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ホーム宮崎市長のページ施政方針所信表明(令和8年3月定例会)

所信表明(令和8年3月定例会)

令和8年第1回宮崎市議会定例会の開会に当たり、市政運営に取り組む私の所信の一端を申し述べさせていただきます。

先に行われました市長選挙において、多くの市民の皆様から再びの信任を賜りました。この結果は、この4年間進めてきた市政への信頼と、宮崎市を更に前へ進めてほしいという、市民の皆様の期待の表れであると考えております。

私は政治家として、全ての市民の皆様にとって公平公正な市政運営を基本姿勢として掲げてまいりました。一部の声に偏ることなく、広く多様な市民の皆様の思いを拾い上げ、誠実に責任を果たすこと。この揺るぎない覚悟のもと、これからの4年間、不退転の決意で臨んでまいる所存でございます。

顧みますと、1期目の任期は、まさに激動の連続でした。就任直後からの新型コロナウイルスという未曾有の国難や、毎年のように発生する自然災害に、全庁一丸となって立ち向かう一方、長年の懸案であった新庁舎の建て替えをはじめ、(仮称)みやざきこどもセンターの新設、HPVワクチンの接種推進、学校施設におけるトイレや空調設備等の整備、放課後児童クラブの充実などの教育・子育て環境の改善、さらにはふるさと納税の取組強化など、本市の未来を支える土台づくりに励んでまいりました。

また、国道10号住吉道路の事業化や宮崎港の整備、南海トラフ地震に備えた防災事業など、市民の命を守るインフラ整備についても、国・県への積極的な働きかけを通じて前進させてまいりました。

さらに、G7農業大臣会合や市制100周年記念事業、WBC事前合宿等の成功には、職員一丸となって挑み、本市の持つ魅力を存分に内外に知っていただく機会となりました。

これら全ての実績は、議員各位、職員、そして何より市民の皆様の深いご理解とご協力の賜物であり、心より感謝申し上げます。

この4年間の歩みを止めることなく、2期目においても本市の更なる発展を実現してまいります。

私は、2期目に臨むに当たって、第六次宮崎市総合計画で示した将来の都市像である「挑戦し、成長する開かれたまち~OPEN CITY MIYAZAKI~」の実現に加え、引き続き、市政への信頼の確立、そして宮崎市という都市アイデンティティの確立を、基本方針として掲げてまいりたいと思います。

第六次宮崎市総合計画では市の長期的な人口動態を示した上で、人口減少を念頭に将来の都市像を示しました。その実現に向け、経済、ひと、未来の3つの目指す姿を柱に、開かれたまちづくりを更に進めてまいります。

次に、市政の土台となる市民の皆様からの信頼です。人事制度改革や規制改革、DXといった観点からの市役所改革を加速させてまいります。さらに、各種施策の事業効果を高め、より市民の皆様に市政を実感していただくためのマーケティング手法について、検討してまいります。

そして、宮崎市という「都市アイデンティティの確立」です。市制100周年という節目を経て、私たちは次の100年への一歩を踏み出しました。ともすると歴史や文化に乏しいと指摘されがちな本市ですが、すでに100年の歴史を刻み、固有の文化や風土を育んでまいりました。

私たち市民は、私たちのまちのことをもっと学び、誇りを持つべきだと思います。初の本格的な市史編さんや、宮崎市近現代の歩み事業、生目の杜遊古館への近現代史展示の導入を通じて、本市の歴史と文化を次世代へ継承します。

そうした宮崎市らしさというものを各種施策の根底に置き、市民の皆様が、宮崎市で生まれ、育ち、暮らすことに、より深い愛着と誇りを持てるまちづくりに努めてまいります。

続いて、選挙公約として示した主要施策について説明いたします。

まず、政策を支える「財政と市役所づくり」についてです。

財源確保の要として、ふるさと納税の寄附額150億円を目標とします。国の制度見直しという不透明な状況にあっても、本市が誇る農畜水産品の魅力を戦略的に発信し、安定的な寄附を確保してまいります。併せて、国・県の補助金の確保や有利な起債を活用することに加え、市有資産の戦略的活用を徹底してまいります。

市役所組織については、抜本的な人事制度改革を断行いたします。努力する職員が正当に報われる人事評価制度とその運用、そして風通しの良い職場環境を構築し、職員の意欲を向上させることこそが、質の高い市民サービスの提供に直結するものと考えております。

