===================937text0405=================== 特集 あなたと、あなたの大切な人のために「自分らしい生き方」話し合ってみませんか。 アドバンス・ケア・プランニング(ACP)もしくはその愛称「人生会議」を知っていますか? 知らない 82.3パーセント 市政モニターアンケート調査結果(令和元年度) 「自分らしい生き方を考える」。これは生きていく上で大切なテーマです。自分はどのように「生きる」を全うしたいか、大切な人はどう考えているか、共有するのは大事なこと。11月30日は「人生会議の日」です。家族や大切な人と生き方について話し合ってみませんか。今回の特集では、「人生会議」、「これからの人生の過ごし方」、「在宅療養のサポート体制」を紹介します。 「どう生きる」は人生の物語  市独自の「わたしの想いをつなぐノート(わたしノート)」作成プロジェクトメンバーである宮崎大学・いたい こういちろう教授に、「人生会議」について聞きました。 疑問その1 人生会議とは? なぜ人生会議が必要? 回答 「人生会議」とはACP(アドバンス・ケア・プランニング)の愛称で、大切にしていることや、どのような医療・ケアを望んでいるかについて考え、信頼する人と話し合い共有しておきましょう、というものです。約50年前は在宅で家族に見守られ最期を迎える人が多い時代でした。 しかし、1980年以降は病院で最期を迎える人が多くなっています。医療の進歩で助かる命が増えてきたなかで、延命治療について、本人に代わって家族が判断しなくてはいけないケースがあります。「呼吸器を付ける」方向で治療がスタートすると、途中で呼吸器を外すなどの行為が難しくなるため、いざという時どうしたいかを考え、共有しておくことが大切になります。 疑問その2 どういうことを考え、話し合っておくのがいい? 回答 「最期」の話をするのは縁起が悪いと思う人も多いのではないでしょうか。しかし、「人生会議」で考えてほしいのは「どう死ぬか」ではなく「どう生きるか」という人生の物語です。「病院でできる限りの医療をしてもらいたい」「自宅で過ごしたい」などさまざまな意見があっていいのです。「死」は「生」と隣り合わせです。若い世代にとっても「人生会議」は大切です。どういう医療・ケアを受けたいか、それを希望する気持ちの背景、伝えておきたいことなど、ご自身の気持ちと向き合い、共有してほしいと思います。そこで、市では人生の最期について考えるきっかけづくりのために「わたしノート」を作成しました。 疑問その3 共有することでのメリットは? 回答 本人の想いを知らないまま家族が判断してしまうと、「この判断でよかったのか」と悩み続ける人も少なくありません。そういう負担をなくすためにも共有しておくことは大切です。また、在宅療養を希望している時はかかりつけ医を見つけておくことも大切です。いざという時にその病院が核となり、医療・ケアをチームでサポートしていくことができます。一人一人の気持ちに寄り添うこと、意思を尊重することが、今後とても大切になります。 宮崎大学大学院 医学獣医学総合研究科教授 医学部附属病院中央診療部門 臨床倫理部部長 いたい こういちろうさん 言葉にして伝えてみよう あなたの好きな色は? あなたが居心地のいい場所は? あなたがこれからしたいことは? あなたが望む治療は? 「わたしノート」は先駆的な取り組みとして、厚生労働省のホームページ「人生会議」(国民向け普及啓発事業座談会)で紹介されています。 厚生労働省のホームページはこちら わたしの想いをつなぐノートと書き方の手引き 配付窓口の目印 「わたしノート」を書きました 人生の最終段階について考えるきっかけをもらいました。楽しかったことや、辛かったことなどを思い出して書きました。もしものことがあった時に、書いておけば、残った家族が「こういう想いだったのか」と納得できると思いました。その時々に今の自分の気持ちを確かめるのには、とても良いツールだと思います。 Aさん 「わたしノート」を無料で配付しています ①配付窓口で受け取る 窓口 市役所、市保健所、各保健センター、各地域包括支援センターなど167か所 ②出前講座で受け取る(約1時間の講話です) 対象 10人以上で構成された団体・グループ 申込先 健康支援課 電話29-5286 ※詳しくは市ホームページをご覧ください。 