
一番街で朝食を

気前のよいモーニング
宮崎市の歓楽街、通称ニシタチへと続くのが一番街のアーケードだ。この一番街の一角に、創業半世紀の老舗喫茶店メルビィがある。店内に入るとアーチ型の窓やステンドグラスのランプなど、その佇まいからこのお店の歴史を感じることができる。

窓から一番街を眺める
メルビィの一日は朝8時半のモーニングから始まる。洋食モーニングは、黄身がトロッとしたベーコンエッグとサラダと分厚いトースト、それに飲み物が付いておどろきの600円!トーストは宮崎の老舗パン屋さんの食パンで、むっちりと分厚く食べ応えのある山型だ。その他ハムとオムレツのサンドイッチは、焼きたてふわふわのオムレツとちょっと厚めにスライスされたキュウリが挟んであって、ほんわりあたたかくて甘くて、キュウリの歯ごたえも良いアクセントだ。頬張りながら、小さい頃に母が作ってくれたサンドイッチの味を思い出していた。

夜ごはんのような朝ごはん
モーニングの時間帯だけどハンバーグや生姜焼きなどもあるのは、ニシタチで朝まで働いた人たちが帰宅前に食べて帰るからなのだそうだ。平日の朝は、出勤前に新聞を読みながらモーニングを食べる人、夜の仕事を終え、夜ごはんのような朝ごはんを食べる人、昔からの常連さん、様々な人が同じ空間でそれぞれの時間を過ごしていく。その風景もまた、歴史あるこのお店の味わいなのだろうと思った。
もう一つ、モーニングメニューにはないのだけれど、11時からのマザーホットケーキも美味しかった。このホットケーキは、二つのコンロで火加減の強弱を使い分けて焼き上げる。厚みのあるホットケーキで、メープルシロップをかけて頂く。口の中にふんわり卵の甘い香りが広がる懐かしい味だ。ゆっくり遅めの朝には、ぜひこちらも味わってほしい。

マザーホットケーキは11時からオーダーできる