===================953text11=================== 明日を見据える注目の人財をピックアップ キラリ! さかい はなさん 第9回日本美術展覧会 特選受賞 休むことの大切さを彫刻で表現 日本最大級の美術展で「特選」受賞  明治40年から続く日本最大級の公募展「日本美術展覧会(日展)」。この世界でも類をみない規模の総合美術展覧会では、多くの著名な作家を生みだしています。昨年11月に開かれたこの美術展で、宮崎市出身の さかい はな さん が初出品し、最も優秀な作品に贈られる「特選」を受賞しました。幼いころから絵が好きで毎日描いていたという酒井さん。高校時代に油絵やデッサンを経験したときに「とても楽しくて、ずっと絵を続けたいと思うようになりました」と話します。画家を目指し、大分県立芸術文化短期大学へ進学。しかし、ここで壁にぶつかりました。「油絵を描いている人たちが多く、みんな上手だったので自信がなくなりました」。そこで、絵画に活かすためにも、彫刻で人体の筋肉の流れや骨格などを学び始めました。そして今回の作品「ルームウェア」を制作。粘土で布を表現し、休むことの大切さを伝えています。審査員は「作品からは日常に忙殺される現代人を癒したいという思いが伝わってくる。柔らかいクッションや衣服の質感表現などの優れた技術が評価された」と受賞理由を挙げています。受賞を受け酒井さんは、「信じられないくらいうれしい。今後も絵画や彫刻を続けていきたい」と意欲をみなぎらせています。 受賞した彫刻作品「ルームウェア」と酒井さん。粘土で服を作ることが難しく、本物の布に見えるように何度も作り直した渾身作。 次の作品制作に取り組む酒井さん。技術の向上を目指して奮闘する毎日。日夜勉学に余念がない。 PROFILE 宮崎市出身。宮崎学園高校に進学後、本格的に美術を学び始める。高校時代に画家になることが夢で大分県立芸術文化短期大学へ進学。現在同短期大学1年生。