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森林整備事業に係る予算の拡充を求める意見書

 水を貯え、洪水や土砂災害を防ぐなど多面的な機能を持つ森林の本市における面積は、総面積に対し約55%を占めている。

 我が国の森林を取り巻く状況を見ると、戦後に拡大造林されたスギやヒノキの針葉樹が、伐採適齢期を迎えており、かつ、木材価格が、一時、輸入材の増加や一戸建て住宅の需要の減少などにより低迷していたが、中国への木材輸出の増加、バイオマス発電における林地残材の利活用等により、木材需要が高まり、回復傾向にあるため、今後は、より一層、森林の伐採、再造林及び下刈り面積の増加が見込まれる。

 一方、近年では、シカによる造林地への被害が、年々深刻な状況となってきている。

 このような中、現在の森林整備事業の予算状況は、適正な森林整備を推進する上で十分なものではなく、伐採後に再造林が行われない植栽未済地や有害鳥獣による被害の発生により、資源の循環利用に支障を来し、林業の振興に影響が出ることが懸念される。

 よって、政府においては、林業の成長産業化を図るため、下記の事項に取り組まれるよう強く要望する。

1  資源循環型林業の実現のため、森林整備(造林、下刈り、除間伐)に係る予算の拡充を図ること。

2  有害鳥獣による被害対策の強化及び予算の拡充を図ること。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

  平成27年9月16日

                                                                   宮崎市議会

 内閣総理大臣

 財務大臣

 農林水産大臣   殿