トップアスリート×スポーツランドみやざき Vol.10

-東京オリパラ宮崎事前合宿 海外選手特集(パラ陸上男子)-

vol10.png

宮崎市を合宿などで訪れたトップアスリートに宮崎市スポーツランド推進課職員がインタビューを行う「トップアスリート×スポーツランドみやざき」第10回目。

今回は、東京2020パラリンピック前の2021年8月14日~8月22日に本市で合宿を行った陸上男子ドイツ代表で世界記録保持者のレオン・シェーファー選手にお話を伺いました。(2021年8月19日 ANAホリデイ・インリゾート宮崎にて)

トップアスリート×スポーツランドみやざき

プロフィール

レオン・シェーファー
Leon Schaefer

生年月日:1997年6月13日(24歳) 

国籍:ドイツ

東京パラリンピック出場競技:陸上男子走り幅跳び T63(銀メダル)、100m T63(銅メダル)

自己ベスト記録:走り幅跳びT63  7.24m(世界歴代1位)

 

■「宮崎はワシントニアパームが印象的で海が素敵」

DSC_3883.JPG

―宮崎の印象はいかがですか?
「宮崎は凄く良いところですね。特に、至るところに植えられているワシントニアパームが印象的です。ホテルのすぐそばに海があるのも素敵ですね。残念ながら今回のキャンプ期間中は曇りや雨が多く、太陽が出ていたらもっと良かったと思うのですが、贅沢は言えないですね。宮崎での滞在をとても楽しんでいます」

 

―合宿環境はいかがですか。
「トレーニングに最適な場所だと思います。宮崎県総合運動公園にはプールや多くの競技場があり、何もかも揃っていることに驚きました。来年予定されている日本での世界大会※の時には、是非また宮崎で事前キャンプがしたいですね」
※「神戸2022世界パラ陸上競技選手権大会」
日時:2022年8月26日(金)~9月4日(日)
場所:神戸総合運動公園 ユニバ―記念競技場

 

―宮崎合宿のなかで気に入ったものはありますか。
「やっぱりワシントニアパームがお気に入りです。それと、日本の食べ物が全部好きです。
チームメイトとも話していたのですが、気を付けておかないと毎回食事の度に食べ過ぎてしまいそうになります(笑)」

 

■「私にとって困難とは教訓を得る機会」

20200821-Mika-305-kompr.png

 

PP9A0108.jpeg

 

―パラ陸上競技を始めたきっかけは何ですか?
「私は元々サッカーをしていてプロサッカー選手になることが夢でしたが、12歳の時に右足に骨肉腫を患っていることが分かりました。13歳で足の切断手術を受けたのですが、その時に入院していた病院でパラ陸上クラブのパンフレットを目にしたのが、私とパラ陸上競技の最初の出会いです。
その病院にはがんの子どもたちの願いを一つ叶えるというプログラムがあったので、私はパラアスリートに会いたいと希望しました。病院はパラ陸上クラブと連絡を取ってくださり、実際にパラ陸上選手の練習を見学できることになりました。その時の練習見学で強く刺激を受け、私もパラアスリートになろうと決めました」

 

―シェーファー選手は走り幅跳びで7m24という世界記録を出され、今回のパラリンピックに出場されます。このような素晴らしい結果に至るまで苦労したこと、大変だったことを教えてください。
「まずパラリンピックについては、新型コロナウイルスの影響で大会が延期されて大変でした。それは私に限らずどのアスリートにとっても困難なことだったと思います。最終的に、パラリンピックは中止にならず、今年開催されることになりました。私はポジティブに物事を考えるようにしているので、今回の延期は確かに大変でしたが、むしろ次のパリパラリンピックまでの期間が3年に短縮されたと捉えるようにしています。
アスリートというのはジェットコースターのようなもので、常にアップダウンがあり体や心の調子が不調な時もあります。私は先ほどもお話したようにポジティブに考えるので、困難な事があれば教訓を得る機会だと捉えています。物事の良い面を見るこの考え方のおかげで、これまでを振り返っても苦労したことや大変なことより自分にとってプラスとなることが多かったように思います」

 

■「パラアスリートは観る人を元気づけることができる」

DSC_3893.JPG

 

DSC_4350.JPG

練習動画

―パラスポーツの魅力を教えてください。
「選手村に行くと、色んな国の人が集まっています。もちろん今回の大会ではソーシャルディスタンスを取る必要はありますが、色んな国の人たちと再会できるのが楽しみです。
パラの選手が特別なのは、みんながそれぞれのストーリーを持っていることです。障がいのために困難に直面することもありますが、パラの選手は見る人を元気づけることができます。私たちがスポーツでハイレベルに競っている姿を通して、困難に立ち向かいながらもベストを尽くして頑張っているんだと思ってもらえるのは、パラスポーツの特別な点だと思います」
 

―パラリンピックへの意気込みをお聞かせください。
「今、とてもワクワクした気持ちでパラリンピックを楽しみにしています。ここ宮崎でとても良いトレーニングができましたし、準備も整いました。世界中のトップレベルの選手たちと、誰がベストなのかを競うことになります。私は走り幅跳びで初めての金メダルを取りたいです。ここまで来れたことを嬉しく思っていますし、大会が始まるのを楽しみにしています!」
 

―ありがとうございました。シェーファー選手の活躍を宮崎から応援しています!
   最後に、宮崎の皆様へメッセージをお願いします。※以下の動画でメッセージをご覧ください。
 

カテゴリー

インタビュー記事