配付窓口では、エンディングノートアドバイザー(養成講座を受講した医師、看護師、薬剤師、ケアマネジャーなど)が、書き方を説明してお渡ししています。 問い合わせ先 健康支援課 電話29-5286 ファックス番号29-5208 ===================937text0607=================== あなたと、あなたの大切な人のために「自分らしい生き方」話し合ってみませんか。 支え合う暮らしが日々の力に ながとも つねよしさん(87歳)・サワ子さん(81歳) 結婚して63年。ご主人の病気を夫婦で手を取り合い乗り越えてきました。力を合わせ二人で一緒に人生を楽しんでいます。 学びを楽しみ、暮らしを彩る はやし やすおさん(79歳) 定年後にそば打ちを学び始めて10年以上。今では大勢にふるまう腕前。絵手紙や書道、スイミング、ウォーキング、野菜作りなど充実した日々を送っています。 人のお役に立てることが喜び おくの かつよさん(71歳) 小学校の給食作りをしていた経験を活かし、病院で調理補助をしています。働くことで役に立てていることが日々の生きがいになっています。 悲しみを乗り越え力強く むらこそ はつよさん(80歳) 大切な伴侶が他界後、1年間はどこへも出かけられない状態に。友人の誘いで健幸運動教室やラウンドダンス、山登りを始めました。自分のことは自分でしたいと元気な心身づくりに励んでます。 仲間に会うことが元気の源 「プレイルームぎおん」の皆さん(64から94歳) 週に2回公民館に集まりみんなで体操やゲームをして体や頭を使い楽しんでいます。人に会っておしゃべりをし、身体を動かす時間が健康維持と生きがいになっています。 大切な自分の人生、あなたはどのように過ごしていきたいですか? 豆知識は、経済産業省「将来の介護需給に対する高齢者ケアシステムに関する研究会報告書」に掲載されている研究結果です。 いつまでも現役! 働きたい 仕事にやりがいを感じる! 元気なうちは仕事をしたいわ~ 働くために普段の健康管理に気を付けたり、規則正しい生活リズムができたりと、働くことによるメリットは金銭面だけではありません。シニアの活躍を期待している分野もたくさんあります。 シルバー人材センター 60歳以上の人を対象に、さまざまな仕事を紹介しています。最近では、施設や病院における送迎や調理補助など、多様な分野でシニアの活躍の場が広がっています。男女問わず多くの人が、自分に合った働き方で活躍しています。 問い合わせ先 市シルバー人材センター 電話25-1430 地域に貢献したい 地域のために何かできれば! 誰かの役に立つって気持ちいいな~ 誰かの役に立つために始めた地域貢献活動は、結果として自分の健康維持にもつながっていきます。できる時に、できることを、できる範囲で行える、そんな気軽さもボランティアや助け合いの魅力です。自治会活動も、身近なボランティア活動のひとつです。 豆知識 地域活動参加で認知症のリスクが22パーセント減少し、役割を担うとさらに19パーセント減少します。 市社会福祉協議会ボランティアセンター さまざまなボランティア活動を紹介しています。同センターに登録した65歳以上の人が、活動に応じてポイントをためられるボランティア活動もあります。 問い合わせ先 市社会福祉協議会 電話52-5131 趣味を見つけたい・学びたい 新しいことを学ぶのは楽しいわ やっと趣味を楽しむ時間ができたぞ! 学ぶことは人生に目標や活力を与え、新鮮な風を吹き込むことにつながります。いつまでも、興味があることに生き生きと取り組んでいる人は魅力的です。また、共通の趣味や価値観を持つ人と新たな交流も始まります。 豆知識 ボランティアや趣味活動に月1回以上参加している高齢者は、4年後の生活機能維持の効果が認められました。 公立公民館等でさまざまな講座を開催しています 令和3年度の募集は終了しています。次回の募集は令和4年3月末頃を予定しています。 問い合わせ先 生涯学習課 電話85-1834 問い合わせ先 地域コミュニティ課 電話21-1714 公民館講座案内「まなぶど!」