は行政が単独で進めることがほとんどですが、今回は地元住民やアーティスト、行政が協力し合い、“橋の架け替え”を一つのイベントととらえました。これまでのさまざまな取り組みを通して、地元の歴史や良さに気づくとともに、より愛着が深まるなどの効果を生み、橋は無事に開通の日を迎えることができました。 工事現場を地域住民が見学し、理解を深めて協働。 持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals = エスディージーズ)とは、2015年9月の国連サミットで採択 された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2016年から2030年までの国際目標です。 宮崎市は持続可能な開発目標(エスディージーズ)を支援しています お問い合わせ先 市街地整備課 電話21-1812 ファックス番号20-8323