[特集1] MadeinMiyazakiSUGOI!! こんなにあったんだ! スゴい製品  海外で使用されていたり、国内外から注目を集めたりしている優れた製品が、実は宮崎市でも生まれていることをご存じですか? ここでは5つの企業の製品と、そこで働く皆さんを紹介します。 問い合わせ先 工業政策課 電話21-1793 ファックス番号28-6572 [ココがスゴいよ!] 航空機のプレミアムシート  ファーストクラスやビジネスクラスに搭載されるシート。宮崎ではその主要な部品の量産組み立てを行っています。 ギャレー(厨房設備) 機内の限られた空間で乗務員が効率よく使いこなせるデザインや機能、耐久性が求められます。 ラバトリー(化粧室) 機内唯一のプライベート空間として、質感、機能を追求。高い軽量化技術も駆使しています。 人事メモ 全従業員の約9割が宮崎県内出身者。国内拠点との人材交流や、海外拠点への出張なども積極的に行われている。 株式会社宮崎ジャムコ 住所 [本社第一工場]田野町甲7320 [第二工場]田野町甲8136-7 従業員数 292人 メイドイン宮崎の製品が世界中の空を飛んでいます。  株式会社宮崎ジャムコは、宮崎市田野町にあり、航空機のギャレー(厨房設備)やラバトリー(化粧室)、プレミアムシートなどを製造しています。世界的シェアを誇る航空機内装品の製造のほか、航空機整備などを手掛ける株式会社ジャムコ(東京都立川市)の子会社として、平成2年に設立。昨年末には、ジャムコグループとして新たに参入した航空機シート製造事業の中核となる工場として、第二工場も稼働を始めました。  「グループの中で、航空機シートを作っているのは国内で宮崎だけです。ギャレーやラバトリーは、宮崎で作った製品を国内の別の拠点に移し組み立てていますが、シートは宮崎が最終組立工場です。それだけに、納期や品質、コストの全てにおいて、これまで以上に高いレベルが求められています」(代表取締役社長 鈴木雅人さん)  同社では将来、全ての部品を宮崎で調達できるよう、地元企業との取引を活発化させたい考え。航空機の機体メーカーや航空会社は、他社との競争力を高めるため、機内空間の上質さを求める傾向にあり、宮崎で生み出される製品に、世界中から注目が集まっています。 製品も人材もメイドイン宮崎で世界を相手にビジネスを! 疑問:宮崎に立地しているメリットは?  人材の豊富さや、物価の安さなどが大きいです。第二工場設立の際は、国内の他の拠点も候補に挙がりましたが、過去の実績もあって宮崎に決まりました。グループ唯一のシート工場なので、期待も責任も重大です。 疑問:どんな人材を求めていますか?  当社は製造業ですが、幅広い職能が必要です。技術職でないと採用されないというような先入観はなくしたいですね。海外の顧客との接点も増えており、英語力や、積極的に外国人とコミュニケーションできる度胸も欲しいです。 疑問:今後の展望を教えてください。  会社としても個人的にも、いろんな価値観を持った人が意見をぶつけ合える環境を作っていきたいと考えています。女性の力ももっと必要ですし、製品も人材もメイドイン宮崎で、世界を相手にビジネスを拡大していきたいですね。 教えてセンパイ![経営編] 代表取締役社長 すずきまさとさん(59歳) [出身]北海道 宮崎について  東京から単身で赴任して1年。宮崎のゆったりとした空気が心地よく、たまに東京に行くと周りの歩く速度に追いつかなくなってきました。 やりがい  若い人材の中から、リーダーになれる人材を育てること。とても難しく、たくさんの課題もありますが、会社の将来にはとても重要です。 ワケモンへ  もし何かを失敗しても、それは「こうするとだめなんだ」という成果を得たのと同じ。失敗は成功の母だと思って挑戦し続けて欲しいです。 世界中の航空機に宮崎で関われるそのチャンスをつかんでほしい。 疑問:現在の仕事内容は?  ギャレー(厨房設備)の製造などを担当した後、今年2月からは施設管理と人事の担当を務めています。