特集1 災害対策 市民一斉チェック! その備えでホントに安心ですか? じしんや風すいがいなどの自然災害は、私たちの想像を超える力で襲ってきます。 被害を少なくするには、災害に対する日ごろの備えが大切。 現在の対策が十分かどうかを確認し、備えをお願いします。 災害に対する家庭や地域での備えや、防災について知っておきたい情報などのチェックリストを作成しました。備えができている項目には「印」を記入してください。 1自宅付近の避難場所や避難経路を家族全員が理解している 解説Aへ 2ハザードマップで、危険箇所を確認している 解説Aへ 3学校や職場の近くの避難場所や避難経路を家族全員が理解している 解説Aへ 4地域の避難訓練や防災研修などに参加している 5食料や飲料水などを1人あたり最低3日分は備蓄している 解説Bへ 6避難する際に必要な物を把握できている 解説Bへ 7非常持ち出し品は目に付きやすくて取り出しやすい場所に置いてある 8津波警報や津波注意報が出た際に取るべき行動を理解している 解説Cへ 9雨どいや自宅の周りの排水溝は、日ごろから落ち葉や土砂を取り除き、継ぎ目が外れていないかなども確認している 10局地的な大雨の前触れを知っている 解説Dへ 11家具や大型家電には転倒防止対策をしている 12崖崩れや地滑りなど土砂災害の前触れを知っている 解説Dへ 13市が発令する避難勧告などの避難情報の内容を理解している 解説Eへ 14家族で災害時の連絡手段を決めている 171伝言ダイヤル 災害伝言板 15ケーブルテレビやラジオで放送している宮崎市の防災番組があることを知っている 解説Fへ 16住んでいる地域で、高齢者や障がい者など、避難に支援が必要な人を把握している 解説Gへ 17宮崎市防災メールに登録している 解説Hへ 18自治会や子ども会などで、日ごろから地域とつながりがある 19災害情報や避難情報の入手方法を知っている 解説Hへ 20じしんや大雨など、災害の種類によって避難場所が異なることを知っている 解説Iへ 問い合わせ先 危機管理課 電話21-1730 ファックス番号25-2145 あなたの防災対策はどのレベル? 危険 0コから5コまで 危機感を持って大至急備えるべし!  いつ起こるか分からない災害に対する危機感が不足しています。避難場所や避難経路の把握など、最低限の備えから速やかに進めてください。 要注意 6コから10コまで 備えへの意識を改め基本から再チェックを!  災害に対する備えが十分ではありません。これを機に意識を改め、家族や地域で話し合うなどして、十分な対策をお願いします。 油断大敵 11コから15コまで 油断大敵!足りない備えを万全に  一定の理解や備えができている状況ですが、油断は禁物です。不足している項目をチェックし、備えを万全にできるようにしてください。 備えあり 16コから20コまで さらに備えながら周囲にも声掛けを  災害に対する十分な備えができています。自分や家族だけでなく、友人や地域の人に対しても、備えが浸透するよう啓発をお願いします。 重要な備えについて解説を読んで理解を深めましょう! 解説 日ごろからの備え Aハザードマップって?  市では、大規模な津波や洪水が発生した時に、市民の皆さんがスムーズに避難し、被害を最小限にとどめるために、「津波」と「洪水」の2種類のハザードマップを作成しています。日ごろの備えに役立ててください。 掲載している内容 ●津波ハザードマップ 想定される津波の浸水範囲や深さ、指定避難所、避難の心得など ●洪水ハザードマップ 想定される洪水の浸水範囲や深さ、雨の降り方の目安など B災害に備えた備蓄品  災害が発生すると、電気や水道などのライフラインが機能しなくなる場合があります。いざという時に備え、ライフラインが止まっても生活できるよう、次のような備蓄品を最低でも3日分は用意しておきましょう。 備蓄品(例) ●飲料水(一人1日3L×3日分) ●ごはん(アルファ米など一人5食分) ●一人最低3日分の食料(ビスケット、板チョコ、乾パンなど) ●下着、衣類、トイレットペーパー、マッチ、ろうそく、カセットこんろなど 避難の際は、3日分の飲料水と食料、服用中の薬、携帯電話などを持っていきましょう。 