二枚貝等の食品を介したA型肝炎ウイルスによる食中毒予防について
2017年末から宮崎市保健所に16名のA型肝炎の患者の発生届出が提出されています。A型肝炎は、A型肝炎ウイルスが、口から体内に進入し感染・発症するものです。アサリ等の二枚貝がA型肝炎ウイルスを含んでいる場合、このアサリを食べることでも発生しますので、食品の取り扱いには細心の注意を払うようにしてください。
二枚貝等の食品を介したA型肝炎ウイルスによる食中毒とは
1 特徴
・A型肝炎ウィルスに汚染されている食品を「生」や「加熱不足」で食べることによって起こる
・冷凍されている食品・食材を加熱する場合は、特に注意が必要
・汚染の恐れのある食品・食材等・・・アサリ、大アサリ(ウチムラサキ貝)、牡蠣、ムール貝、ラズベリー、ブルーベリー、イチゴ、レタス、ねぎ等
2 症状等
・平均4週間(2~7週間)の潜伏期間を経た後、ほとんどの症例で38℃以上の発熱によって急激に発病
・症状は、全身倦怠、食欲不振、悪心嘔吐、黄疸、肝腫大など
・小児では不顕性感染や軽症ですむことがほとんどだが、成人では症状も肝障害の程度も重い傾向にある
・特別な治療法はなく、原則として、急性期には入院し、安静臥床の処置と症状に応じた対処療法が適用
・予後は一般的に良く、1~2か月後に回復するが、高齢者では重症化することが多く、注意が必要
3 予防方法
・症状がある調理従事者は調理に従事しない
・トイレの後、調理の前、食事の前には、石けんで手を十分に洗う
・加熱が必要な食材は、中心部まで十分に加熱する