宮崎市では、宮崎市名誉市民条例に基づき、津村重光 元市長(平成6年2月~同22年2月)に名誉市民の称号を贈ることが決まりました。
津村重光 元市長は歴代19人目の名誉市民です。
宮崎市名誉市民とは
本市市民または本市にゆかりの深い者で、公共の福祉の増進、産業文化の進展または社会公益上に偉大な貢献をなし、その功績が顕著であって市民が深く尊敬に値すると認める者に対し、市長が議会の議決を経て宮崎市名誉市民の称号を贈り功績を表彰するものです。
名誉市民は、市の行う式典への招待、死亡の際における弔慰金の贈呈のほか、市長が必要と認める特典または待遇を受けることができます。【根拠条例:宮崎市名誉市民条例(昭和31年5月1日条例第28号)】
これまでの受章者 18名(受章順)
- 故)荒川 岩吉 氏(昭和32年5月3日顕彰)
- 故)岩切 章太郎 氏(昭和37年10月1日顕彰)
- 故)有馬 美利 氏(昭和41年7月7日顕彰)
- 故)清山 芳雄 氏(昭和59年4月21日顕彰)
- 故)高山 虎太郎 氏(昭和46年4月1日顕彰:旧佐土原町)
- 故)新頭 喜一 氏(昭和46年4月1日顕彰:旧佐土原町)
- 故)山内 安朗 氏(昭和58年10月1日顕彰:旧佐土原町)
- 故)清 正 氏(昭和58年10月1日顕彰:旧佐土原町)
- 故)上野 榮藏 氏(昭和48年12月20日顕彰:旧田野町)
- 故)津田 功 氏(平成12年11月3日顕彰:旧田野町)
- 故)阿万 武夫 氏(昭和51年2月11日顕彰:旧高岡町)
- 故)永山 勇助 氏(昭和51年2月11日顕彰:旧高岡町)
- 故)長野 恕男 氏(昭和51年2月11日顕彰:旧高岡町)
- 故)日高 正 氏(昭和42年6月22日顕彰:旧清武町)
- 故)長友 安盛 氏(平成12年5月3日顕彰:旧清武町)
- 長嶋 茂雄 氏(平成14年2月20日顕彰)
- 王 貞治 氏(平成21年8月8日顕彰)
- 故)落合 兼俊 氏(平成22年2月25日顕彰:旧清武町)
津村重光氏の宮崎市長としての主な功績
津村重光氏が宮崎市長として在籍した期間に尽力された主な功績は次のとおりです。
社会福祉関係
福祉サービスに関する功績
- 「九州一の健康福祉都市」を提唱し、高齢者や障がい者が等しく生活ができるよう地域福祉推進の中核となる施設の整備を積極的に進めた。
- 市民の福祉の増進をはじめ、福祉活動の推進や健康保持等に関する事業を行うことを目的として、平成6年5月に宮崎市総合福祉保健センターを開設した。
- 平成10年4月の中核市移行に伴い、翌年12月に宮崎市保健所・中央保健センターを開設した。
高齢者福祉に関する功績
- 高齢者福祉の充実を積極的に進めるため、特別養護老人ホーム9か所、老人保健施設9か所、グループホーム4か所、有料老人ホーム16か所などの新設を支援した。
- 高齢者予防の中核を担う地域包括支援センターを設置し、介護予防ケアマネジメントや介護予防教室等の事業を実施した。
- 介護予防のため、いきがい運動指導員による運動教室を開催するなど、ソフト・ハード両面においてさまざまな施策を展開した。
心身障がい者の福祉に関する功績
- 心身障がい者の支援を行う総合的な療育の拠点施設として、平成15年4月に宮崎市総合発達支援センターを開設し、隣接する宮崎市郡医師会病院の緩和ケア病棟と宮崎市郡東諸県郡歯科医師会の障がい児・者歯科口腔ケアセンターと一体的なサービスを提供した。
- 心身障がい者がハンディキャップを克服し、地域の一員として社会参加と自立ができるよう、通勤が困難な障がい者を雇用する事業者に対する送迎費用の助成制度を創設した。
児童福祉に関する功績
- 将来を担う児童の福祉にも力を注ぎ、認可保育園では全国初となる休日保育や夜間保育などを実施した。
- 子育て世帯の不安解消に努め、子どもたちが安心して生活が送れるよう、平成16年6月に24時間365日いつでも受入れ可能な宮崎市小児診療所を開所した。
- 保育料の減額や余裕教室を活用した児童クラブの開設、児童クラブの受け入れ時間の延長など子育て世帯の支援と放課後児童の健全育成に努めた。
- 子育て支援パスポートを発行し、協賛する事業所等の利用時に、子育て支援サービスや割引等の得点を付与するなど子育てサポートの充実に取り組んだ。
教育文化関係
学校教育に関する功績
- 平成14年4月に教職員への情報教育の研修機能と、不登校やいじめ等の相談機能を併せ持つ宮崎市教育情報研修センターを開設した。
- 小学生の算数、中学生の数学と英語の授業において習熟度別指導による「少人数教育推進事業」を実施したほか、すべての小中学校のパソコン配置台数を増やし、情報化社会に対応できる児童生徒を育成した。
