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香港民間団体による領海侵入及び尖閣諸島不法上陸に関する意見書

 8月15日、香港の民間団体である「保釣行動委員会」の船が我が国領海に侵入し、乗組員の一部が、尖閣諸島の魚釣島に不法上陸した。

 今回の不法上陸に関しては事前に予告があり、政府としても対応方針を決めていたはずであるにも関わらず、不法上陸させることとなった。また、海上保安庁艦船に対してレンガ等を投げつけるなど、明らかに他に罪を犯した嫌疑があるにも関わらず、出入国管理及び難民認定法第65条を適用し強制送還としたことは極めて遺憾である。

 近年、メドヴェージェフ前大統領の北方領土不法上陸、李明博大統領の竹島不法上陸が相次いで行われ、一昨年の中国漁船衝突事案では、「那覇地検の判断」との名目で船長を釈放してしまい、我が国の外交及び危機管理において歴史上の汚点を残してしまった。外交施策は国益を損ない続けている。今回の事案も、外交の基本姿勢の欠如が招いたものであると言わざるを得ない。

 よって宮崎市議会は、日本の国家主権を断固として守るために、以下の項目の実行を国会及び政府に強く求める。

  1. 今後、同様の事案があった場合、出入国管理法及び難民認定法第65条を適用することなく厳正に刑事手続きを進めること。また、中国に対し、断固たる抗議を行うとともに再発防止を強く求めること。
  2. 尖閣諸島及びその海域の警備態勢・方針を抜本的に見直すとともに、領土・領海を守るために必要な法制度の整備、関係機関との連携、装備・人員の手当て等の拡充を急ぐこと。また、南西諸島防衛を強化する施策を実行すること。
  3. 施設の整備などを通じた尖閣諸島の有人化と海の有効活用を図ること。また、島及び海域の安定的な維持管理を強化すること。
  4. 尖閣諸島は歴史的にも国際法的にも我が国固有の領土であり、そもそも領土問題は存在しないという明確な事実を国際社会に示す外交努力を行うこと。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 平成24年9月12日

宮崎市議会

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  参議院議長
  内閣総理大臣
  法務大臣
  外務大臣
  財務大臣
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