トップアスリート×スポーツランドみやざき Vol.16
-努力で掴む。宮崎から世界へ-
宮崎市を合宿などで訪れたトップアスリートに宮崎市スポーツランド推進課職員がインタビューを行う「トップアスリート×スポーツランドみやざき」第16回目。
2022年9月4日~9月10日に本市でキャンプを行った「浦安D-Rocks」の竹内柊平選手にお話を伺いました。(2022年9月8日 オンラインインタビュー)
今回は「トップアスリート発掘・育成事業」に参加している児童生徒たちからの質問にもお答えいただきました。
プロフィール
竹内 柊平
Syuhei Takeuchi
ポジション:PR(プロップ)
生年月日:1997年12月9日
出身地:宮崎県宮崎市
身長/体重:183センチメートル/115キログラム
経歴:宮崎ラグビースクール→宮崎工業高校→九州共立大学→NTTコミュニケーションズシャイニングアークス→浦安D-Rocks
日本代表出場試合数:1試合
■「言葉に重みを持たせる」
―地元宮崎での合宿、どんなお気持ちですか?
「D-Rocks(※)として初めての合宿が地元宮崎ということで、とても嬉しいです!」
※令和4年7月、ジャパンラグビーリーグワンのNTTグループ2チームが再編され、ラグビー事業会社「株式会社NTT Sports X」が発足。新チーム「浦安D-Rocks」としてリーグワン2022-23はディビジョン2からスタートする。
―今回の宮崎合宿は、チームとしてどのような内容にフォーカスしていますか。
「メンバーが大きく変わったということもあり、まずはお互いを知るということ、チームがまとまるということを中心に取り組んでいます。普通の練習メニュー以外にもBBQやアクティビティなど、コミュニケーションをとる時間が設けられました」
―小6からラグビーを始めたということですが、地元のラグビースクール、高校はどんなチームだったか教えてください。
「ラグビースクールは、いろんな学校の人が週末に集まるようなチームなので、普段は顔を合わせないメンバーばかりでした。でもだからこそ、ラグビーを通じてすごく仲間になれる、そんな場所でしたね。
宮崎工業高校は、当時顧問の先生が変わって2年目。初めて経験者が10名くらい集まって、これから強くなるんだという意欲の高いチームだったと思います」
―宮崎時代のラグビー経験で、一番印象に残っている出来事を教えてください。
「高校までは悔しい思いしかしてない記憶が…(笑)でも、その悔しさがあって今があると思っています。強いて挙げるなら、高校総体県予選で宮崎工業高校として久しぶりにベスト4に入ったことです」
―九州共立大学時代、キャプテンを経験されていますが、どのようなキャプテン像をお持ちでしょうか?
「僕は口があまり上手じゃないので、説得力を持たせるために誰よりもやる。これは大学時代だけでなく、今も自分のモットーにしています。練習もトレーニングも誰よりもやって、自分の言葉に重みを持たせることを意識しています」
―地元宮崎人として、「これだけは食っとけ」という宮崎料理があれば教えてください。
「どれも美味しいですけどね~!チキン南蛮、地鶏、冷汁…ん~分からない(笑)やっぱチキン南蛮ですね!」
―今回の合宿での練習場(宮崎県総合運動公園ラグビー場)は、花園予選等で何度も利用している施設だと思いますが、大学~リーグワンと様々な環境を見てきた中で、宮崎のスポーツ環境をどう感じますか?
「とても良いです!芝もすごくいいと思います。高校時代はナンバーエイトだったのでスクラムは組んでなかったんですが、今プロップとしてスクラムを組んでみて、めちゃくちゃ引っかかって良い芝だと思いました」
■「D-Rocksから、再びJAPANへ」
―新しいチームでの再出発。竹内選手として、チームの中でどのような存在になっていきたいですか
「キャプテン像の話でもありましたが、まず痛いところで体を張れるよう誰よりも練習をやること。その成果が一番出るのは試合だと思っています。柊平になら任せられるという信頼を勝ち取るために、練習中から声を出して、トレーニングも人一倍頑張って…バチバチやっていきます!」
―ここからチームでの激しいレギュラー争いが始まると思いますが、これだけは負けない、ここを見てほしいという部分を教えてください。
「自分はもともとナンバーエイトやロック出身(スクラムの後列)ということもあり、ボールを触る回数は普通のフロントロー(スクラムの最前列)より多いです。ボールを持ったときの自分を見てほしいです!」
―初の日本代表キャップをつかんだウルグアイ戦(令和4年6月18日)、改めてどのようなお気持ちでプレーしていたか教えてください。
「トップリーグ1年目の初試合は緊張で寝れなかったんですけど、代表戦の前は意外と眠れて、スッと試合に入ることができました。試合を楽しむことができましたし、夢のような時間でした」
―宮崎のラグビーファンは竹内選手の代表入りを強く望んでいると思いますが、お気持ちはいかがですか。
「はい、もちろん代表を目指しています!次は絶対W杯に出たいと思っています。まずはD-Rocksでの練習を頑張って、もう一回日本代表の道へつなげたいです。D-Rocksを代表するという意味も含め、日本代表に絶対に入るという気持ちで臨みます!」
―ぜひ、日本代表での活躍も期待しております!これからも頑張ってください!