また、デジタル技術を活用しつつ、組織の最適化を推進します。総合支所や地域センターのあり方を見直し、窓口業務のリモート化実証実験を加速させ、利便性と効率性を両立させた機能的な行政体制を目指します。

次に、「安心して暮らせるまちづくり」についてです。

子どもたちやその家庭を支援する複合拠点として、令和11年度に「(仮称)みやざきこどもセンター」を開設いたします。本市初の市立児童相談所・一時保護施設をはじめ、こども家庭センターや教育相談機能などを一箇所に集約し、切れ目のない支援体制を確立します。

地域防災については、特に避難行動要支援者の命を守る「個別避難計画」の策定支援を加速します。現在の作成率を向上させるため、多職種との連携を強化します。さらに、地域住民を主体とした避難所運営の仕組みづくりに取り組むことで、地域防災力の向上を図ります。

福祉避難所の拡充については、令和8年度当初を目途に、宮崎市総合福祉保健センターなどを、新たな指定福祉避難所として運用を開始します。さらに、民間の協定福祉避難所への支援も強化してまいります。

併せて、地域の防災や福祉など互助の要である自治会につきまして、新規加入の案内強化や不動産業者の皆様との連携により加入率の向上を図ります。また、公共交通のあり方についても、バス路線網の維持・最適化を支援するとともに、コミュニティ交通の拡大や公共ライドシェアなどの検討を進め、市民の皆様の移動手段を将来にわたって持続的に確保してまいります。

次に、「経済の力強い成長」についてです。

持続可能な都市を形作るのは、活力ある経済です。企業の投資を呼び込む基盤の確立と、人手不足の解消に向けた若者の定住支援を図ります。

誘致企業にとって産業用地は欠かせません。実施した「工業団地適地調査」の結果に基づき、50ヘクタール以上の用地確保を目標として、取組を進めてまいります。

また、1月に任命した専門アドバイザーの活用、台湾との「TEAM MIYAZAKI」や横浜でのイベント等を通して、私自身のトップセールスを含め、企業誘致を積極的に展開してまいります。

そして、深刻化する地域の人手不足を解消するとともに、多くの若者が市外へ流出したまま戻ってこない現状を踏まえ、次世代への投資として、市独自の「奨学金返還支援制度」を新設いたします。

さらに、宮崎オープンシティまちづくり計画の推進による民間開発を促進するとともに、市外からの移住者や子育て世帯等のために規制緩和を行った市街化調整区域の土地利用の案内と手続きの迅速化も進めてまいります。

本市にとって重要な産業である農畜水産業についても、引き続き特産品のプロモーションに努めるとともに、エネルギー利用効率化によるコストダウンを支援しつつ、加工・販路開拓による「外貨獲得」を後押しし、生産者の所得向上を実現します。

次に、「防災とインフラ整備」についてです。

まず、大規模災害時の拠点となる新消防庁舎及び市役所新庁舎の整備を遅滞なく進めるとともに、国道10号住吉道路の早期完成に向け、国への働きかけを一層強めてまいります。

津波対策については、特に浸水リスクの高い加江田川以南を優先して取り組み、避難誘導路や避難誘導標識の整備を徹底して行います。また、「津波一時避難場所最適化計画」に基づき、津波避難タワーの追加整備を含め、誰もが迅速に避難できる環境を構築します。

洪水・浸水対策については、近年の頻発化、激甚化する豪雨等への備えとして、国・県と連携し河川掘削等の治水事業の推進に取り組むほか、流域治水の考え方(方針)に基づき対策を講じてまいります。

また、避難所となる公立小中学校の体育館への空調設置については、令和15年度までの全校整備を計画しておりますが、市民の安全と酷暑対策の観点から、着実かつ迅速に整備を進めてまいります。

さらに、インフラの整備として、道路・橋梁等の長寿命化を推進します。上下水道施設についても、私自身、老朽下水道管の工事現場を視察し、その重要性を再確認したところですが、国の「第1次国土強靭化実施中期計画」に基づき、上下一体の耐震化の取組を進めてまいります。

