ホーム宮崎市議会意見書・決議「森林吸収源対策及び地球温暖化対策に関する地方の財源確保」のための意見書

「森林吸収源対策及び地球温暖化対策に関する地方の財源確保」のための意見書

 地球温暖化防止のための温室効果ガスの削減は、我が国のみならず地球規模の重要かつ喫緊の課題となっており、森林のもつ地球温暖化の防止や国土の保全、水資源の涵養、自然環境の保持など「森林の公益的機能」に対する国民の関心と期待は大きくなっている。

 また、わが国は、平成25年度以降においても、京都議定書目標達成計画に掲げられたもの(第1約束期間における温室効果ガス排出削減義務6%のうち、3.8%を森林吸収量で確保)と同等以上の取り組みを推進することとしている。

 このような経緯も踏まえ、「地球温暖化対策のための石油石炭税の税率の特例措置」が平成24年10月に導入されたが、使途は、CO2排出抑制対策に限定されており、森林吸収源対策及び地球温暖化対策に関する地方の財源確保については、「早急に総合的な検討を行う」との方針に止まっている。

 もとより、地球温暖化防止をより確実なものとするためには、森林の整備・保全等の森林吸収源対策や豊富な自然環境が生み出す再生可能エネルギーの活用などの取り組みを、山村地域の市町村が主体的・総合的に実施することが不可欠である。

 しかしながら、これら市町村では、木材価格の暴落・低迷や林業従事者の高齢化、後継者不足など厳しい情勢にあり、その結果、山そのものが荒廃し、自然災害等の脅威に国民の生命財産が脅かされるといった事態が生じている。

 これを再生させることと共に、森林吸収源対策などの地球温暖化対策に取り組むための恒久的・安定的な財源確保を講ずることが急務である。

 よって、下記事項の実現を強く求めるものである。

自然災害などの脅威から国民の生命財産を守るための森林・林業・山村対策の抜本的な強化をはかることに加え、二酸化炭素吸収源として最も重要な機能を有する森林の整備・保全等を推進する市町村の役割を踏まえ、「石油石炭税の税率の特例」による税収の一定割合を、森林面積に応じて譲与する仕組みの構築を強く求める。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 平成25年9月11日

宮崎市議会

  衆議院議長
  参議院議長
  内閣総理大臣
  財務大臣
  総務大臣
  農林水産大臣
  経済産業大臣
  環境大臣   殿

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