ホームページ▶ 健康第一!身体を動かしたい まだまだ運動をして健康づくりをするよ! 身体を動かすとすっきりするわね~ 軽く汗をかく30分以上の運動を週に2日以上1年間続けると“運動習慣がある”生活になるとされています。行った運動を記録することや、会話をしながら楽しく身体を動かすことは、脳の活性化にも有効です。 健幸運動教室 「宮崎いきいき健幸体操」を実践する教室が145か所あります。お近くの会場については、お気軽にお問い合わせください。 問い合わせ先 介護保険課 電話21-1777 フレイル予防短期スクール 体力に自信がなくなってきた人向けに、週1回、3か月間通ってフレイル予防を実践し、身に付けるスクールを開催しています。(詳細は本紙P21「情報ひろば」に掲載) 問い合わせ先 介護保険課 電話21-1777 みんなでわいわい!交流を楽しみたい 人と話すこと、人の話を聞くことが好きなのよね~ 気の合う仲間を見つけたいと思って! 交流は認知症やうつ病の予防、健康維持に効果があるといわれています。外出自粛の状況でも、電話や手紙などで、つながりを絶やさないことが大切です。 豆知識 年に4回以上のサロンの参加は、認知症発症リスクを30パーセント低下させます。 ふれあいサロン 各地区で開催されています。 問い合わせ先 市社会福祉協議会 電話52-5131 さんさんクラブ 各地区で趣味活動や地域貢献活動などを行っています。 問い合わせ先 さんさんクラブ宮崎市事務局 電話61-9970 その他の「通いの場」に関するお問い合わせ 知りたい、立ち上げたいという場合はご相談ください。 問い合わせ先 介護保険課 電話21-1777 11月11日は「いい介護の日」 「いい介護の日」は介護が必要な人、介護に携わる人に思いをはせ、理解を示す日です。この機会に、「介護」を受ける必要が生じた時のことや、誰かを介護することになった時のことなどについて、家族で話し合ってみませんか? 身の回りのことができなくなってきた 長い距離を歩けなくなった 体力の衰えの不安、生活上の困りごとは… 地域包括支援センターにご相談ください! 「地域包括支援センター」は、高齢者の暮らしを総合的にサポートします。 ※地域包括支援センターの一覧は市ホームページをご覧ください。 介護保険課 さとう しんご 問い合わせ先 介護保険課 電話21-1777 ファックス番号31-6337 ===================937text0809=================== あなたと、あなたの大切な人のために「自分らしい生き方」話し合ってみませんか。 ご存知ですか? 医療や介護が必要になったとき在宅療養という選択肢もあります みなさんは病気やケガで医療や介護が必要になったとき、どこで生活をしたいですか? 本当は住み慣れた自宅で最期まで過ごしたいと思っていても、家族への負担や急変したときのことを心配し、実現困難だと考えている人もいるのではないでしょうか。しかし、実際の在宅療養の場では、さまざまな職種の専門スタッフが連携を図り、患者さんや家族をサポートしています 医師 患者・利用者の状態に合わせ定期的に自宅へ訪問し診療します。訪問日以外も具合が悪くなった時には深夜・早朝に関わらず駆けつけます。 生目台カリヨンクリニック かつだ かずのぶさん ケアマネジャー 介護が必要な人が自宅で暮らせるように計画を立てます。本人やご家族とじっくりお話しし、自宅で生活をしていく上でどのようなサービスがあったらいいかを考えます。 三愛園在宅介護支援センター さかもと ますみさん 歯科医師 いつまでも自分の口から食事ができるようにケアをします。口の中の状態を診察し、むし歯の治療や入れ歯の調整などをします。 なかやま歯科医院 なかやま のぶゆきさん 薬剤師 自宅へ薬を届け、副作用が出ていないか、飲み合わせは悪くないかなどを確認します。飲み忘れがないように薬をわかりやすく整理します。 岡元薬局 おかもと としおさん 介護福祉士 介護が必要な人がいつまでもご自宅で生活できるように入浴介助や掃除、食事づくりなど身体面、生活面のサポートをします。 