次に、「魅力あふれるまち」についてです。

観光・文化拠点施設の再生は、地域経済への好影響のみならず、市民が宮崎市に対して愛着と誇りを育むための重要な投資であると考えております。

まず、観光施設につきましては、道の駅フェニックスの民間資本導入による再整備や、道の駅田野の移転・新築により、地域の魅力を発信する新たな拠点を創出します。

また、旧高岡温泉やすらぎの郷については民間の手による令和9年度中の再開を確実に図ってまいります。さらに、フェニックス自然動物園についても、市民や観光客に愛される魅力的な施設となるよう民間活力の導入を検討いたします。

また、文化施設等も進化させます。展示内容を大幅にリニューアルする「宮崎科学技術館」、中高生から大人まで多世代の新たな居場所へと進化させる「みやざきアートセンター」、そして、郷土の歩みと偉人の功績を次世代に語り継ぐ近現代史の拠点としての「生目の杜遊古館」の再構築を、着実に遂行してまいります。

さらに、2027年に開催される国スポ・障スポの成功に向け全庁的に取り組むとともに、野球やサッカー、サーフィンやテニスなど、「スポーツランドみやざき」の魅力を更に生かして、経済の活性化を図ってまいりたいと思います。

次に、「子どもたちが輝くまちづくり」についてです。

子どもたちの健やかな成長は、本市の未来そのものでございます。

まず、小学校給食の無償化を実現します。国の基準単価と現行給食費との差額分についても、市が独自に財源を投じ、確実に保護者の負担を軽減します。

次に、教育の質の向上です。基礎学力の向上というテーマに真正面から向き合い、小中一貫教育を全市的に展開します。地域の特性に応じ、「一体型」や「連携型」といった多様な形態を柔軟に検討し、義務教育9年間を見通した切れ目ない学びを提供します。

学校施設の環境改善につきましても、学校トイレの洋式化率を令和9年度末には75%まで引き上げ、教職員の職場環境も改善することで、教育の質の向上につなげます。また、交流センター等への自習室設置や放課後の居場所の拡充を図り、子どもたちの学ぶ意欲を社会全体で支えてまいります。

次に、「市民の命と健康を守る取組」についてです。

次世代を担う子どもたちの健やかな成長を支えるため、令和9年度に子ども医療費助成を高校生年代まで拡大します。また、HPVワクチンの接種も、男女ともに引き続き強力に推進してまいります。

健康寿命の延伸に向け、「禁煙・減塩・運動」の健康プロジェクトと、ワクチンに代表される予防医療を着実に推進してまいります。さらに、がんによる死亡率を減少させるため、がん検診受診率向上と精度管理の改善に取り組んでまいります。

また、真に重篤な市民の命を救うためにも救急車のひっ迫状況は改善しなければいけません。救急安心センター#7119の導入について引き続き県へ要望を行うとともに、救急車の適正利用の啓発を継続し、持続可能な救急医療体制を確保します。

さらに、誰もが尊厳を持って人生の最終段階を迎えられるよう、「人生会議(ACP)」の普及を推進するとともに、市独自の「終活相談・支援」を新たに開始し、市民の皆様の不安に寄り添ってまいります。

併せて、墓地に関する市民のニーズの多様化を踏まえ、今後の市営墓地の整備方針を策定し、市民の皆様が将来にわたって安心できる環境を整えてまいります。

最後に、将来にわたって持続可能なまちづくりとして、脱炭素先行地域事業の推進や公共施設における省エネルギー化の取組を通してゼロカーボンシティの実現を目指すとともに、私たちに身近なごみ処理につきましても、ごみ減量やリサイクルの徹底を図ることで、将来的な負担を軽減させ、持続可能で安定的なごみ処理体制を確立します。

以上、2期目の市政運営に臨む私の所信を述べさせていただきました。

1期4年を通じ、非常に多くの本市の課題が明らかになってまいりました。今後は、議論や計画の段階から一歩踏み込み、それらの具体的課題の解決に向けてスピード感をもって着実に取り組み、これまで以上に、市民の皆様が宮崎市に住んでいて良かったと実感していただけるよう、職員一丸となって努力してまいります。

私自身も今まで以上に様々な現場へ足を運び、課題の把握のみならず、市民の皆様へ寄り添い、私の想いを伝えてまいりたいと存じます。

市民の皆様、並びに、議員の皆様方には、市政運営に対しまして、なお一層のご理解とご協力を賜りますよう、心からお願い申し上げまして、私の所信表明といたします。