解説 災害ごとの対応 Cじしん  気象庁では、じしん発生直後に「緊急じしん速報」を発表しています。速報が出てから大きな揺れが到達するまでは、数秒から数十秒とわずかな時間しかありません。普段から万が一の行動を想像しておきましょう。 じしん発生時の行動 ●自宅 ・頭を保護し、テーブルなどの下で自分の身を守る ・火の始末をする ・ドアや窓を開けて逃げ道を確保 ●商業施設など ・施設の誘導係員の指示に従う ・頭を保護し、揺れに備えて身構える ・慌てて出口・階段などに殺到しない ●自動車の運転中 ・急停車せず、ハザードランプを点灯させながら徐行して停車 ・揺れが収まるまで車内で待ち、鍵を付けたまま車外へ出て避難 津波で気を付けること  津波から自分の身を守るため、以下の行動をしっかり把握したうえで、直ちに避難してください。 津波発生時の行動 ●警報を待たずに避難してください 震源が陸地に近いと津波警報が津波の襲来に間に合わないことがあります。 ●津波見物には絶対行かないでください 津波のエネルギーは想像以上です。わずか10cmの波でも足をとられます。スマトラ島沖じしんの際には、津波を見物していて被害に遭った人もいました。決して、海岸や河口に近付いてはいけません。 ●より高い場所を目指してください 沿岸の地形などの影響で、津波は局地的に高くなる場合があります。 ●津波警報や注意報が解除されるまでは避難をしてください 津波は長い時間繰り返し襲ってきます。警報や注意報解除まで避難を続けてください。 Dすいがい  すいがいをもたらす大雨の前兆が見られたら、川からすぐに離れ、安全な場所に避難してください。山側から雨雲が近づく場合は、河川の増水がより早くなり、特に注意が必要です。テレビやラジオなどで発表される情報にも注意し、警戒をお願いします。 局地的大雨の前兆(例) ●真っ黒い雲が広がり、周囲が急に暗くなる ●大粒の雨や「ひょう」が降り出す ●雷鳴が聞こえたり、雷光が見えたりする ●急に冷たい風が吹き出す 土砂災害で気を付けること  土砂災害は大きく「崖崩れ・山崩れ」、「地滑り」、「土石流」の3種類があります。前兆に気付いたら速やかに安全な場所に避難してください。大雨の時は、テレビやラジオの「土砂災害警戒情報」にも注意をお願いします。 土砂災害の前兆(例) ●崖崩れ 崖にひび割れができ、小石が落ちてくる ●地滑り 地面にひび割れができ、斜面から水が吹き出す ●土石流 山鳴りがし、急に川が濁り流木が混ざっている 雨の強さと想定される被害 10ミリから20ミリまで やや強い雨 長く続く場合は注意が必要 20ミリから30ミリまで 強い雨 側溝や下水などがあふれ、小規模の崖崩れが始まる 30ミリから50ミリまで 激しい雨 山崩れや崖崩れの危険性が高まり、避難の準備が必要 50ミリから80ミリまで 非常に激しい雨 マンホールから水が噴出し、土石流が起こりやすくなる 80ミリから 猛烈な雨 大規模な災害の発生する恐れが強く、厳重な警戒が必要 解説 覚えておきたい災害関連情報 E市が発令する避難情報の種類  市では災害時に市民の皆さんに対し、3通りの避難の呼び掛けを行います。避難情報を発令した場合は、あらかじめ指定されている避難所を開設しますので、速やかに避難してください。 避難情報深刻度グラフ 深刻度 小 避難準備情報 要配慮者など避難に時間を要する人は避難を開始し、時間を要しない人は準備してください。 深刻度 中 避難勧告 避難行動を開始してください。 深刻度 大 避難指示 直ちに避難してください。 局地的大雨などにより避難が困難な時は、建物の高いところへ移動し安全を確保してください。 Fテレビやラジオの防災番組  市では、市民の皆さんの防災意識の向上を図るため、宮崎ケーブルテレビ(毎日午後9時30分から)と宮崎サンシャインエフエム(毎月最終木曜午後3時40分から)で防災番組を放送しています。災害の備えや災害時に気を付けることなど、防災に役立つ情報を発信しています。 放送内容(例) ●宮崎ケーブルテレビ 雨の降り方ごとの影響、じしんのメカニズムなど ●宮崎サンシャインエフエム 9月 竜巻の発生・前兆現象の説明など 10月 日ごろからできる津波災害の備えなど G避難に支援が必要な人  高齢者や子ども、障がい者、外国人など、危険に気付きにくかったり、適切な行動が取りにくかったりして、避難時に支援が必要な人のことを「要配慮者」といいます。