宮崎市子どもの貧困対策活動支援事業補助金は、「宮崎市子どもの未来応援基金」を財源に、子ども食堂や学習支援など、子どもの貧困対策活動に取り組む民間団体等の活動費として市内の民間団体等に交付しています。
これまでに補助金を交付した団体の活動内容をご紹介します。
宮崎市子どもの貧困対策活動支援事業補助金の交付団体と活動内容
令和3年度
団体名 | 補助区分 | 補助金交付額 | 活動内容 |
わがや | 始業支援枠 | 300,000円 | 助産院で子ども食堂を開催する。貧困、ひとり親、不安や孤独を抱えている母子などを対象に声掛けを行い、母子の交流、情報交換、安心安全な居場所づくりを行う。スタートアップのため、備品を購入する。 |
Night Sugar | 始業支援枠 | 300,000円 | 地域の居場所づくりとして、屋外で開放感や非日常感が味わえる子ども食堂を開催する。スタートアップのため、備品や消耗品を購入する。 |
たまゆらまつり会 | 始業支援枠 | 300,000円 | 地域に公民館などの住民が集える場所がないため、地域食堂を立ち上げ、地域の居場所づくりを行う。スタートアップのため、備品等の購入や環境整備を行う。 |
ガクセイ塾 | 始業支援枠 | 300,000円 | 大学生が学習支援を目的とした団体を設立し、金銭的な理由で塾に通うことができない子どもを対象に、PC、タブレットへの対応スキル習得講座を行う。子どもの貧困対策に取り組む他の団体と連携し、困窮世帯へのアプローチを図る。 |
おやこハッピーネットワーク | 始業支援枠 | 300,000円 | 子どもの貧困に特化した支援体制ネットワークを構築し、立ち上げに際し、イベントを開催する。イベントでは、支援情報の提供や個別相談などを行う。 |
特定非営利活動法人 家庭・青少年教育ネットワーク | 拡充支援枠 | 100,000円 | ひとり親家庭、生活保護世帯の児童に対する学習支援に加え、非認知能力の育成や保護者支援活動を行う。 |
特定非営利活動法人 ままのて | 拡充支援枠 | 100,000円 | タイヨーグラード、宮崎公立大学、宮崎大学の3会場で、ひとり親家庭を対象に学習支援を行っている。今回、2大学での支援体制を強化する。 |
特定非営利活動法人 チャイルドラインみやざき | 拡充支援枠 | 100,000円 | 自殺防止を視野に入れた、子どもの自己肯定感を高めるためのアウトリーチプログラムを実施する。(子どもの貧困問題を含め、SOSを出せずに見過ごされている子どもに対する支援) |
特定非営利活動法人 Swing-By | 拡充支援枠 | 100,000円 | 市と連携し生活困窮世帯の子どもたちを中心に学習支援を行っており、各種問合せに対応できるよう、団体の活動を周知するパンフレットを作成する。 |
たんぽぽハウス本郷 | 継続支援枠 | 28,662円 | 子ども食堂運営による居場所づくり。自治会、小学校、敬老会、ボランティアと連携し、世代間交流の居場所とする。 |
特定非営利活動法人 みやざき悠遊くらぶ | 継続支援枠 | 50,000円 | 子ども食堂運営による居場所づくり。地域の高齢者、子育て世代、ボランティアの協力を得て、世代間交流の居場所とする。 |
江平レストラン | 継続支援枠 | 50,000円 | 新型コロナの影響により小学校の家庭科室が使用できないため、テイクアウト方式に切り替えて子ども食堂を実施。新型コロナの終息が不透明であることから、今年度もテイクアウト方式を継続する。 |
特定非営利活動法人 おひさまとまんさく | 継続支援枠 | 50,000円 | 金銭的な貧困家庭のみならず、困難を抱えた子どもたちに対し、衣類や靴、絵本など、身の回りの品の貸し出しを行う。 |
※活動の実績報告において、写真掲載の了承を得られた一部の団体については、以下のとおり写真付きで活動状況をご紹介します。
特定非営利活動法人 ままのて
タイヨーグラード、宮崎公立大学、宮崎大学の3会場で、ひとり親家庭を対象に学習支援を行っているが、2つの大学は会場を借りているだけで、教材を置くスペースがなく、宿題の終わった小学生が時間を持て余すこともあった。
今回、当補助金を活用してタブレットを購入することで、教材を置くスペースがなくても、タブレットで英語や漢字、算数の問題を解いたり、クイズを出し合ったりできるようになり、様々な学習支援を行えるようになった。また、学習支援を行う大学生ボランティアも、子どもたちへの指導の幅が広がった。


特定非営利活動法人 Swing-By
宮崎市・宮崎大学教育学部と子ども支援連携協力に関する協定を結び、生活困窮世帯の子どもに無料で学習支援を行っている。支援対象者の保護者や関係団体の紹介により、様々な相談の要請が寄せられるようになり、ホームページの制作を行ったが、個人や関係団体より手渡しできるパンフレット(印刷物)を求められることが多くなっていた。また、ホームページを閲覧できない家庭でも、パンフレットがあることで、時間をかけて支援の内容を考えることができ、直接支援の要請を行うことができる。そのため、パンフレットが必要だと分かっていたが、資金面で躊躇していた。
今回、当補助金を活用することで作成することができ、団体の支援内容を分かりやすく伝えることができるようになった。その影響もあってか、当法人への訪問や相談が増加している。
特定非営利活動法人 家庭・青少年教育ネットワーク
ひとり親家庭や生活保護世帯など経済的困窮家庭の児童・生徒(小学校4年生から中学校3年生)を対象に学習支援を行っているが、当補助金を活用することで、必要な学習用具の購入や学習支援員の配置の充実を行うことができた。マンツーマン指導を行うことで、学力の向上や学習意欲の高揚が図られたことに加え、学校とは違ったソフトな雰囲気や教育環境、学習支援員の受容と共感的な対応が、児童生徒の心の居場所となり、精神的な安定を図ることができた。(不登校の児童が欠席することなく参加した事例もあった。)
また、当団体では、保護者に対する教育相談も行っており、子どもに関わる問題等を気軽に相談できることで、子育てに関する悩みや不安の解消にも寄与できた。

わがや(助産院)
新型コロナウイルス感染拡大で様々な制限が長期化する中、孤独を抱えて育児をしている母子への支援が必要と感じたため、助産院に「子ども食堂」を開設した。貧困、ひとり親世帯、里帰り出産ができないなど、様々な理由で不安や孤独を抱えている母子や妊婦、産後育児をしている両親を対象とした子ども食堂とし、助産師、保健師、看護師、保育士、理学療法士による専門的支援を行いながら、母子の交流、情報交換の場、安心安全な居場所とすることができた。
当補助金を活用して、感染対策を充実させることで、コロナ禍でも決して閉館せずに、毎月子ども食堂を開設することができた。


江平レストラン
2019年3月に小学校の家庭科室を利用した子ども食堂を開設し、子どもの居場所や地域のふれあいの場としての役割を果たすとともに、地域内で営業する飲食店の方々にメニューの提供と調理指導をお願いし、家庭ではなかなか出せないレストランの味を楽しんでいただく活動を行っていた。しかしながら、新型コロナの影響により小学校の家庭科室が使用できないため、テイクアウト方式に切り替えて子ども食堂を実施している。
新型コロナの終息が不透明であることから、当補助金などを活用して、テイクアウト方式を継続した。