- 特別支援学級に非常勤講師を派遣し、障がい児童生徒の指導充実及び支援体制の強化を図った。
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学校図書館に読書活動アシスタントを新たに設置するなど、特色のある学校教育の展開に努めた。
宮崎市生目の杜遊古館設立に関する功績
- 国指定史跡「生目古墳群」に芝生広場や展望台、遊歩道等を整備し、平成20年4月に生目古墳群史跡公園として開設した。
- 平成21年4月に市内の遺跡から発掘された考古資料の展示やガイダンス機能を備えた埋蔵文化センターと、古代文化体験や創作活動ができる体験学習館を備えた宮崎市生目の杜遊古館を開館した。
大淀川学習館設立に関する功績
- 平成7年3月に大淀川の環境や歴史、文化を学ぶことができる大淀川学習館を開館し、大淀川に生息する生きものコーナーや、大淀川の豊かな自然を立体映像で紹介する川のシアターなどを設けた。
- 平成14年7月には施設の一部をリニューアルし、子どもたちが安全に水辺の動植物に触れたり、水に入って遊ぶことができるように改善した。
都市基盤の整備
景観に関する功績
- 景観の観点からのまちづくりを重視し、宮崎市景観条例や緑のまちづくり条例に基づくさまざま施策を展開した。
- シンガポールの景観づくりを手本とするため、公募した市民をシンガポールに派遣したほか、町並み形成に関するシンポジウムを開催するなど、市民参加による花と緑のまちづくりを推進した。
市街地再開発に関する功績
- 平成10年12月に「中心市街地活性化基本計画」、平成19年5月に国の認定を受けた「宮崎市中心市街地活性化基本計画」をそれぞれ策定し、中心市街地の活性化にかかる様々な取り組みを進めた。
- まちなかの賑わい創出を図るため、文化芸術によるコミュニティの再生拠点となるみやざきアートセンターを平成21年10月に開館したほか、中心市街地の利便性を向上させる大型立体駐車場「Y・YPARK」を開設した。
道路整備に関する功績
- 国直轄道路である国道10号宮崎西バイパス、同北バイパス、国道220号青島バイパスの整備促進に積極的に尽力したほか、市決定の都市計画道路の整備や一般市道の道路改良にも注力した。
- 市中心部を囲む内・外環状線の計画を策定したほか、その一部区間である下北方通線の整備なども積極的に推進し、平和台大橋(下北方通線)や赤江大橋(吉村通線)開通にも尽力した。
産業の振興
農林水産業振興に関する功績
- 農業法人や認定農業者に対する施設整備や、農業生産法人が新規就労者や定年帰農者に対して実施する各種農業研修への支援を行うなど積極的な施策に取り組んだ。
- 農道、林道の整備をはじめ土地改良事業の推進、漁場の造成など農林水産業の振興に係るさまざまな施策を展開し、生産性の高い地域農業の創出、林業の生産性の向上並びに豊かで活力ある漁業の経営安定に寄与した。
商業振興に関する功績
- 各地域の商工業団体と連携し、中小企業の経営革新や技術の高度化、創業支援を図るとともに、物産展の支援による地場産品の販路拡大を行った。
- 中心市街地の賑わいを創出するため、DOまんなかモール委員会が実施するイベントや、商業者等が実施するみやざきストリート音楽祭の開催を支援した。
工業振興に関する功績
- 平成18年度から3か年で20社の企業を誘致し、本市の工業振興に尽力したほか、立地企業間の交流機会の創出等を目的に「宮崎市誘致企業連絡協議会」を設置した。
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高岡地区の宮崎ハイテク工業団地について、その構想段階から宮崎にふさわしい企業を積極的に誘致し、地域経済の活性化を図った。
観光振興に関する功績
- 平成13年2月のシーガイア破綻に関して、県と協力し、ホテルの存続などの再建に向けて尽力するとともに、動物園の買収を決断し、宮崎市フェニックス自然動物園として運営することとした。
- 平成14年に「宮崎ふるさとまつり」を見直し、「まつりえれこっちゃ みやざき」として、よさこいソーランスタイルのダンスコンテストを加えるとともに、開催時期を8月とし、多くの市民と観光客でにぎわうイベントへと成長させた。
- 青島地区の抜本的な再生に取り組むため、平成20年度を始期とする「青島地域活性化基本計画」を策定し、新たな観光戦略に力を注いだ。
- 平成15年11月から本市でキャンプを実施する福岡ダイエーホークス(現在の福岡ソフトバンクホークス)やJリーグなど、数多くのスポーツキャンプを誘致し受け入れることで、本市のスポーツランドとしての認知度を高め、観光誘客に取り組んだ。
