===================957text12=================== 今月のクローズアップ 約10万円の接種費用が無料 小学6年生から平成9年度生まれの女性と保護者の皆さまへ (平成9年4月2日から平成24年4月1日生まれの人)※令和5年7月1日現在 子宮頸がんワクチンについて知ってください 宮崎県は、子宮頸がんと新たに診断される人の割合が日本でいちばん高いこと(2019年調べ)をご存知ですか? 子宮頸がんはどんな病気? 子宮頸がんは子宮の出口にできるがんです。おもにヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスの感染が原因です。感染から発症までに数年から十数年かかりますが、性交渉の経験が一度でもあれば、すでに感染している可能性があります。 子宮頸がんの罹患者数 約1.1万人/年 子宮頸がんの死亡者数 約2900人/年 死亡に至らなくても、治療により妊娠できなくなったり、流産・早産の可能性が高まったりします。近年、20歳代から40歳代で診断される女性が増加しています。 1回目のHPV ワクチン接種率(2019年) オーストラリア 89パーセント イギリス 85パーセント カナダ 83パーセント 韓国 72パーセント アメリカ 61パーセント ドイツ 48パーセント 日本 3.3パーセント 出典 ①WHO/UNICEF Joint Reporting Form on immunization(JRF) ②厚生労働省 定期の予防接種実施者数 子宮頸がんを予防しよう! HPVワクチンは子宮頸がんの原因となるウイルスの感染を予防するワクチンです。性交渉を経験する前に接種をすることが第一の予防となります。ワクチンで最大90パーセント予防できます。 ワクチンで防ぎきれなかった病変を早期発見し治療するためには、子宮頸がん検診が必要です。20歳になったら定期的に子宮頸がん検診を受けましょう。 子宮頸がん検診の実施医療機関はこちら ※平成14年度生まれの人には無料クーポンがあります。 無料で予防接種が受けられる人 小学6年生から平成9年度生まれの女性 接種方法 医療機関へ予約 ※高校2年生から平成9年度生まれまでの人の無料接種は令和6年度末で終了します。 ※予診票は医療機関に用意しています。 予防接種を受けられる医療機関など詳しくはこちら HPVワクチンQ&A 疑問その1 HPVワクチンを接種すれば子宮頸がんにならない? 回答その1 最大で約90パーセント予防できますが、HPVワクチンで守れない型のウイルスに感染すると、がんになる場合もあります。すでに子宮頸がんの原因になりやすいHPVの型に感染していると、ワクチンを接種しても予防の効果はないため、セクシャルデビュー(初めての性交渉)前のHPVワクチン接種が大切です。 疑問その2 HPVワクチンの副反応は? 回答その1 接種を受けた多くの人が、接種部位が痛み、腫れたりします。また、ごくまれに重篤な症状(重いアレルギー反応、神経症状など)が起こることがあります。 詳しくは厚生労働省のホームページをご覧ください▶ 医師からメッセージ 子どもたちをHPVから守りましょう HPVに感染する前のワクチン接種が重要です。HPVワクチンが普及した欧米では、子宮頸がんの著明な減少が次々と報告されています。また、HPVが原因といわれる中咽頭がんもアメリカで減少しています。その予防効果は14年以上と言われ、接種の普及により集団免疫効果が期待できる優れたワクチンです。子どもたちをHPV感染から守ることは、子宮頸がんを含めたHPV関連がんの予防につながり、将来の市民の健康向上に大きく貢献します。 宮崎県立看護大学 教授 宮崎県産婦人科医会 会長 かわごえ やすゆきさん 問い合わせ先 親子保健課 電話73-8200 ファックス番号29-5208