特集2 乳がん検診ってどんなもの?  乳がんは女性に多く発症するがんで、子育てや介護、仕事などで一番忙しい時期になりやすいといわれています。早期発見に有効な乳がん検診がどのようなものか、検診の様子を紹介します。 問い合わせ先 健康支援課 電話29-5286、ファックス番号29-5208 乳がんってどんな病気?  乳がんとは、乳房の中にある乳腺にできる悪性の腫瘍です。乳がんが進行すると、肺、肝臓などの臓器や、リンパ節、骨などにがん細胞が転移して、さまざまな症状を引き起こします。乳がんは女性にできるがんの中で一番多く、全国で年間約1万人が命を落としています。 検診施設に到着! 1受け付け 施設に到着したら、受け付けを済ませ、問診票をもらいます。 2問診 問診票に記入したら、看護師の問診を受けます。気になる症状などがあれば伝えましょう。 何か気になることはありませんか? マンモグラフィ検査は一度も受けたことないので不安で… 初経の年齢や最終月経日、妊娠・出産歴などを記入します。 3検査開始 検査着に着替えます。上半身は下着をつけず、検査着だけです。下は着替えずそのままです。上下分かれた服を着ていきましょう。 健康支援課 主任技師 長谷川優 検診方法はこの2つ! 超音波検査 乳房に超音波を当て、返ってくる反射の様子を画像に写して診断をします。痛みはなく、X線を使わないので、妊娠中でも検査が可能です。 検査で分かること 乳房の構造を観察しながら、小さなしこりを見つけることができます。特に、若年者など乳腺が発達している人に有効です。 マンモグラフィ検査 乳房を片方ずつ圧迫板で挟み、それぞれ縦と横からの計4枚をレントゲン撮影します。圧迫している時間は10秒ほどで、痛みの感じ方には個人差があります。 検査で分かること 触診では分からない早期のがん、石灰化※の有無が分かります。 ※カルシウムが結晶化して沈着したもの。良性のものと、がん細胞が増殖していく過程で生じるものがあります。 4検査中 放射線技師の指示に従って体の位置を動かし撮影します。乳房を平らに引き伸ばすことにより、少ない放射線量で、診断に必要な質のよい写真を撮ることができます。 検診は、乳腺が張っていない、月経が始まって1週間から10日くらいがお薦め! 5支払いをして終了 撮影が終わったら、料金を支払って全ての検査が終了です。 結果は後日お送りしますね 6検査結果 結果が到着! 1週間から2週間後、郵送で検査結果が届きます。 施設によっては、先生から直接説明があります。 マンモグラフィで撮影した画像を見ながらの説明 超音波で撮影した画像 皆さんの健康を支援します。検診を通して自分の体のことを知りましょう。 健康支援課 課長 米良博子 まだまだある乳がん検診の疑問 疑問1:妊娠中・授乳中でも検診はできるの? 解答:できます。妊娠中・授乳中は乳腺が発達していて、マンモグラフィではしこりを見つけにくいため、超音波検査が採用されます。 疑問2:検診は毎年必要なの? 解答:国の指針では、2年に1回とされていますが、場合によっては進行の早いがんもあります。できるだけ毎年受診しましょう。 疑問3:受診対象年齢は? 解答:乳がんの発生率は30代から増え始め、40代から50代にピークを迎えます。そのため、市では対象者を30歳からとしています。 疑問4:20代は受診しなくてもいいの? 解答:若い人でも、絶対に乳がんにならないということはありません。月に1回のセルフチェックを行い、異常を感じたら受診しましょう。 乳がんセルフチェック! 「目で見てチェック」 鏡の前で乳房を観察します。左右で変形や差がないか、しこりがないか、ひきつれ、へこみがないか調べます。 「触ってチェック」 仰向けに横になり、乳房や脇の下にしこりがないか、指の腹で調べます。特に乳がんが発生しやすい外側の上部をよく調べましょう。 早期発見で完治できる!  検診が大事なのは分かるけど、がんが見つかったら怖いから…と思っている人はいませんか? 乳がんは早期に発見できれば、治る可能性も高くなります。定期的に検診を受けたり、セルフチェックを習慣付けるなど、忙しい生活の中でも、自分の体に目を向けてみましょう。 健康診査受診券で乳がん検診を受けましょう! 実施期間 平成29年3月31日(金曜)まで 検診場所 市ホームページに掲載している健康診査指定医療機関一覧表をご覧ください。 内容 超音波検査 30歳以上の人 2,000円 超音波検査+マンモグラフィ検査 40歳以上の奇数年齢の人 4,000円 マンモグラフィ検査 41歳・46歳・51歳・56歳・61歳の人 無料(別途クーポン券を郵送) ※受診券、クーポン券を紛失した人は再発行ができます。 乳がんは早期発見で治療できる病気です。まずは検診に行きましょう! 宮崎県産婦人科医会 がん対策担当理事 まつ たかふみ医師