
市場の食堂

市場を散策してみる
宮崎の食の台所宮崎中央卸売市場の場内には、朝10時から一般にも解放している市場商店街がある。
思い切って足を踏み入れると市場気分を味わえておもしろい。お肉屋さんに魚屋さん、陶器に包材屋さん、パン屋さんに和菓子屋さんなどが軒を連ねている。そんな市場商店街の中に、いなり食堂がある。創業40年、長きに渡って、市場で働く人々のお腹を満たしてきた市場の食堂だ。暖簾をくぐると、年季の入った店内の様子にどうしても「これは美味しいんじゃないか…」と、期待が高まってしまう。生姜焼きにあんかけ焼きそば、オムライスにチキン南蛮。銘々に注文したが、あっという間にテーブルに並んだ。


いなり食堂イチオシの生姜焼きは、一味違った味噌ベースの味付けだ。忙しい市場で働く人々のために、少しでも早く提供できるように、火が通りやすい豚バラの薄い小間切れ肉を使っている。これが味噌ダレとよく絡んで、ご飯が進むのだ。オムライスは具材がゴロゴロと入っていて食べ応え充分。熱々あんかけ焼そばも良い具合。大抵の料理がワンコイン以内という安さ。それにご飯と味噌汁を単品でつける。お店は13時で閉まってしまうので長居は無用。食後は市場商店街で買い物したり、お肉屋さんなど、地方発送をしてくれるお店もあるので、お土産を探してみるのも良いかもしれない。

眼光鋭い店主は、空手の師範。話すと気さくで笑顔がやさしい。