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核兵器の廃絶と恒久平和を求める意見書

 核兵器廃絶と恒久平和は、私たち被爆国民の心からの叫びである。しかし、核兵器はいまだに世界に2万1千発も存在し、核兵器の脅威から、今なお人類は解放されていない。2000年の核拡散防止条約(NPT)再検討会議では、全面的な核兵器廃絶を約束したはずが、2005年の同会議では、実質合意ができず、核軍縮はもとより核拡散防止体制さえも危機的状況に直面している。核保有国である米国、ロシア、英国、フランス、中国の5か国に加え、NPT未加盟のインド、パキスタンさえも核兵器を保有し、さらに、2度にわたる地下核実験を実施した北朝鮮の動向などは、核拡散防止体制を大きく揺るがしている。よって、国においては、核兵器の廃絶と恒久平和実現のため、被爆65周年を迎える2010年の核拡散防止条約(NPT)再検討会議に向けて、実効ある核兵器廃絶の合意がなされるべく、以下の事項について強く要望する。

  1. 国是である非核三原則を堅持するとともに、平和市長会議が提唱する2020年までに核兵器の廃絶を目指す「2020ビジョン」を支持し、その実現に向けて取り組むこと。
  2. 非核兵器地帯構想が世界平和の維持に重要な意義を有していることに考慮し、世界各地に非核兵器地帯条約が実現するよう国際的努力を行うこと。特に、朝鮮半島と日本を含めた北東アジア非核兵器地帯構想を早急に検討すること。
  3. 核拡散防止条約(NPT)の遵守及び加盟促進、包括的核実験禁止条約(CTBT)の早期発効、核実験モラトリアムの継続、兵器用核分裂性物質生産禁止条約(カットオフ条約)の交渉開始と早期妥結に全力で取り組むこと。

 以上、地方自治法第99条の規定に基づき、意見書を提出する。

 平成22年3月19日

宮崎市議会

  衆議院議長
  参議院議長
  内閣総理大臣
  外務大臣  殿

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