特集1 大事なお金の使い方前編 限られたお金を大切に使うということは、家庭でも、市の財政でも同じことです。前編では、みやざき家でのとある会話を通じ、収入と支出のバランスを取ることの大切さを紹介します。 問い合わせ先 財政課電話21-1723 ファックス番号21-1522 みやざき家 『父』 光一さん 『母』 波子さん 『長男』 太陽さん(中学1年生) 『長女』 花さん(小学3年生) 太陽さん:お母さーん!冷蔵庫変な音がするよ 波子さん:ええ~ 光一さん:どれ、買ってからけっこうたつけど 波子さん:省エネを考えたら買い換えるのもいいかもよ 光一さん:うーん、そうしたいのはヤマヤマだけど他にもあるよね まずは故障続きの車が先だし 波子さん:ああ… そうか、太陽が中学校に入学するのにもいろいろと出費が多かったしね~ 制服・ユニフォーム かといって収入が突然増えるわけではないからね フウ 光一さん:そうだね、収入あっての支出だもんね~ ハー 太陽さん:こづかいは増えないのか… 光一さん:ま、小遣いはちょっと我慢してもらうとして~ 太陽さん:ですよねー 光一さん:将来のために使うところにはちゃんと使うんだよ 留学など 太陽さん:マジかー!! 波子さん:WAIT!ちゃんと勉強するのが条件だからねっ 太陽さん:ハイ! 光一さん:何にどれぐらいお金を使うかこれから先のことを考えながら優先順位を決めなくちゃ 家のこと 教育費 その他 花さん:まほう!? 波子さん:今の収入で考えると えーと… 光一さん:まずは支出の見直しをしなくちゃ! 太陽さん:おー 波子さん:エアコンの使いっ放し光熱費掛かるのよ~ 光一さん:エヘ 太陽さん:高い自転車買っても運動しなくちゃ意味ないね~ 光一さん:ギクッ 波子さん:運動不足は将来掛かる医療費を考えたら解消しなくちゃね 花さん:ね! 光一さん:ハイッ! そうすると車は古いし燃費を考えたら買い換えた方がいいね 新しい車フフフ… 波子さん:一理あるわね 車は生活に必要だから買い換えね 光一さん:ヨッシャ 花さん:ヤッター♪ 波子さん:他にもプランを見直せば支出を抑えられる可能性があるわ ・携帯電話代 ・保険料 太陽さん:お母さん例の件は… 留学… 波子さん:それはOK!わが家にとっては投資です! みやざき家のお金の使い方 将来への投資 ・太陽の学費 ・花子の習い事 ・運動する(特にパパ) 支出の見直し ・車は買い換え ・携帯電話代や保険料を抑える ・光熱費も節約 光一さん:わが家はこれでいくぞー! 太陽さん:おー! 花さん:はーい! 太陽さん:じゃあ冷蔵庫はどうするの? 波子さん:いったんは修理して様子を見ましょう 先にお金を使わないといけないことがあるからね~ 花さん:パパもママもお仕事がんばって稼いできてね! 光一さん:ハイッ! 「収入あっての支出」は家計も財政も同じです。  みやざき家では、毎日の生活に必要なものは維持しながら、将来に向けて必要なこと(子どもの教育費など)にはできるだけお金を使おうという判断をされました。限られた収入の中から、普段の暮らしに欠かせないものや、将来を見据え優先順位の高いものに対して支出をするという考え方は、家計も市の財政も同じです。市では、既にある公共施設の修繕などを少しずつ進めながら、将来のために必要な事業にも、バランスよく投資しています。 では平成29年度の宮崎市のお金の使い方を見てみましょう! 財政課主幹 いわきかつし 次のページへ続く! 特集1 大事なお金の使い方 後編 平成29年度当初予算は、公共施設の維持・修繕に掛かる経費を考慮しながら、将来にわたって市が住みよいまちであり続けるために必要な投資を行います。 疑問: 宮崎市の財政はどんな状況ですか? 解答:  厳しい状況です。医療・介護などの社会保障費の増加や、公共施設の維持・修繕などに要する経費の増加が主な要因です。 疑問: このまま財政が悪化するとどうなるのでしょう? 解答:  行政サービスが低下し、生活環境の悪化などが懸念されます。将来的に公園や公民館があることが当たり前でなくなる恐れがあります。 疑問: そのためにはどうしていくのでしょうか? 解答:  限られた収入の中から、将来に向けて必要な事業には投資をしつつ、毎日の暮らしに欠かせない公共施設の維持・修繕にも優先順位を付けてバランスよく対応していきます。 疑問: 将来に向けて力を入れている事業について教えてください。 