いざという時、要配慮者の頼りになるのは地域の人です。普段から、支援が必要な人の把握や、声掛けをお願いします。 「福祉避難所」をご存知ですか?  指定避難所に避難された要配慮者の中で、避難生活に何らかの支障を来す人のために、市の判断で二次的に開設される避難所のことです。要配慮者の最初の避難先は、指定避難所です。医療機関の入院や福祉施設の入所が必要な人は対象外です。 H宮崎市防災メール  災害情報や避難情報は市ホームページや防災メールで入手できます。宮崎市防災メールに登録すると、災害などに関する情報がメールで届きます。登録は無料で簡単ですので、ぜひ登録してください。 防災メールで届く情報 ・大雨警報などの気象情報 ・じしん情報 ・津波予報 ・避難情報 ・竜巻注意情報 など 今すぐ登録を! I避難所の種類 避難所には「指定緊急避難場所」と「指定避難所」があります。 ●指定緊急避難場所  災害が発生する恐れがある時や災害が発生した場合、危険から逃れるために一時的に避難する施設や場所です。津波時に避難する高い建物や、じしん時に避難する公園、運動場などです。洪水、じしん、津波などの種類で避難場所が異なります。 ●指定避難所  災害の危険があり、危険性がなくなるまでの間、避難した人が滞在できる場所です。災害によって帰宅できなくなった人が、一時的に滞在できる施設となります。学校や公民館、体育館などがあります。 災害は「忘れたころ」ではなくいつでも起きる恐れがあります!  平成17年の台風14号が本市に大きな被害をもたらしたのは記憶に新しいところ。「災害は忘れたころにやってくる」とはよく言われますが、実際には忘れる間もないほど身近であることを念頭に置き、備えておく必要があります。 台風14号での避難の様子(平成17年) 災害からの被害を最小限にとどめるためには、皆さん一人一人が常日ごろから災害への備えについての意識を持つことが大切です。今回の特集では、宮崎市防災メールの登録や、非常持ち出し品の準備、災害に備えて身に付けておきたい主な知識などをまとめました。家族や地域の皆さんで相談をしながら、日常の生活のなかで実践できることからみんなで取り組んでいただきたいと思います。 台風や前線の停滞がもたらす局地的な大雨にはご注意を!  6月21日、前日からの大雨の影響で大淀川の水位が上がり、市役所南側の河川敷駐車場が水に浸かりました。局地的な大雨がもたらす影響が身近にあることを感じさせます。 宮崎市を襲った近年の台風 平成19年7月 台風4号 最大瞬間風速38.8m/s 平成19年8月 台風5号 最大瞬間風速34.9m/s 平成20年9月 台風13号 最大瞬間風速22.5m/s 宮崎市で震度4以上を記録した近年のじしん 平成21年4月 震度4 震源地:日向灘/M5.6 平成26年8月 震度4 震源地:日向灘/M6.0 平成28年4月 震度4 震源地:熊本県熊本地方/M7.3 十分な備えをよろしくお願いします! 危機管理課 主任主事 ひらはら たくじ あなたはいくつ印が入れられましたか?  知っているつもりでも実は間違って認識していたり、備えの大切さは理解していながら準備ができていなかったりする項目があったのではないでしょうか。いつ災害が起きても対応できるよう、万全な備えをお願いします。 私もチェックしてみました! 20コ中17コ 自営業 ほりのうち つよしさん (60歳)  熊本の友達が震災にあって大変でした。避難用の食料品などがまだ準備できていないので、しっかり備蓄しようと思います。 20コ中7コ 会社員 えのきはら ちほ(37歳)  災害に対する認識がまだまだ甘いなと感じました。宮崎市に転居してまだ間もないので、避難場所や避難経路などを調べます! 20コ中5コ 会社員 たけうち たかよしさん(28歳)  知らないことが多すぎて驚きました。家族や友人を守るためにも、防災意識をしっかり持って日ごろから備えておきたいと思います。 20コ中4コ 会社員 もりも みきさん(24歳)  災害に対する準備が全くできていないことが分かりました。自分の身を守るためにも、できることからやろうと思います。