===================954text11=================== 明日を見据える注目の人財をピックアップ キラリ! なかたけ すぐるさん 画家 ダイナミックなタッチと色使いが海外でも高評価  昨年9月、宮崎市内在住の画家による14点の絵画がパリで披露されました。海外の美術関係者から高い評価を受けて実現したもので、その画家が「アートステーションどんこや」に所属する中武卓さんです。中武さんは、独特の感性を生かし、中学3年時から作家活動をスタート。それには、当時の美術担当教諭だった長曽我部徹さんが大きく関係しています。絵にほれ込こんだ長曽我部さんが、知的障がいのある中武さんが支援学校に入学した年から創作のサポートを開始。「中武君は言葉を発することが難しいが、目の前にある植物などとは対話しながら描いているような気がします。外で風景を描くよりも、室内で草花や野菜、果物、人物を描くことが多いですね」と長曽我部さん。クレパスを使って画面いっぱいに力強いタッチで描く絵は、「見て元気になる」という感想を抱く人が多い。そんな創作風景や絵を、9年前からSNSに長曽我部さんが投稿。それを見た海外の美術愛好家から絵を購入したいという打診があり、フランスでの展示が実現しました。中武さんの絵は海外でも好評で、購入した人とSNSでの交流も始まっています。「宮崎での個展もまた開催して、多くの人に絵を見てもらいたいです」。中武さんのさらなる活躍に期待が高まります。 毎週1回長曽我部さんの自宅で絵を描く中武さん。独特の感性から、元美術教師の長曽我部さんには想像もつかない絵が生まれることも多い。 中武さんの絵にほれ込み、SNSで作家活動を発信し続けている長曽我部さん(左)と中武さん。 プロフィール 大塚中学校3年時に初の個展を開く。平成23年中央支援学校入学。同年10月から長曽我部さんのアトリエで絵画制作開始。平成26年アートステーションどんこやに所属。第44回宮崎市美術展大賞受賞。