市民生活
環境問題に関する功績
- ごみの減量やリサイクルを推進するため、排出抑制や分別の徹底を図るとともに、公平性の観点から平成14年6月に家庭ごみの有料化をスタートさせた。
- 清潔で美しいまちづくりを推進し、安全で快適な生活環境を確保するために「ごみのぽい捨ての防止及び公共の場所における喫煙の制限に関する条例」を施行し、中心市街地に美化推進区域・路上喫煙制限区域を設けた。
- 地域に密着した温暖化対策を推進するため、市民と事業者及び行政で組織する宮崎市地球温暖化対策地域協議会の活動を通じて、温室効果ガスの排出抑制などに積極的に取り組んだ。
ボランティアに関する功績
- 魅力ある地域社会を築いていくために、自助、互助、公序の均衡がとれた取り組みが不可欠であると考え、ボランティア先進都市である姉妹都市の米国バージニアビーチ市へ市民訪問団を派遣した。市民の派遣にあたっては、参加者負担を3分の1とすることで、180人もの市民が参加した。
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米国での視察等を通じて、市民活動に対する意識の醸成を図りながら、市民がまちづくりの主役として地域活動に参加し、市民と行政がそれぞれの役割と責任において、相互にまちづくりを進めていくことの必要性を浸透させた。
市民サービスに関する功績
- 行政サービスを担う地域自治区事務所を設置し、地域の問題解決等に向けて住民間で協議する地域協議会からなる地域自治区と合併特例区協議会等からなる合併特例区を設置した。
- 住民が多様な地域課題に責任を持って対応するための財源として、平成21年4月に地域コミュニティ税を創設し、活動交付金として活用し地域活動の活性化につなげた。
災害対策に関する功績
- 平成17年9月の台風14号の対応として、国県に対して復旧に関する最大限の支援を要請した結果、同年10月に河川激甚災害対策特別緊急事業の採択を受け、築堤、堤防の嵩上げ、河道掘削、宅地嵩上げ等の緊急治水対策が早期に完成された。
- 台風などの災害対策及び危機管理体制を強化するため、平成18年4月に危機管理室を新設したほか、避難所や災害時要援護者対応など、地域防災計画の抜本的な見直しを行った。
その他
- 平成20年5月に九州市長会会長に就任し、中央集権社会からの脱却と真の分権型社会への転換を図るため、道州制を提唱し「九州府」構想の検討を行った。
- 事務事業を見直し、経費の削減、合理化を進めるため、すべての事務事業において事業評価を行い、事業予算を適正に配分し、根本的な部分からの見直しを行った。
- 住民参加型市場公募債(みやざきアイビー債)を全国エリアで発行し、平成20年11月には中核市で初めて財政の健全性を示す地方債発行体格付け「A」を取得するなど健全財政の確立に尽力した。
写真で振り返る津村氏の功績
平成10年4月
宮崎市の中核市移行に伴い、保健衛生、環境、都市計画などの分野で多くの事務を県から移譲しました。
平成12年7月
九州・沖縄サミット宮崎外相会合において、参加国の外務大臣や関係者に対して「国際コンベンションリゾートみやざき」をアピールしました。
平成12年7月
米国の姉妹都市との交流事業に当時のオルブライト国務長官を招き、中学生向けの講演会などを実施しました。
平成13年11月
フェニックス自然動物園が市立動物園として再出発したことを記念して市民感謝デーを開催しました。
平成14年10月
姉妹都市締結10周年を記念して、バージニアビーチ市のオーバンドーフ市長(当時)の表敬を受けました。
平成15年4月
心身障がい者の支援を行う総合的な療育の拠点施設として、宮崎市総合発達支援センターを開設しました。
平成16年5月
中国・葫蘆島市と姉妹都市締結を結び、青少年の交流などを推進しました。
平成16年6月
24時間体制で受入れ可能な小児緊急医療体制を担う宮崎市小児診療所を開設し、子どもたちが安心して生活できる環境を整備しました。
平成18年1月
「大宮崎市構想」を提唱し、佐土原、田野、高岡の旧3町との合併を実現した後、旧清武町との合併にも道を付けました。
市民が安心して過ごせる拠点施設として、宮崎市保健所・中央保健センターの整備に取り組むなど、九州一の健康福祉都市づくりを推進しました。
市中心部を囲む内・外環状線をはじめ、道路整備を推進し、市内の道路ネットワークの構築を図りました。
福岡ダイエーホークス(現在の福岡ソフトバンクホークス)やJリーグなど、数多くのスポーツキャンプを誘致し、観光誘客に努めました。
「まつりえれこっちゃ みやざき」は夏の一大イベントして、現在も多くの市民や観光客でにぎわいます。