===================935text0405=================== 特集1 宮崎市フェニックス自然動物園 50年の歩み 1971年に開園し今年で50歳になるフェニックス自然動物園。進化し続けてきた動物園の歴史をひも解きながら、いま取り組んでいる動物の繁殖や新しい飼育・展示など動物園の楽しみ方を紹介します。 イラスト/関希美(宮崎市フェニックス自然動物園) 1971年 宮崎市初の動物園として開園 日本で初めて本格的な野生動物の混合展示手法を用いた生態動物園としてスタート。 開園と同時にスタートしたフラミンゴショー 開園と同時に始めたフラミンゴショーは2012年に「フライング・フラミンゴショー」になるまで40年間実施。 1974年 ダチョウのふ化に国内初成功 7月、ダチョウの人工ふ化繁殖に成功。国産ダチョウ第1号となる。日本動物園水族館協会の飼育動物繁殖賞(昭和50年度)を受賞。 1988年 オランウータンの赤ちゃん「モモコ」が仲間入り 横浜市の野毛山動物園にブリーディング・ローン(繁殖を目的とした動物の賃貸)していた、メスの「ハナコ」が生んだ赤ちゃん「モモコ」が仲間入り。 1995年 レッサーパンダが仲間入り 希少動物の繁殖を目指し、3月にレッサーパンダ2頭が德山市立動物園と到津遊園(現到津の森公園)から仲間入り。 2005年 待望のアジアゾウの若いペアが仲間入り 7月、成田空港から27時間かけて宮崎に到着。ゾウ命名式で「たいよう」と「みどり」という宮崎を象徴する名前に。 2013年 コフラミンゴ2年連続繁殖 国内6例目 7月、前年に続き、2年連続でコフラミンゴが繁殖。国内でも6羽しか繁殖していないコフラミンゴの成長に期待が高まる。 2020年 マサイキリンに待望の赤ちゃん誕生 8月、マサイキリンの「コユメ」が赤ちゃん「コナツ」を出産。9年ぶりの繁殖で、当園で通算66頭目。マサイキリンは希少種で、「コナツ」の誕生で国内の飼育数は8頭に。 1971 宮崎県に初めて動物園が誕生(フェニックス自然動物園開園) 日本で初めて本格的な野生動物を混合飼育展示する生態動物園としてスタート 開園と同時にスタートしたフラミンゴショーが大人気 1973 昭和天皇・皇后ご来園 1974 ダチョウのふ化に国内初の成功 飼育動物繁殖賞受賞 1976 フラミンゴ村(繁殖場)完成 1977 「こども動物村」完成 1980 ゴリラのペアが仲間入り 1983 チリ―フラミンゴの繁殖が始まる 1988 オランウータンの赤ちゃん「モモコ」が仲間入り 1992 チンパンジーが次々に誕生 1993 ローランドゴリラ「ドラム」が上野動物園の繁殖に協力 1995 レッサーパンダが仲間入り 2001 市営となり新たに開園 2005 待望のアジアゾウの若いペアが仲間入り 2010 口蹄疫防疫のため約3か月臨時休園 2011 開園40年・市営10年記念「あべ弘士氏どうぶつの絵とお話会」開催 2012 マサイキリン9年ぶりに誕生「コユメ」 フラミンゴショー会場リニューアル 新「フライング・フラミンゴショー」開始 2013 コフラミンゴのヒナ誕生 2014 流れるプール全面リニューアルオープン 2016 第1回出張ふれあい動物園教室開催 第1回動物総選挙開催 2017 マサイキリンのオス「トウマ」が仲間入り 希少動物ミゾゴイとコシジロヤマドリの繁殖が順調に進む 2018 アジアゾウの「みどり」が神戸市立王子動物園で妊活 国内希少種アマミトゲネズミ誕生世界初 2019 チンパンジー新展示場「チンパンジーの森」オープン チリ―フラミンゴが6年ぶりに繁殖 2020 マサイキリンに待望の赤ちゃんが誕生 公募で愛称「コナツ」に決定 新型コロナウイルス感染拡大防止のため臨時休園 2021 フェニックス自然動物園開園50年(市営20年) ===================935text0607=================== ありがとう50年、これからもずーっ(ZOO)と! 新しい楽しみ方を体験しませんか? 展示の工夫と面白さ  動物園では動物の生息地に近い環境での飼育や展示方法を大切にしています。動物たちがのびのびと生活している姿が観察できます。 進化する「フラミンゴショー」 大迫力のフライング・フラミンゴショー! 開園以来40年間親しまれてきた「フラミンゴショー」を会場のリニューアルに合わせて2012年に一新。フラミンゴショー会場の天井と周囲にネットを張ってフライングケージ型に改築し、国内唯一のフラミンゴの飛行姿が見れる「フライング・フラミンゴショー」に進化しました。池の上をフラミンゴが一斉に飛ぶ姿で来園者に楽しんでいただいています。 