南海トラフ全域を対象として、異常な現象を観測した場合や地震発生の可能性が相対的に高まっていると評価した場合に、気象庁から、南海トラフ地震に関連する情報(「南海トラフ地震臨時情報(以下、「臨時情報」)」又は「南海トラフ地震関連解説情報」の2種類)が発表されます。
臨時情報が発表された際は、後発地震に備え、国や県、市町村などからの呼びかけに応じた防災対応をとりましょう。
1 「南海トラフ地震に関連する情報」の種類及び発表条件
「南海トラフ地震に関連する情報」は、以下の2種類の情報名で発表されます。
情報名 | 情報発表条件 |
南海トラフ地震臨時情報 |
・南海トラフ沿いで異常な現象が観測され、その現象が南海トラフ沿いの大規模な地震と関連するかどうか調査を開始した場合、または調査を継続している場合 ・観測された異常な現象の調査結果を発表する場合 |
南海トラフ地震関連解説情報 |
・観測された異常な現象の調査結果を発表した後の状況の推移等を発表する場合 ・「南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会」の定例会合における調査結果を発表する場合(ただし南海トラフ地震臨時情報を発表する場合を除く) ※すでに必要な防災対応がとられている際は、調査を開始した旨や調査結果を南海トラフ地震関連解説情報で発表する場合があります |
2 臨時情報が発表される異常な現象
半割れケース | 一部割れケース | ゆっくりすべりケース |
南海トラフの想定震源域内において、大規模地震(モーメントマグニチュード(M8.0以上)が発生した場合を想定 |
南海トラフ沿いで大規模地震に比べて一回り小さい地震(M7.0以上、M8.0未満)が発生した場合を想定 | 短い期間にプレート境界の固着状態が明らかに変化しているような通常とは異なるゆっくりすべりが観測された場合を想定 |
出典:南海トラフ地震の多様な発生形態に備えた防災対応検討ガイドライン【第1版】
3 臨時情報の種類
臨時情報は、南海トラフ沿いで発生した異常な現象に応じて、キーワードを付して発表されます。
キーワード |
キーワードが付記される条件 |
調査中 |
・想定震源域またはその周辺でM6.8以上の地震が発生し、南海トラフ地震との関連性について調査を開始する場合 ・通常とは異なるゆっくりすべりが発生した可能性がある場合 |
巨大地震警戒 | 想定震源域内のプレート境界において、M8.0以上の地震が発生した場合 |
巨大地震注意 |
・監視領域内で、M7.0以上の地震が発生した場合 ・想定震源域内のプレート境界面において、通常と異なるゆっくりすべりが発生した場合 |
調査終了 | 巨大地震警戒、巨大地震注意のいずれにもあてはまらない場合 |
※より詳細については、気象庁ホームページをご参照ください。
4 臨時情報発表の流れ
出典:南海トラフ地震の多様な発生形態に備えた防災対応検討ガイドライン【第1版】
5 臨時情報発表時の防災対応
臨時情報が発表された場合、国や県・市などから住民へ後発地震に備えるよう呼びかけがあります。
呼びかけの内容は南海トラフ沿いで発生した異常な現象に応じて異なります。
出典:南海トラフ地震の多様な発生形態に備えた防災対応検討ガイドライン【第1版】※資料を一部改変
6 その他リンク集
・内閣府 防災情報のページ 南海トラフ地震対策(外部リンク)
・気象庁 南海トラフ地震臨時情報解説リーフレット(外部リンク)