「ありがとうございます!」
~トップアスリート発掘・育成事業 育成選手からの質問~
―ラグビーを始めようと思ったきっかけは?
「たまたま小6の担任の先生がラグビー好きな先生で、昼休みにラグビーボールを貸し出ししていたんです。当時ドッジボールが流行ってて、ラグビーボールでドッジボールしたら新しいなと…(笑)ラグビーする気はなかったんですけど、借りに行ったら先生がすごく喜んでくれて、「柊平ラグビーに興味あるのか!?」と。ボールを借りるためにとっさに「はい」と答えたら、その週末近くの中学ラグビー部の練習に連れて行かれました(笑)それでやってみたらすごく楽しくて、親に頼んでラグビースクールに連れて行ってもらうことになりました。何でもスポーツはできた方なんですが、飽きやすくて…でも、ラグビーだけは飽きませんでしたね。
あのラグビーボールの貸し出しがなければ、この人生には辿り着きませんでした」
―1日の食事の量は、どれくらい食べているのですか?
「食べ過ぎるとすぐ大きくなっちゃうので…今はコントロールしています。糖質や脂質を抑えて、たんぱく質多めの食事を摂るようにしていますね。大学時代はあまり考えていなくて、1食でお米を5合食べてました(笑)」
―小中高時代どのような食事をしていましたか?
「中学校までは体も小さかったんですが…とにかく食ってました!高校のときは、お昼の弁当を早弁して朝全部食べてしまって、昼は売店でめちゃくちゃパン食ってましたね」
―練習・試合前の食事と、練習・試合後の食事は、どのようなものを食べていますか?
「試合が近づくにつれて、うどんやパン、パスタなど炭水化物を多く摂るようにしています。試合当日もおにぎりなど吸収の良い物を摂っています。それ以外の食事はたんぱく質多めのメニューです。試合後は体が疲れているので、特にビタミンを意識して摂りますね。豚肉なんかもよく食べますし、野菜やフルーツもしっかり摂ってリカバリーを優先するようにしています」
―食事中の飲み物は、どのようなものを飲んでいますか?
「水です!」
―練習中、熱中症にならないように特に気をつけていることはどんなことですか?
「練習中に水飲んでも遅いと思うので、家にいるときからしっかり水分を摂ることが大事だと思います。僕は体重が重いので、シーズン中だと1日4リットルくらい飲みます」
―試合前の緊張をほぐすために、どのようなことをされていますか?
「緊張をほぐすのは、試合までの間にしっかり努力することだと思います。「相手より自分の方が頑張ってきた」=「俺のほうが強い」と思えれば、自然と緊張もほぐれていつも通りの動きができると思います」
―プロでいこうと本格的に決めたのはいつくらいですか?
「最初は体育の教員を目指していたんですけど、大学3年生の終わりくらいの時期から、九州のチームから声がかかり始めて、高校の監督や大学の監督に相談したところ、トップリーグ(現在のリーグワン)に挑戦するのもいいのでは、というアドバイスを受けました。僕も自分の限界が知りたくて、トップリーグや日本代表を目指すようになりました」
―ラグビーは体を張るスポーツなので怪我も多いかと思いますが、怪我した時はどの様にモチベーション保っているのですか?
「考えすぎないことですね。僕は、自分だったらもっと早く治る、自分は治る体なんだと言い聞かせます。「病は気から」と言いますが、不思議なもので1年かかると言われた怪我が半年で治りました」
―毎日の練習で心がけていることはありますか?(普段から気をつけていることはありますか?)
「どんな練習でも、絶対に1日前の自分の記録に負けないということですね。もちろん落ちる時もありますが、それは疲労が原因なのか、テクニカルな原因なのかを考えます。テクニカルな原因であれば、個人練習をする。疲労が原因であれば早めに上がってストレッチやコンディショニングをするようにしています」
―自分が思うような動きができないとき、どういったことをしますか?
「とりあえず1回美味しい物を食べますね(笑)僕も結構落ちることがあるんですけど、思い通りに行かないときは、1回考えるのを辞めて美味しい物を食べに行きます」
竹内選手から動画メッセージをいただきました。