ビハーラ橘ヘルパー派遣センター まえやしき えつこさん 訪問看護師 看護師がご自宅へ訪問し、赤ちゃんから高齢者までの病気や障がいに応じ、主治医の指示のもと医療処置や健康チェックを行います。 訪問看護ステーションぱりおん つつみ いくこさん 歯科衛生士 歯科医師の診療補助をし、口の中をきれいにお掃除します。口の周りのマッサージや咀嚼(そしゃく)できるように舌の運動などもします。 なかやま歯科医院 ふくやま みさこさん 管理栄養士 つぶす、とろみをつけるなどの料理法や栄養バランスを考えた献立を作り、食事をするために必要な口の運動などのアドバイスを行います。 クリニックうしたに やました みずえさん 紹介した職種以外にもさまざまな職種のスタッフが関わっています 宮崎市郡医師会 地域包括ケア推進センター 医療と介護に携わる職種同士の連携を支援する拠点として、設置されました。医療機関や介護事業所などからの相談をはじめ、情報共有や研修会などを通してスムーズに連携が進むよう取り組んでいます。 サポート 在宅療養 在宅療養者に関わる医療・介護関係者が連携。必要なケアを迅速にできるサポート体制があります。安心して自宅で療養ができます。 在宅療養 | Case 1 介護なくして医療なし医療なくして介護なし クリニックうしたに うしたに よしひでさん(医師)  病気やケガで通院ができない方が暮らしている自宅や施設に訪問して診療しています。住み慣れた地域で自分らしい尊厳ある暮らしができるように24時間体制で対応し、緊急で往診することもあります。訪問診療は「自宅で暮らしたい」というご本人やご家族の気持ちを実現できるようサポートするものです。かかりつけ医のほか、訪問看護師、歯科医師、薬剤師、介護福祉士などの医療介護福祉従事者、連携の要であるケアマネジャーが専門的な知識を活かし、チームとなって在宅療養を支援しています。まさに「介護なくして医療なし、医療なくして介護なし」です。 在宅療養 | Case 2 どんな状態でも自宅で過ごせます ろけっと★ステーション はますな ゆりさん(作業療法士)  私たちは、子どもから高齢の人までが自宅 (住み慣れた所)で暮らせるように家族と手を取り合いながらサポートをしています。以前は、病院でしか医療を受けられなかったケースでも、現在は医療ケアを自宅に持ち込み治療をすることが可能になりました。長期間の入院をしなくても、自宅で家族と一緒に過ごすことができます。写真のたけちゃんは経管栄養チューブを付けていますが0歳から自宅で療養をしています。その日の体調を見ながら、マッサージをしたり身体を動かしたりしながら体の成長を促しています。看護・介護する家族のケアも大切にしています。 在宅療養 | Case 3 本人と家族に寄り添い生活の質を維持 なかやま歯科医院 なかやま のぶゆきさん(歯科医師)  訪問歯科診療では通院ができない方の家や施設に伺い、歯科治療、口腔ケアを行っています。むし歯を削ったり、吸引したりする治療機器などを持参し治療にあたります。訪問歯科診療で目指していることは「最後まで自分の口で食べられること」です。治療だけではなく、お顔にまひのある方が、食べたりのみ込んだりできるためのリハビリや、マッサージも行っています。患者さまの「思い」を大切にして、介護をされているご家族に寄り添った歯科医療を提供していきたいと思います。 相談先のご案内 在宅療養をご希望の際は、まずは、かかりつけ医にご相談ください。在宅療養で不安なことや聞きたいことがある方は、在宅療養でんわ相談室(67-5003)で専門職からアドバイスを受けることができます。 お知らせ 出前講座を開催しています 「知ってた? 介護が必要になっても家で暮らせるって!! ~在宅療養をチームで支えます~」 講座内容 自宅での療養生活について、専門職の紹介や事例を交えながらお話しします 申込先  地域保健課 電話 29-4102 ファックス番号 61-1210 つないでみませんか? あなたの大切なその想い 〜11月30日は人生会議の日〜 すべての人に健康と福祉を 子どもから大人まで、誰もが健康で幸せな生活を送れるようにしよう。 問い合わせ先 地域保健課  電話29-4102 ファックス番号61-1210