施設管理では主に工場の生産環境などの管理を、人事では大学に出向いての採用活動などを中心に行っています。 疑問:働く中で感じたことは?  海外の会社を顧客にしている会社なので、最初は自分に仕事が務まるのかと不安でしたが、学生時代に寮で外国人と共同生活したり、コンピュータを専攻したりしていた経験が随所で発揮でき、自分の役割を見据えることができるようになりました。 疑問:将来の目標を教えてください。  採用業務は、会社の将来を左右するとても重要な仕事。会社にどんな人材が必要なのかを自分の頭でしっかり考えながら進めていきます。若いスタッフが多いので、面倒見のよい先輩になれるように頑張ります。 教えてセンパイ![スタッフ編] 人事総務課 たかさきまさかぜさん(27歳) [出身]鹿児島県 宮崎について  宮崎大学への進学を機に、宮崎市民となって9年目です。自然が豊富で過ごしやすい宮崎が大好きで、将来も住み続けたいと思っています。 やりがい  飛行機と関われること。一時期はパイロットを目指し、趣味で熱気球のライセンスを取ったほど、ずっと空に憧れ続けています。 ワケモンへ  思ったことや意見をしっかり伝えることが大事。間違っていたとしても、臆せずに発言することで成長できると思います。 [ココがスゴいよ!] 腹膜透析製品  在宅で行う人工透析用の透析液やその器材で、世界中の腹膜透析患者に使用されています。 増加する透析患者を腹膜透析で支援!  バクスター株式会社は、世界的な医療関連企業であるバクスターインターナショナルインクの日本法人。医薬品や医療機器を、国内の患者や医療機関に提供しています。平成2年に設立された宮崎工場には300人を超えるスタッフが勤務し、製造と検査を中心とした精密な業務が行われています。 「腹膜透析は、血液透析と比べて通院日数が少なくて済むなど、患者の負担が低減されるといわれています。日本では透析患者数が増加していますが、海外と比べて腹膜透析の普及率が低い状況。当社ではもっと認知を広めていきたいと考えています」(宮崎工場代表取締役大場斉さん)。  インドやシンガポールなど、アジアに広がる拠点を舞台に活躍できる、英語力も備えた人材が求められています。 教えてセンパイ! おがたかおりさん(23歳)  県外の大学に進学後、地元での就職を希望。元々興味のあった医薬品関係の仕事を探す中で、地元の外資系医薬品メーカーの存在を知り入社。現在は、主に製品の最終検査を担当している。 やりがい  製造業務のかたわら、海外の取引先などから届く英文の翻訳を任されるようになったこと。コツコツ続けていた英語が役に立っています。 ワケモンへ  私の場合は英語でしたが、何か一つでも得意分野に磨きを掛けておくと、就職活動やその後の仕事にプラスになると感じます。 バクスター株式会社宮崎工場 住所 きよたけ町木原4584-1 従業員数 330人 人事メモ 全従業員の9割が宮崎県出身者。手厚い福利厚生や海外にも広がるキャリアステップなどが魅力。 [ココがスゴいよ!] 配電盤・LED  官公庁や歌舞伎座(東京)などの施設の電気設備を手掛けているほか、トンネルや道路などにもLED灯が使用されています。 高い信頼性の電気設備を独自技術で開発。  株式会社共立電機製作所は、昭和42年に創業。これまで約半世紀にわたり電気設備に関する事業を行っています。なかでもキュービクル(高圧受変電設備)は、低コストで高い安全性と信頼性を誇り、これまでに国をはじめ、多くの自治体や企業に採用されてきました。また、トンネル灯や防犯灯などのLED製品も、独自の反射技術や放熱設計を確立し、維持管理コストを抑制。東南アジアや中東など海外の顧客からも高い信頼を得ています。「女性の技術者も多いことから、結婚や出産後も活躍してもらえるように社内制度を整えてきました」(代表取締役副社長船ヶ山保幸さん)。  同社では、グローバルな事業展開を見据えて、これまで以上に幅広い分野で人材を求めていく計画です。 教えてセンパイ! まえだあやこさん(33歳)  舞台照明の仕事をしていた大阪から、結婚を機にUターン。職業訓練校で配線の技術を身に付けてから入社。