「チンパンジー」の森に迷い込め! いろいろな発見があるチンパンジーの森! 2019年にオープン。チンパンジーの生活を豊かにするため3つの群れを「遊びの森」「高木の森」「水辺の草原」の3つのゾーンに分けて展示しており、チンパンジーが思い思いに生活しています。 左 エミー(メス)、右 キン(オス) デビィ(メス) 「群れに注目して、動物園を見て回ると面白いですよ」  当園の理念は野生にできる限り近い環境を再現した群れ動物の混合展示です。開園当時からマサイキリン、グラントシマウマなどの草食動物や、ダチョウやホロホロチョウなどの鳥類を一緒に展示してきました。また、希少動物の繁殖にも取り組み、国内初のダチョウ繁殖に成功しているほか、国内で飼育されている4種類のフラミンゴすべての繁殖にも成功し、フラミンゴの飼育数は300羽を超え、「フラミンゴ王国」といっても過言ではありません。2019年には、国内で2番目の飼育頭数を誇るチンパンジーの福祉に配慮した新しい施設「チンパンジーの森」が完成しました。また、海外の希少動物だけでなく、郷土や日本の希少動物の繁殖研究にも取り組んでいて、2018年にはアマミトゲネズミ世界初の繁殖に成功しました。今後も来園者の方に動物の自然の息吹(いぶき)を感じてもらえるような動物園にしていきたいと考えています。 園長 たけだ まさと さん 島根県出雲市出身。大阪府立大学大学院農学研究科獣医学を修了。獣医師資格を取得。1985年大阪市職員となり、1986年から天王寺動物園に勤務。2000年に大阪府立大学大学院農学生命研究科博士課程に社会人入学。獣医学博士号、学芸員資格を取得。2013年大阪市を退職し宮崎市フェニックス自然動物園管理株式会社に就職。2021年4月園長に就任。 国内希少種 アマミトゲネズミ誕生 2018年、絶滅の恐れのある国内希少種で国の天然記念物にも指定されているアマミトゲネズミの飼育下繁殖に世界で初めて成功しました。環境省と公益社団法人日本動物園水族館協会、宮崎大学が連携して取り組む保全事業の一環です。 ※一般公開はしていません。 50周年アニバーサリーイベント 宮崎市フェニックス自然動物園 開園50周年記念イベント 50周年記念動物園総選挙 園内展示動物全種が立候補し、記名投票にて人気動物を決定。一番人気の動物に投票した方の中から抽選で20組を招待し、記念品を贈呈。 投票期間  10月1日(金曜)から10月31日(日曜) 開票結果  11月1日(月曜)  セレモニー 11月21日(日曜) 50周年記念「想い出動物園展」 あなたの想い出大募集! 動物園に関する想い出の写真や想い出のメッセージのコピー(データ可)を郵送またはメールでお送りください。 ※詳しくはお問い合わせください。 募集期間 10月31日(日曜)まで メール  omoidezoo@miyazaki-city-zoo.jp 50周年記念講演会 地方動物園の未来 えどや こねこ氏(動物物まね芸人、落語協会会員)の独演会「小猫流- 動物園の楽しみ方」に続き、やまぎわ としかず氏(前京都大学総長、現総合地球環境学研究所所長)の記念講演会「地方創生と動物園」。その後、「地方動物園の未来」をテーマにパネルディスカッション。※事前公募 日時 11月20日(土曜) 午後1時開場/午後1時30分開演 場所 シーガイアコンベンションセンター4階サミットホール「天瑞」 50周年記念市民感謝デー みんなで楽しむ動物園 動物園総選挙セレモニー、記念植樹、「音で楽しむ動物園」などさまざまなイベントを予定。 日時 11月21日(日曜) 10時30分から 50年の歩みを動物園ゲート近くの休憩室に掲示し、実物大のアジアゾウ「みどり」とのフォトスポットも設置しています。上記以外のイベントも多数予定しています。 宮崎市フェニックス自然動物園 開園・閉園時間 9時から午後5時(入場は午後4時30分まで) 休園日 毎週水曜日、12月31日※春・夏・冬休み期間は開園 ※新型コロナウイルス感染予防のため一部の展示やイベントなどの実施を変更、休止していますが、十分な感染症対策を行っています。皆様のご来園をお待ちしております。 入園料や休園日、イベント等の詳細はホームページをご覧ください 13 気候変動に具体的な対策を 14 海の豊かさを守ろう 15 陸の豊かさも守ろう いま野生動物が置かれている環境や動物園の役割を知り、エスディージーズについて考えてみませんか。 問い合わせ先 宮崎市フェニックス自然動物園 電話39-1306 ファックス番号39-1300 問い合わせ先 公園緑地課 電話21-1814 ファックス番号21-1816