解答:  市では地方創生に向けて5つの重点プロジェクトを設け、若い世代の定着や地域活力の維持・向上に取り組んでいます。平成29年度当初予算では、この推進にかかる予算を前年度の倍に増やしています。 疑問: 市民一人一人ができることはありますか? 解答:  例えば、毎日のごみの分別に力を入れていただくと、行政サービスにかかる費用の削減につながります。市ではバランスのとれた財政運営に今後も取り組んでいきますので、皆さんのご協力をよろしくお願いします。 詳しくは市ホームページでご覧ください。 これからも健全な財政運営に取り組みます。 財政課主任主事 おがたしゅんすけ 将来への投資 将来にわたって住みよいまちであり続けるために必要な投資です。 地域コミュニティ活性化プロジェクト 地域の自主的で継続的な取り組みを支援し、自立性の高いコミュニティの形成を促進します。 IJU(移住)推進プロジェクト 移住に関する情報発信や移住後のフォローアップなど、移住に向けた支援を強化します。 観光地域づくり推進プロジェクト 観光資源のブランド化や観光客の受入環境の充実、スポーツキャンプの誘致を推進します。 フードシティ推進プロジェクト 新規就農者の育成や定着の促進、食を生かし販路や交流人口の拡大を目指します。 クリエイティブシティ推進プロジェクト 人材の定着や流入の促進、地元産業の成長や創業支援、中心市街地の雇用拡大を進めます。 公共施設の維持・更新 暮らしに必要な公共施設サービスの維持のために、適切に管理していきます。 道路・橋・公園など 長寿命化計画などに基づき、計画的に修繕や改修を行います。 小戸之橋架け替え 医療・保健・福祉施設など 県などと連携しながら、市民の暮らしに必要な整備を行います。 みやざき動物愛護センター 庁舎・公民館など 災害への備えや地域の状況などを考慮しながら、機能的な施設整備を行います。 青島地域総合センター 体育館・スポーツ施設など 老朽化の度合いが大きな箇所から優先して修繕や改修を行います。 宮崎市いきめの杜運動公園 文化・交流施設など 舞台照明などの設備更新を適切に行うことで、施設の魅力・集客力を高めます。 宮崎市民文化ホール 平成29年度当初予算 みやざき創生を選択と集中により推進する「創生戦略予算」  私たちの暮らしに密接なつながりのある福祉や道路整備など、市の基本的な事業を行うための一般会計予算。その概要をお伝えします。 歳入 158,310 (単位:百万円) 自主財源41.2% 依存財源58.8% 市税33.4% 諸収入1.8% 使用料及び手数料1.3% その他4.7% 地方交付税15.3% 国庫支出金20.2% 県支出金7.5% 地方譲与税1.0% 交付金5.5% 市債9.3% 収入は自主財源が4割、依存財源が6割なんだね! 歳出 158,310 (単位:百万円) 義務的経費59.3% 投資的経費9.2% その他31.5% 人件費12.7% 扶助費33.9% 公債費12.7% 普通建設9.1% 災害その他0.1% 繰出金9.3% 積立金0.8% 補助費など5.9% 物件費その他15.5% 義務的経費というのは福祉に掛かる費用など、歳入の状況に関わらず必要な経費のことね! 家計に例えると… 収入(歳入)  給料(市税など)と、実家からの仕送り(国庫・県支出金など)、銀行からの借入金(市債)を合わせたのが収入(歳入)です。宮崎市は給料だけでは生活を賄いきれず、仕送りや借入金を活用しながらやりくりしています。 支出(歳出)  削ることのできない借入金の返済(公債費)や医療費(扶助費)、食費(人件費)が、義務的経費に当たります。これに、自宅のリフォームや車の購入などの投資的経費、光熱費(物件費)などを合わせたものが支出(歳出)です。 市では収入を確保しながら支出を減らす工夫を続けています。 目標1 市債残高120億円以上の圧縮 見込額:138億円の圧縮(H26年度決算比) 目標2 財政5基金残高200億円以上の確保 見込額:271億円 目標3 収入確保・支出削減額13億円 達成額:14億円(H26年度予算比・3か年の合計) ※目標1は普通会計(一般会計、5特別会計)ベース、 目標1・目標2は平成29年度末残高、目標3は平成29年度当初予算時 予算は財政運営の基本方針となっている「中期財政計画」に沿ってつくられていて、最終年度となる平成29年度ではいずれの目標も達成する見込みです。