産休から復帰後は、主にCADを使ってのLED製品の設計を担当している。 やりがい  街路灯など、身近なところに使われている製品を設計し、それが形になること。周りのバックアップもあり、仕事と子育てが両立できています。 ワケモンへ  学生時代までにいろんな経験を積んでおくと、視野が広がります。技術職を目指すなら資格取得への挑戦もぜひ。 株式会社共立電機製作所・株式会社共立電照 住所 高岡町高浜1495-55 従業員数 220人 人事メモ 全体の9割の人材を地元で採用。近年は女性にやさしい職場環境づくりにも注力しており、出産後も安心して働ける。 [ココがスゴいよ!] キーロック  車やオートバイのセキュリティシステム。盗難防止性能と使いやすさを追求した製品は多くの国で使用されています。 世界中のクルマの安心を守ります。  株式会社ホンダロックは、本田技研工業の創業者である本田宗一郎氏が昭和37年に宮崎市さどわら町に設立した自動車部品メーカー。キーやドアミラー、ドアハンドルといった製品の研究から開発、製造までを一貫して行っています。  また、同社はアメリカ、中国、タイなど7か国に10か所の工場、3か所の研究所を所有。事業の舞台がグローバルとなっているため、海外に長く駐在したスタッフも多くいます。  年齢や役職に関係なく挑戦することを重んじる社風で、「この会社でこれがしたい!」という目標を持って入社してきた人ばかり。英語の習得を後押しする制度なども充実していて、世界で活躍する人材への道が開けています。 教えてセンパイ! かいみよしさん(36歳)  父親が建築業で、ものづくりを身近に感じて育つ。入社のきっかけは、高校の時、同社出身の先生に薦められたこと。現在は生産技術課で、工場に設置する設備を作っている。 やりがい  海外拠点で稼働する設備の設計に携われること。ベトナムに3年間駐在するなど、海外での経験を多く積めるのも魅力です。 ワケモンへ  好きなことの延長線上に、自分が将来何をしたいのかを思い描いておくことが大切だと感じます。 株式会社ホンダロック 住所 さどわら町下那珂3700 従業員数 995人 人事メモ 多くの地元人材を採用。入社1年から2年でも大きな仕事を任されることもあり、やる気次第でキャリアが開ける。 [ココがスゴいよ!] 宮崎キャビア1983  多くの輸入キャビアに見られる低温殺菌や高塩分処理をせず、キャビア本来の濃厚な味ととろける食感を実現しました。 伊勢志摩サミットで各国首脳が高評価。  チョウザメの卵を塩漬けにした「キャビア」は、世界三大珍味の一つ。宮崎県水産試験場では30年を掛けてチョウザメの完全養殖や、宮崎独自のキャビアの製造技術などを研究し、平成25年に待望の「宮崎キャビア1983」を製品化しました。現在までに、ANA国際線ファーストクラスの機内食に採用されるなど高く評価されているほか、最近ではチョウザメの身も刺身や缶詰などに活用されています。  「事業の拡大に伴い、今年5月に株式会社化しました。より多くの生産を可能にする加工場も建設中で、10月末から稼働を始めます」(代表取締役 坂元基雄さん)。  今後は社名のとおり、世界で食される日本のキャビアメーカーを目指し、海外展開を積極的に進めます。 教えてセンパイ! くろいわななえさん(24歳)  大学で管理栄養士の資格を取得。卒業後は保育園で献立作りなどをしていたが、もっと人と接する仕事で成長したいと思い転職を決意。キャビア生産にかける社員の情熱に魅了され、6月に入社。 やりがい  管理栄養士の資格を生かせること。淡白でおいしいチョウザメの身を使った新しいレシピを開発したり、食育に役立てたりしたいです。 ワケモンへ  早めに目標を定めて努力を続けること。仕事に熱意を注いでいる先輩の存在も、仕事を選ぶ判断基準だと思います。 ジャパンキャビア株式会社 住所 大淀3-5-18南宮崎駅前ビルE棟2F 新社屋・工場 おおあざ瓜生野6388-7  ※10月末稼働予定 人事メモ 海外展開を進める上で、海外での仕事の経験を持つ即戦力に期待。