トップアスリート×スポーツランドみやざき Vol.8

-東京2020大会宮崎事前合宿 海外選手特集(パラトライアスロン)-

第8回ジョージピースグッド パラトライアスロン

宮崎市を合宿などで訪れたトップアスリートに宮崎市スポーツランド推進課職員がインタビューを行う「トップアスリート×スポーツランドみやざき」第8回目。

今回は、東京2020パラリンピック前の2021年8月13日~24日に本市で合宿中のトライアスロン男子PTS5(運動機能)、自転車競技(ロード)男子C4タイムトライアル(運動機能)イギリス代表のジョージ・ピーズグッド選手にお話を伺いました。(2021年8月23日 シーガイアにてインタビュー)

トップアスリート×スポーツランドみやざき

プロフィール

ジョージ・ピーズグッド
George Peasgood

生年月日:1995年10月2日(25歳)

国籍:イギリス

東京五輪出場競技:トライアスロン男子PTS5(運動機能)(銀メダル)、自転車競技(ロード)男子C4タイムトライアル(運動機能)(銅メダル)

 

■「1つだけが優れていてもダメ」

インタビューに答えるジョージピースグッド

-トライアスロンを始めたきっかけは何ですか?
「家族のみんながトライアスロンをやっていたので、私も自然な流れで始めました。
10歳の時に始めて15歳の時にジュニアクラブに入って以来、ずっとトライアスロンをやっています」

 

-トライアスロンの魅力を教えてください。
「トライアスロンは、スイム(水泳)・バイク(自転車)・ラン(長距離走)の3つを組み合わせた面白いスポーツです。スイムだけ、バイクだけ、ランニングだけが得意ということでなく、3つ全てにおいて優れていなければなりません。
一つのレースにできることを全て注ぎ込み、多くの要素が毎回の勝負を決めます。3つ全てを完璧にこなすということは非常に難しく、完璧なレースはなかなかありません」

 

■「上達の秘訣は競技を楽しむこと」

バイク練習風景

 

-完璧なレースに近づけていくために、努力していることは何ですか?
「自分のやっている競技を楽しむことが大切だと思います。競技を好きになればなるほど、トレーニングに情熱を注ぎ込めば込むほど、上達するものです。
トライアスリートはみんな情熱を持ってやっていますが、楽しむことを忘れることもあります。私はトライアスロンを楽しんで、毎日を大切に過ごすようにしています」

 

-今年の世界トライアスロンシリーズ横浜大会では優勝されましたが、そこからどういう意気込みでここまで取り組んでこられましたか?
「横浜大会の後に足を少し怪我して、ランニングのトレーニングが思うようにできませんでした。ポジティブになれるまでに時間がかかりましたが、トライアスロンをやる理由を改めて考えるきっかけになりましたね。ランニングの代わりに、スイム(水泳)とバイク(自転車)に時間をかけて取り組み、伸ばすことができました」
 

 

■「宮崎は第2のホーム」

スイム練習風景

 

-新型コロナの影響でホテルに留まることが多かったとは思いますが、宮崎の印象を教えてください。
「2019年に宮崎へ来た時に、宮崎の方々のサポートは素晴らしいと思いました。自分たちにとって、パラリンピック大会への準備のできる最高の場所だったと思います。宮崎の特産品、特に宮崎牛、メロン、ブドウがおいしかったです。今回こちらに戻ってきて、ホームに帰ってきたような感じがしました。宮崎の方々のサポートに大変感謝しています」

 

宮崎空港にて歓迎の様子 miyazaki will support you.Do your best!

 

-東京パラリンピックのレースで、ここを見てほしいというところがあれば教えてください。
「東京パラリンピックに出場するアスリートは皆、最高の調整をして出場します。私自身、大きなプレッシャーを抱えてはいますが楽しみでもあります。私はレースを楽しむためにスポーツをやっているので、そこに注目してもらえると嬉しいです。勝つことももちろん大切ですが、私を含め、イギリスチームのみんながレースを楽しめるのであれば、それが最高だと思います」

 

-最後に、宮崎の皆様へメッセージをお願いします。 ※以下の動画でメッセージをご覧ください

直筆サインと一緒に写るジョージピースグッド 

 

- 番外編 -

さらに今回は、番外編として、令和3年1月に開催された「宮崎市共生社会ホストタウン推進事業オンライン交流会」において、宮崎市に対して動画メッセージをいただいたパラトライアスロンイギリス代表のヘッドコーチを務めるジョナサン・ライルさんにもお話を伺いました。

 

■「パラリンピックに向けて最高の仕上がり」
インタビューに答えるジョナサンライル

 

-パラリンピック直前となりましたが、チームの仕上がりはどうですか?
「これまでにないくらい、素晴らしい仕上がりだと思います。リオから5年間、選手はかなりハードなトレーニングを行ってきました。
2017年から毎年宮崎に来ていますので、第二の故郷のような気がしていますし、環境に慣れるのにも時間がかかりません。異なる環境において、時差ボケもある中で、リラックスできるかどうかとのいうのは大変重要なポイントです。明日東京に向かいますが、どのチームよりも準備が整っていると思います。東京パラリンピックで私たちのパフォーマンスを宮崎の皆さんにお見せできると思います」

 

■「宮崎は最もアクセシビリティに優れた合宿環境」

練習の合間の一コマ

 

-今回の合宿環境は、パラリンピック選手にとってどうでしたか?
「イギリスのパラトライアスロンチームにとって、宮崎は最高の場所です。合宿地を決める際に、日本各地の6カ所を回りましたが、宮崎が最もアクセシビリティに優れた環境でした。特に車椅子の選手にとっては、広めの空間、ベットルーム、シャワールーム、スロープが必要です。そして、障がい者にとって一番大切なのは、周りの人からの助けではなく、自分でやれるかということです。
宮崎では、障がい者が自分で食べて、動き回り、プールやジムを人の助けを借りずに使うことができます。そうすることで、独立心を保ち、自分の体ができることに自信を持つことができます。ですから、すぐに宮崎を合宿地にしようと決断しました。日本もイギリスも皆、障がい者に助けではなく機会を与えることで、共生社会を実現する努力を続けていく責任があると思います。まだまだ取り組むべき課題はあり、一緒に取り組んでいくためにも、ここ宮崎は素地ができていると思います」

 

―最後に、宮崎の皆様へメッセージをお願いします。 ※以下の動画でメッセージをご覧ください

 

直筆サインと一緒に写るジョナサンライル

カテゴリー

インタビュー記事