
宮崎市高岡町にある和石(よれし)地区において、オキナグサやゴマシオホシクサなどの希少野生生物が自生する美しい里山を守り、育み、次世代に引き継ぐための活動を行っている『和石地区田園の景観を守る会』が、この度、地域環境保全功労者表彰を受けました。
※地域環境保全功労者表彰について、詳しくは環境省ホームページをご覧ください。
和石地区の概要
- 人口70名(31世帯) 田畑約28ha(和石川に沿って4キロメートルにわたり耕作)
- 周囲を国有林で囲まれているため、里山の保全活動を実施
- オキナグサやゴマシオホシクサなど、里山ならではの希少野生植物が多数自生
- 「希少植物が群生する ふるさと」といわれる
- H22県重要生息地指定(野生動植物の生息地のうち、その保護のために重要と認められる地域)
地理的な特徴
- 和石地区は平らな土地が少なく、山々を切り開いて田んぼが作られた。山がすぐそばまで迫っている田んぼは「迫田」と呼ばれ、放っておくと斜面に木々が生え、日が当たらなくなる。それを防ぐために、刈り払い等を行い、昔から田んぼを守ってきた。迫田近くの管理された斜面に、希少植物が自生するようになった。
希少植物
- オキナグサ(翁草 通称:おねっこ)絶滅危惧2類指定 3月中旬~4月下旬に開花
- ゴマシオホシクサ 絶滅危惧1B類指定 9月~10月に開花
- ほかヒメノボタン、ムラサキセンブリ、リンドウなど珍しい植物も多数生息
県内外からイベントの参加者や研究者が訪れる
- 里山ウォーキングや観察会など、イベントは毎回、定員いっぱいとなる盛況ぶり
- 東京や大阪からのツアーも組まれている
- 東京農大の教授や学生などが年に数回研究に訪れる
- 5月下旬~6月中旬には、ホタルを見ることができる
和石地区田園の景観を守る会

- 「和石地区田園の景観を守る会」(H19設立、住民40名で組織、会長 前田律雄氏)
田んぼの傍に生える植物が希少なものだとわかったのは、守る会が発足してからのことで、もともとは、農地を守ることが趣旨だったとのこと。
その後は会員だけでなく住民の間にも貴重な植物を守っていきたいという意識が芽生え、田んぼや希少生物を含めた和石の景観を守り続けていこうという現在の会の取組みにつながっているそうです。
前田会長より一言
「農地は私たちにとって、安全な食料を提供してくれる貴重な財産であり、生き物たちの大切な住みか。この美しい和石の景観が地域の大切な宝となるよう努力していきたい。」




写真左上から時計回りに、和石地区の秋の風景、ホタル飛び交う様子、希少生物ゴマシオホシクサ、希少植物オキナグサ