
太陽を浴びた野菜たち

ごちそう野菜で身体がよろこぶ
雲ひとつない青空が広がる午後、田園の広がるのどかな場所へやってきた。店の前には小学校があって、子どもたちの声が響いていた。
扉を開くとカウンターキッチンに立つオーナー夫妻、そしてお母さんがやさしく「いらっしゃいませ」と笑顔で迎えてくれた。まるで友達のところに遊びに来たかのような家庭的な空気感を感じながら席に着く。

小学校から帰ってきた子供たちと。
メニューは野菜が中心のワンプレートにごはんとスープのセット。
20種類ほどの野菜で作った約10品のおかずが、とてもきれいに並んでいるワンプレートだ。「ランチだけで1日に必要な野菜量350gが取れるようにしています」とオーナーの常定鉄平さんは説明してくれた。
華やかな見た目の素晴らしさだけでなく、しっかりと考えて作られているんだな、と思わず見入ってしまった。

「色のバランス、甘い・辛い・酸っぱいなどの味のバランス、その両方を考えています」なるほど、旬の野菜の料理は、一品一品に手間ひまをかけ、丁寧に作られているのがわかる。
この日は「切り干し大根のゆず胡椒和え」「ホーレンソウとトマトの白和え」「ポテトリンゴ」「焼き野菜」など10 品の野菜料理と「鶏肉の生姜タレ焼き」の肉料理。
ポテトとリンゴの組み合わせがこんなにおいしかったなんて。切り干し大根とゆず胡椒がこんなに合うなんて。知らなかった意外な食べ方が、野菜好きにさせてくれる。宮崎の太陽をいっぱいに浴びて育った野菜は生き生きとしていて甘味、旨味がしっかりしている。宮崎の野菜をお腹いっぱい食べて身体が喜んでいた。なんて幸せなんだろう。

色鮮やかな米粉フジッリ。左から雑穀、ケール、ビーツ、オニオン。
世界が注目するオリジナルパスタ
プレートの真ん中で彩りを添えていたらせん状のショートパスタは店内で購入することができる。雑穀、ケール、オニオン、ビーツと彩り豊かな4種類。「米粉フジッリ」というON THE KITCHENのオリジナルパスタは、地方に隠された宝物を選ぶ『にっぽんの宝物 2019』でグランプリ、世界大会でもベストヘルシーアワード賞に輝いた逸品だ。
小麦粉の代わりに有機栽培の米粉を使い、グルテンフリーだから小麦アレルギーがある人も食べられる。食材の色を活かしているので、もちろん着色料も使用していないそうだ。
もちもちした食感で食べごたえがあり、濃厚ソースとの相性がよく、野菜と絡めてパスタにしたり、スープに入れたりといろいろなレシピに使える。このほかに、ご飯が何杯でもすすむオリジナルの「手作り油みそ」や県内外の逸品を集めたセレクト食材が大きなレジカウンターに並んでいる。
ランチのあとに手土産を買って帰る。「宮崎に行ってきた」と会話が弾むのを思い浮かべながら。